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リハーサル 図書館のベアトルーチェより

 全ての人間は、心の中に複数の自分を持っています。


 慈悲に満ちた聖母のような自分、他者の不幸を笑う自分、他人に尽くそうとする自分、悪魔のように残酷な自分。


 人間は複数の自分を持って生きる生物です。

 もしかしたら、私のような人間ではない生物も、それを持っているのかもしれません。

 

 しかし、人間は複数の自分を簡単には理解できない生物でもあります。

 人間の中でも、自分のことを自分だけで完全に理解できる者は殆どいません。

 他者の視点無く自分を理解することは困難を強いられ、複数ある自分の内の一つに気づかないまま生涯を終える者もいるかもしれません。


 ……そして、自分の中に『悪』の自分がいることを、認めたくない者たちがいます。

 憤怒、愛欲、渇望、愛憎、無垢、復讐、裏切り、憐憫。

 そんな『悪』に満ちた自分を無意識に心の底に沈ませて、忘れようとする者たちがいます。


 では、もし彼らが自分の『悪』を再び意識した時、彼らはどうするのでしょうか。

 受け入れるのか、否定するのか、決して認めようとせず、心の底に再び沈めて忘れようとするのか……


 これは、そんな彼らを見届ける物語。


 『悪』を持つ者たちが辿る、巡礼の物語。


次回から本編が始まります。

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