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天使とサイナス  作者: 七数
1章 【易】
2/3

1話 「出会い」

産まれた頃から、森に囲まれた生活をしていた。

疑問になど思わなかった、それが当然だと思っていた。

森を抜けるとデカイ石壁が果てしなく続いており、

幼かった私は全くなんなのか分からなかった。

だが、今なら分かる。

私たちの村は大国であるユーランシーの壁外のすぐそばにある森の中にある。

何故、こんなに大きな壁を作ったのか分からない。

知ろうともしなかった。

私は今の生活にとても満足していたからだ。

優しい両親、楽しい村のみんなに囲まれてずっと過ごしてきたのだから。

だけど、一つだけ気になることもある。

それは村にある決して立ち入ってはいけない一つの

小屋だった。

17歳になった今でも教えて貰えない。

小さい頃に一度、両親に聞いたことがある。

すると両親は

「俺たちの村を守ってくれるお守りがあるんだよ。

だからね、絶対にあの小屋に入ってはいけないよ。

もしも、その小屋に入ってお守りが壊れるようなことがあれば、この村の皆はすごく困ってしまうからね」

と、笑顔で言った。

だが、目は全く笑っていなかった。

あそこまで本気の目を見たのは初めてだった。


そんなある日の夜

村の人達と村の真ん中で宴をしている時に

村長と大人数人が話しているのを見つけ、そっと聞き耳をたてる。

「村長、明日の夕方にユーランシーの方から刺客が数名来るそうです」

「またか、何度も断っているのにな」

「村長…こんなことを言うのは忍びないのですが、

我々の子供達のためにもユーランシーに住むのが良いと思われます。これ以上お守りに頼るのは危険です。どうか、寛容な決断を…」

「…そうだな。この村の伝統は長い。それを崩さんとばかり考えてきたが、お前たちの村長になって分かった事がある。儂はお前たちが安全に暮らせていれば伝統なんてどうでもいいという事に。」

「村長…」

「各自の家庭の者に伝えよう。反対するものもいるかもしれないが、これは村長としての命令だ。頼んだぞ」

私はソッとその場から離れる。

伝統?そもそもなんでこの村の人達はここに住んでいるのだろうか。

なぜ、ユーランシーの中ではなく森の村に?

その時、頭に思い浮かんだのが小屋だった。

「ヨーセル!こんなところにいたのか。そろそろ遅いから寝るぞ」

父が私を呼ぶ声でハッとする。

なぜだか、小屋に呼ばれていたような気がする。

「うん…」


翌日、私は木の実などを集めに行っていた。

この森は食材が豊富であり、食に困ることは無かった。

家に帰ると、誰もいなかった。

(そういえば今日はユーランシーから刺客が来るんだった。おもてなしの準備でもしてるのかな)

そんなことを考えながら家を出て、木の実をまた探しに行こうとした時、視線が小屋の方を向いていた。

意図せずではなく、自然と。

呼吸をするかのように当然と。

私は、小屋に近づき戸を押すとスーッと開いた。

おかしい…いつもなら閉まっているのに。とこの時点で気づくべきだった。

私は小屋の中に入ると奥に一つの棚があった。

そして、その棚の真ん中に見た事のない姿をした

化け物が縛られていた。

私はゆっくりと近づきそれに触れようとした瞬間、

後ろから強く引っ張られる。

引っ張られた勢いのまま壁に押さえつけられる。

「ヨーセル!!お前自分が何をしようとしたか分かっているのか!!」

父から聞いたことないような大きな声で怒鳴られる。

「ご、ごめ…ごめんなさい」

私は父の怖さに泣きながら謝る。

意識が全くなかったのだ。あの化け物に体を動かされているような感覚。

父はいつもの優しい声に変わり

「もういい。早く家に戻りなさい。」と私を小屋の外に出してくれた。

そして父も出ようとした瞬間、「ゴリッ」という音と共に父の頭が無くなる。

肉と骨を一気に噛み砕くような音だった。

頭の無くなった首から血が吹き出す。

「え?」

小屋の奥から、聞いた事のないような声と共に足音が聞こえてくる。

(な、何が…そういえば父に引っ張られた時、棚に手が当たって…)

小屋の暗闇から先程見た化け物が出てくる。

しかも、さっき見たよりでかくなっていた。

4足歩行で禍々しい肉体を持っており、牙はその辺の

獣よりもでかく鋭そうだった。

私は腰が抜けて、立てなかった。

後ろでは悲鳴などが聞こえる。

この化け物を見た村の人が逃げ出してるのだろう。

私は 死ぬんだ と悟る。

化け物が私に噛み付こうとすると目の前に村長が立っていた。

村長はボロボロの剣を縦にし、化け物の口を抑えていた。

「ヨーセル!早く逃げろ!」

村長はそう叫び、私は走り逃げ出す。

後ろから村長の叫び声と肉と骨を噛み砕く音が聞こえる。

私は自分の家まで走り、隠れる。

外では村人の悲鳴と化け物の声とその咀嚼音や暴れる音が聞こえる。

私は布団にくるまり息を殺していた。

怖い、怖い、誰か助けて、お父さんも村長も、

村もみんなも…

すると、外から聞き覚えの声が聞こえる。

「キャーーーー!!皆!!!どうして!!どうして!!」

母の声だった。薬草取りから帰ってきたのだろうか。

外には化け物が…

私はその瞬間、外に飛び出していた。

「お母さん!!」

「ヨーセルッ!」

私はお母さんに向かって全力で走って思いっきり押し飛ばしてその場からどかす。

屋根の上から化け物が落ちてきて母がいた場所を思いっきり噛む。

「な、何よあれ…」

お母さんは酷く動揺していた。

が、すぐにハッとする、

「よ、ヨーセル!こっちにおいで!!」

お母さんは私を引っ張り、森に走り出す。

間違いなく追ってきている。そう確信していた。

村の少し外れにちょっとした家があり、私たちはそこに逃げ込む。

「はぁはぁ…ヨーセル。静かに」

化け物が家の周りにいるのが分かる。

汗が止まらない。過呼吸になるくらい息が苦しい。

怖い。

そして、家が強い衝撃と共に揺れる。

この家は木造、長くは持たない。

母の顔を見るとなにか決心したような顔をしていた。

嫌な予感がした。

「ヨーセル。私が合図したら、家を飛び出して、村と反対方向に全速力へ走りなさい。」

「お母さんは…?」

私は自分で自分の声が震えていることが分かる。

「お母さんは…あいつを引き寄せるから。だから、

必ず…生き延びて。愛しているわ。ヨーセル」

母は泣いていた。泣きながら…。やめてよ。

そんな顔しないで、一緒に逃げようよ。

だが言葉が出ない。怖くて声を出せない。

そして、家に強い衝撃が走り、壁が壊れる。

「走って!!早く!!」

母はそう叫びながら化け物の近くを通りながら村の方へと走り出す。

私は、村と反対方向へ走り出す。

数秒後、母の悲鳴が聞こえてくる。

どうして、こんな目に、私のせいだ、私が小屋を開けたから、私が守りを破ったから。

無我夢中で走る。ふと横に気配がチラッと見ると

化け物が並走していた。

化け物の口には目や口から血を流した母の顔を咥えていた。

化け物は私に突進してきて、間一髪で交わすことが出来たが足を捻った。終わりだ。

せっかく母が守ってくれたのに。

死ぬんだ…

化け物が口を大きく開けて、私を食おうとしてくる。

目を瞑る。

背中から強い風が吹いてくる。

目をつぶって数秒経っても私は無事だった。

そっと目を開けると化け物の上顎から後ろの体全てが無くなっていた。

化け物の後ろの木々も上の部分が何かに抉り取られたように無くなっていた。

「間一髪…遅くなってごめん。助けに来たよ」

優しい声、安心する声。

後ろを向くと、分けたサラサラな黒髪を風に靡かせながら整った顔立ちで優しく見つめる男性がいた。

「もう大丈夫。」

私はそう言われ、涙が溢れ出す。

その男性に抱きつきながら泣き叫ぶ。

そして、意識も遠のく。



目が覚めると、綺麗な部屋のベッドで寝ていた。

部屋の中を見渡すと村では見た事のないようなものが沢山あった。

豪華な椅子にテーブル。オシャレなマット。

ベッドはふかふかで窓から光が差していた。

するとコンコンコンとノックされドアが開く。

入ってきたのは私を助けてくれた男性だった。

私を助けてくれた時の白と黒の引き締まった服とは

違い、白のシャツとシンプルなズボンを履いていた。

「起きたんだね。おはよう」

私はなんて反応したらいいか分からず黙っていると

男性が話し始める。

「俺の名前はアンジ・ディシィ。気軽にディシでいいよ」

相変わらず優しい声と顔をしていた。

ディシは部屋の中にある、簡易キッチンのような場所でなにやら作業を始める。

「君の名前を聞いてもいいかな?」

私はハッとして答える。

「ルシニエ・ヨーセルです」

「よろしくねヨーセル」

ディシは作業を辞めるとコップを持ってきて、ベッドの横にある細い丸机に置く。

「暖かい飲み物。飲むと心が整理される。」

「ありがとう…ございます」

「色々、聞きたいことがあると思う。俺達も君に聞きたいことがある。」

そして、私はディシに色々質問された。

あの化け物のこと、村のこと、色々聞かれた。

「という感じです」

ディシはなにやら少し考えた素振りを見せたあと

喋り始める。

「なるほど…恐らくだけど、あの化け物…スクリムシリは村のお守りの役割を果たしていたんだろうね。

行動を不能な状態にし、縛り付け、他のスクリムシリを近づけないようにしていたんだと思う。そのスクリムシリを捕まえた時はまだ弱かったかもしれないが、長い間小屋に閉じ込められたことによって十分な成長の機会が与えられて、あそこまで凶暴になったんだろうな。」

あの化け物が村のお守り?そんなこと…あれはお守りでも何でもなく、村のみんなを食い殺した…

「あ、あの!村は…村のみんなは、」

私はずっと聞きたかったことを聞く

「…。俺たちが調べに行った時、村は死体の海だった。生存者は…君以外に居なかった。」

「う、嘘だ…そ、そんなこと…私のせいで…私のせいで皆が…」

私がみんなを殺した。私が小屋をあけなければ。

ディシの優しい顔が少しだけ真剣で鋭い眼差しになる。

「君には選択肢があるよ」

「選択、肢?」

「あぁ。今君がいる場所はユーランシーの東国の俺の家だ。この国にはあの化け物…スクリムシリから国民を守るために対天帝恵騎士団(しゅごにん)という組織がある。俺もその組織の一人だ。」

「それで…選択肢って、」

「そこに入り、俺たちと共にスクリムシリと戦うか、いつも通り暮らすか。君が決めてくれ。共に戦うと言うなら俺は全力で君を支援するよ」

私が…戦う…あの化け物と。

怖い、あの化け物の姿を思い出しただけで震えが止まらなくなる。もうあんな怖い思いはしたくない。

けど、どうしようもないほどあの化け物たちに対する

憎しみがあった。

「少し…考えさせて欲しいです」

「あぁ。ゆっくり考えな」

ディシは部屋を出ていく。

私は、村での光景を鮮明に思い出す。

化け物の歩く音、化け物の声、私を守ってくれた村長や母の叫び声、村人たちを噛み砕く咀嚼音。

怖かった。

あんなのがうじゃうじゃいるという事実も恐ろしかった。


「ディシィ様、どうして彼女を…騎士団に?意思を

持たない女性の騎士団の入団事例はほぼありません」

「俺が見た限りだけど…彼女は強くなるよ」

「はぁ、ディシィ様の根拠の無い自身ほど怖いものは無いですけどね」

「おいおい、酷いじゃないかアンレグ。それでも俺の直属兵か?」

「成績は優秀なのでね」

「大口を。…彼女はきっと、誰よりも強くなりたいと思うはずだよ。」



次の日に私はディシの家を出ると街を見て回る。

食べ物を売っている場所や体に身に付けてオシャレにする物などを売っている場所があった。

ディシに聞くと、店と言っていた。

これがユーランシーか。

見たことないものしかない…、美味しそうな匂いもする。

「もしかしてヨーセルの村にはこういう文化は無かったの?」

隣を歩くディシが聞いてくる

「はい…こんなにも美味しそうな匂いが飛び交っているというだけでも驚きなのに、こんなにも大勢の人がいるのがすごくて」

すごく賑やかで子供達も楽しそうに走り回っている。

「あれ、ディシ様だ!おはようございますディシ様」

「おう!おはよう!」

「ディシ様!おはようございます!良かったらこの肉食ってきますか?」

「え!いいのか?ありがたくいただきます。美味!

これ美味いな!」

「ハッハッハ!ディシ様に褒められたら光栄っすよ」

「ディシ様〜遊ぼ〜」

「ねぇー、遊ぼ〜遊ぼ〜」

「分かった分かった。今度遊んでやるからさ!今俺はお客さん案内してるからな」

「分かった!今度遊ぶ!」

「おう!あ、怪我するなよ!」

ディシは色んな人に親しく声をかけられ、それに笑顔で完璧に返す。

この街の人にとても愛されているのが分かる。

「ディシさん。決めました」

「どうするんだ?」

「入ります。騎士団に入って、村のような悲劇を二度と起こらせない。この笑顔を守るためなら、私の命を捧げます」

「ふふっ、そう言ってくると思ったよ」


霊園にやって来た。村の皆を国の中に埋めてくれた。

ここならあの化け物たちに村のみんなの死体を荒らされることは無いとディシが誘導してくれたそうだ。

私は両親の名前が刻まれた石碑の前にしゃがみ、

手を合わせる。

必ず、必ず、皆のやられた分を私がやり返すから。

見てて。

私は立ち上がり、霊園の出口へと向かう。

出口にはディシが待っててくれていた。

「もういいのかい?」

「はい。お別れは伝えてきました。」

「そっか、それなら早速この国の騎士団のことについて教えるよ」



ディシは歩きながら話を始める。

「この国ユーランシーはね、この大陸で最も歴史の長い国で最もデカイ国なんだ。

中央にあるデカイ城、ホールディングス城を中心に

半径10キロの円形の石の壁に囲まれている。

あの壁は対して高いわけでも丈夫な訳でもない。

ならなんで作られたと思う?」

何故だろうか。村に住んでいる時はとても高くて丈夫なんだと思っていたが、確かにこうして見ると決して高い訳ではなさそうだった。

それなら考えられるのは、2つ。

1つはスクリムシリから国を守れる簡易的な壁を作るため。

2つ目は国民を安心させるためだけの壁。

このどちらかなら1つ目だ。

「スクリムシリから国を守るためですか?」

「半分正解だね。スクリムシリから国を守るなら最も強固で高い壁にしたはず。でも、そうはしなかった。出来なかった。

この壁が建ったのは数千年以上前にある女王の呪い(祝福)によってだった。

あの壁には、その女王の呪い。スクリムシリから国を守るためにとんでもなく大規模な結界が張ってある」

ディシが上を見上げ、指を指す。それにつられて上を見上げると、空が少しだけ空間が歪んだように見えた。

「あれは…」

「対スクリムシリ専用の結界。人間はもちろん雨とかも普通に通れる。本当にスクリムシリためだけの結界」

ディシはまた歩き始める。この話をしている時でも街には活気が満ちていた。

「この国はね、東西南北4つの地区に別れている。

東国(とうこく)、今俺たちがいる場所だね。

東国はイース城

西国はウェスト城

南国(なんこく)はノース城

北国はソウス城。それぞれの方角にそれぞれの地区を統括する城がある。でかい国だからこれくらいしないといけないんだよね」

ディシは苦笑しながら言う

確かにそうだ。私の村を襲ったスクリムシリは四足歩行の巨大な獣だったが鳥のように空を飛ぶタイプの

スクリムシリもいるかもしれないのか。

その時にこの結界があれば国を守れるという事か。

「ディシさん。スクリムシリって…」

「それについても説明するよ。順序に沿ってね。

まずは騎士団について教えるね。

騎士団は女王直属の対スクリムシリの組織。厳格な

入団試験を合格した者が入団することが出来る」

「入団試験?」

「天恵の使い方、剣の技術、殴り合い戦闘。それぞれの総合評価で合格かどうかを決める。」

「あの、天恵って…」

私はこれまで天恵という物を実感したことがない。

「安心して。天恵はいわゆる生命力。生命力は生きているものに誰にでもある」

生命力…なるほど、だから天恵の量を入団試験にするのではなく天恵の使い方で合否を決めるのか。

生きているものの中には生存意欲が高い者と低い者がいる。

いくら生存意欲が周りと比べて高かろうが低かろうが

死は必ず訪れる。

生命力には上限があるという事。

(分からないのは年齢によって生命力の上限は変わるのかという事。

考えられるのは2つ

1つは、歳を取れば寿命も近づく。生命力の上限はそれにつれて下がるのかという事。

2つ目は、年齢は関係なく生物の種族ごとに生命力の

上限が決まっている。)

「2つ目だよ」

え…どういうこと。口に出して無いはずなのになぜ…

「驚いたかな?ごめんね。これは俺のちょっとした能力ってだけだから気にしないで。

で、さっきのを詳しく説明すると俺たち人間は人間で天恵の上限は決まっている。他種族に比べたら3番目の上限の多さ。ちなみにわかっているとは思うけど

全員が天恵を上限まである訳では無い。生存意欲が高ければ高いほど天恵の量も上限に近づく。

あくまで本人の意思という事」

解説してくれるのはいいがさっきの思考を読まれた件が気になりすぎて話が入ってこない。

「試験の話はここまでとして、こご1番重要な話。

騎士団は女王の直属の組織、騎士団内にはより技術が卓越し、『意思』を宿した者がいる。

それが守恵者。」

「意思…?」

「この世の物、概念、生物には全て『意思』が存在している。俺たちがこうして喋っているのも意思だ。

物や概念の意思はその意思が自ら宿り主を決め、

宿ることによって宿り主に多大な力をもたらす。

しかしその意思を宿る者は強力な分、意思者の数は少ない。騎士団に4人のみ。」

「どうして、それが一番重要な話なんですか?」

私が仮に騎士団を目指すとして意思者になるなど運でしかない。意思が宿るかどうかの。

「君には、守恵者を目指してもらう。意思というのはやりよう次第では自分で手に入れることも出来る。

1つの例としたら『剣韻の意思者 カウセル・ミリィノ』という剣のエキスパートがいる。彼女は騎士団発足初の女性でありながら騎士団試験を合格した者。

そして騎士団に入ってからも剣の血の滲むような努力をし、剣韻の意思を宿った。」

努力次第で意思が宿る…。

「他にも、自分の思い、過去の経験が意思の望む条件を満たしていれば宿る。どうする?目指してみるかい?」

少しでも多く、スクリムシリを殺すことが出来るなら私は自分の身を削ってでも挑戦してやる。

「やります」

「その意気だ」

爽やかな青年はニコッとしながら歩みを進める。

読んで頂きありがとうございます!

できるだけ詳しく書こうと頑張りましたが何か不明な点や矛盾点があったらすみません。

自分のモチベーション次第ですが1週間に1個あげられたらなと思います。

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