表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天使とサイナス  作者: 七数
1章 【易】
15/56

14話 「変異」

会議が終わり、メアリー女王と私達は誰とも会話をすることなく会議室を出る。

言葉遣いを忘れるほどに怒ったからではなく、私が天恵を含んだ攻撃をカエリオン王とその護衛兵に使ってしまったからだ。

聞かれる前にこの場を後にしようとする。

だが、さすがに先程の攻撃と一瞬の治癒は気になってしまうらしく、私達が外へ出ようと廊下を歩いていると後ろから声がかかる。


「メアリー女王!少々聞きたいことがある。」


アダル王が私たちを引き止める。


「先程、そちらの娘がカエリオン王に使用した力について聞きたい。」


やはりか…。誰もが気になるに決まっている。

他国では天恵の存在は秘密にしている。

ユーランシー内では女王の呪い(祝福)によって天恵が与えられた。

しかし天恵は生命力であり、それは他国の人間にもあるものだ。

今までに例が無いため確実とは言えないが他国の者も

天恵を使うことができるだろう。

ユーランシー周辺にある小さな村の住民達は

ユーランシーで生まれた訳では無いが天恵を使うことが出来ている。

私やヨーセルが良い例だ。

女王の呪いは『ユーランシー内』だけではなく、

呪い自体は世界中に広まっており、その力を顕現させたのはユーランシー内だけ、ということだろう。

そのため文献にはユーランシー内のみに天恵という呪いが舞い降りた と言われている。

この推測が正しければ他国の者も天恵を使うことが出来る。

天恵という膨大な力は戦争という無駄な争いの発端でしかない。

そのため、他国に天恵の存在を教えるわけにはいかない、絶対に。


アダル王の問いかけにメアリー女王が向き直って答える。


「それに関してお教えすることは申し訳ないですが出来ません。

先程のあれは私たちの国での秘匿事項でございます。

怒りを抑えられずに力を使ってしまいましたが本来、

それは許されざる行為です。

聞かぬことを推奨します。」


私のせいと言えば私のせいだが、後悔などしていない。

カエリオン王という名のゴミを私は骨すら残らないほどに消し去りたかった。


仮に外部へと天恵の存在が漏れるようなことが起こればバラした者はもちろん周辺の聞いた者たちは極刑

という結末になるだろう。

ユーランシー内ではその事が知れ渡っているため絶対に他国の者へ天恵のことを話さない。

メアリー女王は誰一人として犠牲者が出て欲しくないというのを第1優先に動いている。

今までバラした人がいないため極刑というのは脅しという意味としては良い働きをしている。


「それは、我であってもか?」


アダル王とメアリー女王は仲が良い。

それでも言えない事だ。


「申し訳ないです」


「そうか。メアリー女王がそう言うならば仕方がないだろう。

それと、お主が連れてきた子をこちらで預かっているのだがユーランシーまで連れていくか?

ザブレーサで保護をすることも可能だが」


「ありがとうございます。

ですがスーラは私が、私達が責任を持って故郷まで返してあげるつもりです。

なのでユーランシーまで連れていくことにします」


「そうか、従者たちに城の入口に来させるように言おう。」


「感謝します。」




ミッド城の入口の場所で馬車の用意をして待っているとスーラが女性の従者と共に出てくる。

だいぶ仲良くなっているようだった。

その姿を見てメアリー女王は少し不満そうだった。

嫉妬可愛い。


「スーラさん、楽しめましたか?」


「うん!楽しめた!この国の事たくさん聞いたの!

この国で遊びたい!」


「どうしましょうか…。ユーランシーに何日後までに着くかディシさんに決めていただきましたし。」


「それに関してはお気になさらずとも。いくらでも決め直しますよ」


「本当ですか?それでしたら少しだけザブレーサ内を

見て回りましょうか」


スーラが やったぁ と喜ぶ横で私も小さくガッツポーズをする。

ディシと…街を回れるっ!




ザブレーサの1番外側にある土地。第二川線と第三川線の間にある土地にて私達はぶらぶらと歩く。

ユーランシーとはまた違った街並みに興奮が抑えられない。

しかしあくまでもメアリー女王の護衛のため、気を抜くことは無い。

スーラとメアリー女王は楽しそうに屋台を見ている。

スーラが自分の食べている肉をパン生地に挟んだ食べ物をメアリー女王に1口あげると言って差し出す。


「ありがとうございます!1口いただきますね。

…美味しい!すごく美味しいですね!スーラさん」


「うん!僕これ好き!」


ディシはそんな2人のやり取りを見て少しだけ優しく笑う。

きっと考えていることは同じだと思う。

微笑ましいな と。


2人が色々な屋台に熱中しているとディシが急に振り向く。

そしてある一点を追いかけるようにジッと見つめている。

その見つめている先を見ると薄茶色のローブを着て、

フードを深く被っている者が歩いている。

ボディライン的に女性だろうか。

私は少しムッとする。

何見惚れてんだ。

しかし、それは私の勘違いだった。ディシの目つきは決して見惚れているような目では無かった。


「どうしたの?」


「あの、女。どこかで…」


言われてみれば確かに…私も会ったことがあるような

顔は見えないがなんとなくそう感じる。


「でも、どうしてそんなに…?」


「いや、気のせいだな。なんでもない」


なんかうやむやしているなぁなんて思いつつメアリー女王達の方に目をやる。

相変わらず楽しそうに会話している。




「ふふっ」





2時間ほど街を回ったくらいでそろそろ切り上げることになった。


「スーラさん…今から私達の国へと帰るのですが一緒に行きますか?」


「楽しい?」


「とても」


「行く!」


「そうですか!それでは帰りましょう」


「うん!」


そんな会話をしながら手を繋いで馬車の方まで歩いて行く。

中央に噴水がある広場を歩いているとなにやら揉めている声が聞こえる。


「おいお前どこ見て歩いてんだ!汚らしい身なりしやがって!邪魔なんだよ女が!」


「ごめんなさいね」


「女だからって調子に乗るなよ!」


声のする方に目をやると酔っ払った男と先程見かけたローブの女がいた。

男が女に殴り掛かる。

私は咄嗟に助けようとした…が


「スタシア!!離れろ!!」


ディシにそう言われ瞬間的に距離をとる。

ディシはスーラとメアリー女王を抱えて同様に距離をとる。


男が拳を女に勢いよくふりかかると女はニヤリと笑い

人差し指1本で拳を止める。

そして、女が触れた男の手の先からどんどん腐食したかのように男の体は濃い緑色と黒色に変わっていく。

それは男の体だけでなく周辺の地面にも広がっていき、周りに立っている人達の体にも侵食していく。

先程私達が立っていた所まで侵食して止まる。


「ディシくん。」


「ああ…やっぱり違和感の通りだった。後ろを通りかかられた時に天恵の流れを感じた。

あいつは天恵を使える」


「でもあんな力…見たことないよ。」


「恐らく…」


女はこちら側に向く。

深く被ったフードを取る。

顔を見た瞬間に私はそいつの正体を完全に思い出す。

10年前、私の村を襲った女。

あの時の光景が戻ってくる。

過呼吸になる…。母を…父を…姉を…殺した奴が今目の前にいる。

そいつの顔はどこか人間味の無いような表情。

しかし、顔は整っている。

緑を混じらせた…いや緑の髪に黒を混じらせ、後ろで1つに結んでいる。

あの頃の記憶と変わっていない。

残虐そうな笑顔と何を考えているか分からない恐ろしい顔。


「ふふっふふふははは!あっはははは!

ユーランシーの王!メアリー女王がいるわねぇ!

ザブレーサを襲うつもりだったけどこれは作戦変更でも良いわよねぇ!

ユーランシーの王を殺すなんて最重要事項だものねぇ!」


高い声を大きく響かせながら発せられるその声。

私はさらに過去の記憶を思い出させられる。

怒り、憎しみ、嫌悪、殺意。

初めてだった。自分の感情がこれのみになったのは。


「ふーっ、ふーっ、」


呼吸を落ち着かせる。


「お前…何者だ。」


「あらぁ?あなた達にはお会いしたことがあると思うのだけれど?」


「あぁ、覚えている。だが、何者かまでは覚えていない。

俺の記憶だとお前は俺にボコボコにされて逃げただけ。」


「ふふっ…そうでしたっけぇ?あの時は私は自分の力に酔っていましたからねぇ。

私は 天帝慈刑人 縛毒の意思者 ギャラリス・メア

本日はザブレーサを再起不能にするために来たのよ!」


「天帝!?」


私はその言葉を聞いて冷静さを取り戻す。

いや、冷静になるしか無かった。

目の前に立たれて感じる。

今までのスクリムシリとは一線を…いや、何十線も画すということに。


「スタシア…メアリー女王とスーラを連れて馬車の方まで引いてくれ。絶対に守れ」


「ディシくん…前に戦った時は勝ったよね?今回も大丈夫?」


「…いや、前と戦った時より圧倒的に強くなってる。

俺が本気で戦っても勝てるかどうかは分からない。

だから、スタシア、お前はメアリー女王のそばにいてくれ。」


ここまで自信の無いディシは初めて見た。

しかし、私はディシを信じてメアリー女王達を連れて馬車の方まで走る。


「ディシさん…お気をつけて!」


メアリー女王も目の前の相手の脅威さを理解している。


(ディシくん…気をつけて。)




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「あら、逃げてしまったわ。どうしてかしら」


「普通に考えればわかるだろ。それより、お前の相手は俺だ。

また、負かしてやるよ」


「良いわねぇ!威勢が良いわねぇ!」


目の前の女は両手に天恵を集中させる。

そして、禍々しい色の短剣を両手に顕現させる。

前戦った時はミリィノのような長剣だったはず…。


「あら?もしかして、剣が変わってるって思ったぁ?

せいかーい!私こう見えて結構執念深いのよ!

あなたに負けてからあなたの得意武器であなたを殺したくて殺したくて!目の前にあなたがいるこの瞬間!

殺したい衝動が大きすぎて子宮がうずうずして仕方ないわぁ!!」


「…下品な女だ」


俺も同様に短剣を両手に顕現させる。


「お前はここで殺す」


ギャラリスと俺が向かい合ったまま静止する。

瞬きの瞬間にギャラリスが目の前まで距離を詰める。


(速い…!)


ギャラリスの突きに俺は剣で流しながらもう片方の剣で顔目掛けて刃を突き立てる。


「あはっ!」


笑いながら顔を横に傾け俺の攻撃を躱すと脇腹目掛けて剣を振るう。

瞬間的に距離をとる。


(以前とは比べ物にならない…。1番の成長は速さ…)


恐らくだが速さならミリィノと等々かもしくはそれより…

速さ勝負なら勝ち目は無い。技術力なら俺の方がまだ上だが、なにしろあの剣。

かすり傷でも確実に死ぬ。

天恵では分解できたとしても分解し切る前に毒で死ぬ

…絶対に当たってはダメだ。


「あらあら、以前よりも消極的ねぇ!いつの間にか住民たちもいなくなっているし〜。」


「民は逃げた。お前の毒は触れれば死ぬのは確実だろう。そんなものを振り回すやつが近くにいれば逃げるのは当然だ。」


「安心してちょうだい?剣にある毒はじわじわと蝕まれて死ぬタイプの毒だからぁ!」


ギャラリスは片足で地面に思いっきり踏み込みを入れるとギャラリスを中心に毒が地面に全方向へと広がっていく。


(この規模っ!馬鹿げてる。クソが)


俺は咄嗟に近くの家の屋根に飛び乗る。

その毒性の強さに触れてもない水の色が変色する。

家までは伸びずに侵食が止まる。

あの毒は平面のみにしか広がらないのか…。

十分驚異ではあるが、そう何度も使えないだろう。

侵食されていない部分に降りる。


「なんだ?」


ギャラリスはその場から一切微動だにせずに顔を少し下に向けながら立ち尽くす。


少しして顔を上げて満面の笑みで言う。


「見つけたぁ!」


「…まさか!?」




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ディシがギャラリスという天帝を引き付けてくれているおかげでだいぶ距離を離すことが出来た。

馬車の方まではあと少し。

このままいければ…


天恵を感知した時には遅かった。

目に見えないほどの速度で地面から円錐状の鋭い物体がメアリー女王とスーラの元へ伸びていく。

私は信愛を使ってその攻撃の形を変えたがギリギリ変形が間に合わずにスーラはかすり傷を負ってしまった。

メアリー女王とスーラはその衝撃で地面に倒れる。

私はすぐにその物体を破壊して、メアリー女王とスーラに駆け寄る。

メアリー女王には幸い怪我はなかったが、スーラの方は腕に先程の攻撃のかすり傷。

あいつは毒を使っていた。まずい。

しかし、スーラの傷から毒が侵食する様子はない。

信愛 の力で怪我を治し、体に異常はないか聞く。


「うん…大丈夫」


なにか違和感が…。

しかし、それよりもこの場からの避難だ。

ディシを相手取りながらこちらを追跡して攻撃を仕掛けるほどの力。


走って馬車の方まで向かっているとスーラが急にフラフラとし始めて倒れる。


(毒の影響?いや、体に侵食は無いし体内にも毒の情報は無い。でも、なにこれ…スーラの中で…)


「スーラさん!ご無事ですか?」


転んだスーラにすぐに駆け寄るメアリー女王。


「お姉さん…体…熱い…痛い…助けて…」


「!?メアリー女王!!」


私はすぐにスーラからメアリー女王を引き離して距離をとる。


「スタシアさん!何しておられるのですか!スーラさんが!」


スーラはふらつきながらも立ち上がる。


「メアリー女王…動かないでください。」


「助け…て。痛い痛い痛い痛い!!」


「スーラさん!!」


私はメアリー女王を片手で制止する。

スーラはこちらに助けを求めながら歩み寄ってくるが動きが完全に止まりスーラの脳天から指のような者が

頭を貫いて出てくる。

その手はスーラの体を真っ二つに引き裂く。

中から出てきたのは成人男性ほどの身長をした

人型のスクリムシリ。


「いや…嘘…スーラさん!スーラさん!!」


メアリー女王は泣き叫ぶ。必死にスーラの名前を呼ぶ。

人型スクリムシリは間違いなく 破 の強さ。

髪は生えていなく生殖器も無い。

手足と指が異様に長い。

全身の血色が悪く薄灰色。

以前、遭遇したスクリムシリに類似している。


「ふざけるな…ふざけるな!ふざけるなよ!!関係ない子供まで巻き込んでお前たちは何がしたいんだよ!!

スーラを返せよ!返せ!!」


私は人型スクリムシリに向かってそう叫ぶ。

目の前のスクリムシリに叫んだところでなんの意味もない。

しかし、この怒りを抑えることなんて出来なかった。

恐らく、先程の地面からの攻撃。

人をスクリムシリに変形させる毒。

そんなことが可能なのか。

いや、今はそんなことを考えている場合では無い。

メアリー女王を守りながらこいつを殺さないといけない。

スーラの血を浴びて身体中に血が滴るスクリムシリ。

こいつはもうスーラでは無い。躊躇うな。殺せ。

まだ生まれたばかりで弱っているはず、回復される前に!

スーラのために!!

私は 信愛 の力で人型の心臓部分を潰そうと狙いを定めるが焦点が合わない。

涙が邪魔だった。

短い時間でこんなにも情が湧いてしまった。

メアリー女王と親しげに話すのは理想とする平和そのものを彷彿とさせていた。

こうあって欲しいなというものを見せてくれたスーラ。

変わり果てたからと言って目の前にいる人型はスーラから出てきた者。


「できないよ…!」


人型は自身の腕を伸ばして横に大きく振る。

私は躊躇った隙をつかれて脇腹に直で攻撃が入る。

道沿いの建物まで吹き飛ばされてしまう。


「スタシアさん!!」


(天恵で強化してなかったら…即死だった。

あー、でも、内臓傷ついてるかも…。

やばい、護衛しないと。頭…くらくら、する。)


人型はメアリー女王の方を向き、今度は両腕を伸ばしてメアリー女王に向かって攻撃を仕掛ける。

しかし、伸ばした腕は両方とも地面に押しつぶされる。


「メアリー女王に…触れるな。お前はもう…スーラでは無い。

せめて、スーラを弔うために…お前を殺すっ!」


スクリムシリは咆哮をあげる。

以前遭遇したやつと違い意思疎通は不可。

その分、こちらの方が有利。


「メアリー女王…奴はもうスーラではありません。

殺します。良いですね?」


「…はい」







「ふふっふふふふ」


「お前…何をした…?」


「さぁ、それは行ってみれば分かると思うわよ?」


「いや、向こうにはスタシアがいる。お前を先に殺す」


「あらそう?でも残念!時間切れ。私はここら辺で引かせてもらうわね」


「…は?何言ってるんだお前。逃がすと思うか?」


「あら、良いのぉ?あなたがこれ以上近づくならこの国全部を毒で染めてあげても良いのよ?」


「チッ…。くそが」


「そうそう!お利口ね!それじゃ、また会いましょうね!」


(消えた…どこに消えた…?いや、それよりもスタシアの方へ!)





まだ頭がくらくらする。でも、内蔵は治した。

何とか立て直せる。

スクリムシリが指をこちらに向けると目に見えぬ速度で伸ばして私の顔を掠める。


(こいつの攻撃…速い…。私の動体視力じゃいつか致命傷を負う…。メアリー女王を守りながらの戦いは不利だ。)


あ、まず…

私の後方まで伸ばした指がメアリー女王の方へ方向転換する。

メアリー女王の心臓部分を貫く…と思ったが指が切り落とされていた。


「ディシさんっ!」


「遅れてしまい申し訳ありません。お怪我は?」


「大丈夫です!」


「ディシくん!こいつはスーラを媒体に出てきた!

恐らくさっきの天帝が毒で変形させた!」


「スーラを…?」


ディシの顔から怒り以外の感情が消えた。

それは私も同様。

完全に頭のぼんやりも無くなった。

2対1だ。

絶対に殺す。


「ディシくん、」


「大丈夫…わかってる。落ち着いてる」


ディシは何とか冷静でいようとするが今すぐに人型を殺したいだろう。


「2人で確実にこいつを殺そう。私はメアリー女王を庇いながら戦うからディシくんは前をお願い。」


「ああ。」



私とディシは人型に対して向き直す。

この報い、必ず受けさせてやる。

スーラが…。幸せは壊れるんですね。


読んでいただきありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ