076 イル&ゴルの技能牧場
日が暮れるまでは、あともう少しあるようです。<気配探知>を使った結果を見てみようと、周囲に人がいないことを確認しました。
聴力も上がっているので、誰か近づけばわかるでしょう。
技能牧場を開きました。
まずはイルの開拓ですが、名前の横に<+17>とあります。
<気配探知>は持続時間ですので、恐らく十秒で一回の開拓ができるのでしょう。
改めて思いますが、やはりテイマーはとてつもない職業です。
わたしの予想だと、イルと同じ回数だけゴルも開拓できると思います。
ひとまず、イルの技能牧場です。
<スキルⅢ>の右から八番目と七番目。
<忠誠Ⅰ>は右から八番目。
<器用Ⅰ>は右から八番目、七番目、六番目。<技能Ⅰ>は右から八番目、九番目、十番目。それに六番目と五番目。
<幸運Ⅰ>は右から六番目と五番目。さらに十番目。
<敏捷性Ⅰ>は右から九番目と十番目。
最後に<防御力Ⅰ>が右から九番目を開拓です。
イルとゴルは同じ時機でスキルを使うと思いますので、ゴルも同じ場所を開拓しました。
これでようやく、技能牧場の一つ目の螺旋を開拓できたようです。
今回の開拓では<+%>の項目まで届きませんでしたので、<スキルⅢ>以外は端数切り捨てとなります。
新たに得た、<スキルⅢ>の項目に触れました。
このスキルは<気配消散>。気配を消したり、散らしたりできるようです。これも持続時間なので、使用時は注意が必要です。
開拓が終わったのでステータス画面をまた見てみましたが、まだ<スキルⅡ>の文字は薄いグレーで無効状態です。
今後、持続時間や回数など、何が使えて何が使えないのか、きちんと把握しておかなければいけません。
特に持続時間が影響するスキルの場合、スキルは友獣全体で共通となっていますので、使いたいときに使えないスキルも出てくると思います。
現在の状態で言えば、<スキルⅡ>は使えないということになります。
今獲得している<スキルⅡ>は、亀型友獣の<擬態>、猫型友獣の<発育>、犬型友獣の<念話>が使えない状態ということです。もちろん、使ったばかりの人型友獣の<気配探知>も。
例えば、<気配探知>を数秒して、<発育>を使って植物で魔獣を拘束する、という戦い方ができると思います。
今は一人で行動しているので関係ありませんが、誰かと連絡を取るために<念話>も必要になってくるかもしれません。
<スキルⅡ>は、全てが持続時間に関わるというわけではなく、<擬態>は回数です。
組み合わせ方によって様々なやり方ができると思います。
回数だけならば、スキル無双ができると思っていました。
しかしそこに持続時間という、新たに頭を悩ませる問題が出てきています。地図の右上に表示されていた数字が、恐らくスキルを使える残り時間なのでしょう。
これで<擬態>を先に使っていたら、その回数分だけ持続時間が短くなるのかもしれません。
今回の開拓で得た、<スキルⅢ>のスキル。これもまた、覚えておかないといけない内容です。
今はまだ、ルーガの<水中呼吸>と、イルとゴルの<気配消散>だけですが、これから開拓を進めていくとさらに増えていきます。
そうなると、ステータスの数値を上げることも大事ですがテイマーはスキル項目の開拓を進める方が良さそうですね。
「……わたしは四属性持ちなので、覚えておかなければいけない内容も四倍です」
スキルの組み合わせ。
スキルの持続時間や回数。
使用したスキルは<Ⅰ>か<Ⅱ>か<Ⅲ>か。
友獣方の組み合わせ。
アロイカフスのどこに、力を借りたい友獣が入居しているのか。
それらが、四倍。テイマーとして活動するならば、それらをきちんと覚えないといけません。
ポンッと、頭の中で何かが破裂しました。
頭の使いすぎでしょうか。無性に甘いものが食べたいです。
「ぉ、あ……そろそろ、日が暮れてきたようです」
あれやこれやと考えている内に、目標としていた時間になったようです。
今はまだ<気配探知>が使える状態ではないでしょう。ルコにどれだけの魔獣が残っているかわかりませんが、ひとまず向かいましょう。
現在のステータス
<攻撃力、200万>
<防御力、3200万>
<敏捷性、200万>
<幸運、200万>
<技能、200万>
<器用、300万>
<体力、85>
<スキルⅠ、271>
<スキルII、172>
<スキルIII、100>
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