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【感謝!8万pv!】双子の出涸らしの方と言われたわたしが、技能牧場(スキルファーム)を使って最強のテイマーになるまで。  作者: いとう縁凛


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055 ステータスオーバー。

朝更新ですが、文字数が多くなってしまいました。

やべぇステータスを見て笑っていただければ幸いです。


 イザヤ様への新たな感情が芽生えた翌日の野営時も、前日と同じように過ごしました。

 イザヤ様からの強いご希望があり、茸に<治癒>をかけています。


 よって、ラゴサへ行くまでの野営にて上がったステータスは。

<付与>が三回で、<幸運Ⅰ>項目の右から三番目を開拓。残り二箇所はその上二つです。

<幸運>、<敏捷性>、<防御力>がそれぞれ<+10>の上昇しました。開拓する場所は、ファラの指定です。


 続きまして、<治癒>は四回行いました。<治癒>はルーガの力を借りています。

 茸に<治癒>をかけ、イザヤ様が食してから効果が切れた頃にまた<治癒>をかけた結果です。


<器用Ⅱ>の右から三番目と二番目。

<幸運Ⅱ>の右から二番目。

 残り二回を<忠誠Ⅱ>の右から三番目と二番目を開拓しました。

 これで終わったと油断してしまいましたが、開拓はこれで終わりません。


「……イザヤ様。大変です」

「どうしたの」

「ルーガの技能牧場を開拓していたのですが、その……」


 ルーガの<忠誠Ⅱ>を二つ開拓しました。それにより忠誠値が跳ね上がります。

 技能牧場のルーガの名前が、赤く点滅していました。そこに触れると、残っていた草を全て小さなルーガが食べきってしまう演出が入ってしまったのです。

 ルーガの技能牧場は、開拓終了。

 それを、イザヤ様へ報告しました。


「えーと……ステータス画面を、見せてもらえる?」

「か、かしこまりました」


 ルーガの技能牧場を閉じ、冒険者証に触ってイザヤ様にわたしのステータスを開示します。


「あれ、おかしいですね。ステータス画面に数値が表示されません」

「……もしかして、数値が大きすぎて計算できなくなっているとか?」

「どうなのでしょうか」


「!!!!」が出ていたステータス画面を見ていると、項目の一番上、<攻撃力>が赤字で点滅しました。

 恐る恐る<攻撃力>を触ると、小さな画面が開きます。


「……<数値が大きすぎます。百万を超えた場合は、百万以下は切り捨てとなります>と表示されています」

「ということは、百万を超えているってことだね」


 イザヤ様と話している間にもステータス上昇の計算が行われていたようです。

<攻撃力>以下の項目も、どんどん赤字で点滅していきます。

 注意喚起の小さな画面を触ると、<攻撃力>が表示されました。


「<攻撃力、200万>……。どうやら表示のされ方も簡易的になるようです」

「ふふっ。すごいね、エミリア。もう、すごいとしか言えないよ」

「ステータス画面様も、まさかここまで数値が高くなるとは思ってもいなかったでしょうね」

「ステータス画面様って……ふふ。エミリア、面白いことを言うね」


 目にした数値が異常すぎて、わたしもイザヤ様も少々おかしくなってしまいました。

<攻撃力>項目で数値が切り捨てられることを了解したからか、以下の項目では注意喚起の小さな画面は開きません。

 そのまま、計算した結果が出てきます。


<防御力、3200万>

<敏捷性、200万>

<幸運、200万>

<技能、200万>

<器用、300万>

<体力、51>

<スキルⅠ、151>

<スキルⅡ、78>

<スキルⅢ、78>


 こうしてステータスの変化を見ると、スキルの項目の数値を寂しいと思ってしまいますね。

 忘れていましたが、スキル項目は<+%>がありません。一列全てを開拓したとしても<+78>。

 スキルに関しては、地道にやるしかないようです。

 いえ、それでも<+78>は大きな数字なのですが。他の項目の上がり幅が異常で、感覚がおかしくなってしまいました。


「ふふっ……。それにしても、すごい数値になったね。この数値ならおれがいなくても全く問題ないけど、まだ一緒にいてくれる?」

「!? そ、そうですよね。こんなステータスを持つわたしがパーティーメンバーだなんて、イザヤ様も嫌ですよね」

「ごめん、ごめん。そうじゃないよ。エミリアがどんな状態でも、おれ自身の気持ちは変わらない。嫌じゃないよ。ただエミリアが、おれと一緒にいても良いかどうかが気になったんだ」

「そんなこと、考えるまでもありません! イザヤ様が許していただける限り、一緒に行動したいです!」

「ありがとう、エミリア。その言葉を聞けて嬉しい」


 ほやっと、イザヤ様が笑います。

 その笑顔に、何だか胸がきゅっとなりました。

 防御力値が3200万を越えても、体の内部は鍛えられないようです。


 ……これは、内臓の痛みという問題ではないのではないでしょうか。もっとわたしの奥深くの、わたしが知らない何かではないでしょうか。


「ふふっ。それにしても、技能牧場って恐ろしいね。一千年前の戦争、そりゃあ勝つよね」

「イザヤ様。ふと思ったのですが、その戦争、わたしよりも数値の上がり幅は低かったと思うのです」

「と、いうと?」

「一千年前も、ステータス画面を開ける、冒険者証のようなものがあったのでしょうか」

「言われてみればそうだね。色々と技術はあったと思うけど、そもそも冒険者という職業があったかどうか」


 ステータス値という概念がなければ、その数値を確認することもありません。

 確認をしないのであれば、記録にも記憶にも残らないでしょう。


「今日はラゴサに着く。シャミーさんからの伝言と、エミリアのことと。報告することはたくさんあるね」

「そうですね。ギルド長様、今度は気絶してしまうのではないでしょうか」

「そうなった場合はどうしようか。エミリアの攻撃力じゃ、<治癒>もどうなってしまうか」

「はっ! そうです、イザヤ様! 異常な数値ですが、攻撃力値200万越えです! 右腕が治るかどうか、試してみても良いでしょうか!」

「そうだね。試してみよう」


 イザヤ様の許可をいただき、左手をイザヤ様の右腕に当てます。人差し指を右手で触りながら、<治癒>をかけてみました。

 腕が再生されるような異常があるかと思いきや、イザヤ様の右腕は少し腫れたままです。


「……この数値でもダメならば、<治癒>では治せないということですね」

「これは病気とか怪我とか、そんな話じゃないってことだね。異常なのは確かだ」

「イザヤ様の右腕が使いづらいとなると、しばらくはイザヤ様の美しい剣技が見られないということですね」

「ん、んん?」

「やはり、あの美技は万全の状態だからこそ繰り出されると思うのです」


 残念ですね、とため息をこぼしていると、イザヤ様が額に手を当てたり、首を傾げたりしていました。


「イザヤ様? いかがされましたか」

「え、いや……ごめん。ちょっと、おれの耳がおかしくなったかもしれない。エミリアに褒められたような気がするんだけど……」

「気のせいではありませんよ? イザヤ様の剣技はとても美しいと思います。それに朝の訓練の時間は、普段のイザヤ様とは違った凛々しさを感じるお顔で」

「待って! ちょっと、待って!!」


 まだまだイザヤ様の良いところを挙げられますが、イザヤ様が両手で顔を隠してしゃがみ込んでしまいました。

 ローブでお耳は見えませんが、顔を隠していらっしゃる両手も、なんだか赤いような気がします。


「イザヤ様? どうしましょう。<治癒>をかけると、イザヤ様の人格が変わってしまうかもしれません。んー……イザヤ様である以上、どんなイザヤ様もイザヤ様ですが、変化への恐怖でしょうか。わたしとしては、今のイザヤ様が良いのですが」

「待って! 本当に、ちょっと黙って!!」

「……申し訳ありません。体調不良のイザヤ様を前に、悩むことではありませんでした。今からイザヤ様に<治癒>、を」


 体調不良による苛立ちでお言葉が荒くなったのかと思い、<治癒>をかけようと腰を下げました。

 しかしすぐに、どこに手を当てればいいかと考えて動きが止まります。

 そしてイザヤ様に触れようとしていた手を、イザヤ様に取られてしまいました。


 ドクンっと、心臓が大きく跳ねます。


 隠されなくなったイザヤ様のお顔は、初めて見る表情をされていました。

 強い意思を込めたかのような力強さと、獲物を逃がさないかのような鋭さと。それでいてわたしに真っ直ぐと向けられる視線は熱く、そらすことができません。

 恐怖はなく、ただただその熱い眼差しを見つめ返していたいと思うのです。


「っ!?」


 不意に、斜め後ろから風が当たりました。その風は少し温かったような気がします。

 驚いて周囲を窺いますが、何もありません。


「どうしたの、エミリア」

「あ、いえ、その……イザヤ様は今、風を感じましたか? 少し温く感じる風を」

「いや……」


 立ち上がったイザヤ様は、周囲を窺います。

「おれじゃ、わからないな。何かがいるのかもしれない」

「前にもあった、視線の方でしょうか」

「どうだろう。今日は、その視線は感じない」


 まるで誰かに監視されているようです。

 わたしはまだ、風属性の友獣がいません。テイムできたら、その姿を感知できるのでしょうか。


 今後のことを考えていたら、イザヤ様が右手を差し出してくださいます。

 その手を取り、わたしも立ち上がりました。

 イザヤ様を窺うと、普段通りの優しい表情をされていました。

 ほっと、胸をなで下ろします。先程までのイザヤ様は知らない殿方のようで、どうすれば良いのかわかりませんでした。


 天幕を片づけ、ラゴサへ向かいます。





  ▲


(ふっは。おもしろ! 最高の娯楽だ!)


 実験場へ行った帰りに、ふと思ってラゴサへ向かっていた。その途中で、絶賛観察中の二人を発見。

 良い感じの雰囲気だったため、つい近づきすぎてしまった。

 風の魔術で完全に気配を消している。それを無駄にするような行動は慎まなければ。


(良かったねえ、イザヤ君。見るからに両思いじゃないか)


 イザヤの気持ちは、前から聞いていた。後は相手のエミリア次第というところか。


 これからはもっと頻繁に様子を確認しにこようかな。

 そんなことを考えている人を(かたど)った靄は、王都の方へ消えていった。


  ▼


次、お昼更新です。

もしよろしければ、ブックマーク登録をしてお待ちいただけると幸いです。


現在のステータス


<攻撃力、200万>

<防御力、3200万>

<敏捷性、200万>

<幸運、200万>

<技能、200万>

<器用、300万>

<体力、51>

<スキル、151>

<スキル|、78>

<スキルⅢ、78>



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