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【感謝!8万pv!】双子の出涸らしの方と言われたわたしが、技能牧場(スキルファーム)を使って最強のテイマーになるまで。  作者: いとう縁凛


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051 アロイカフスに初めての入居者


 シャミー様の元を発ったわたし達は、アラバス王国へ戻っています。

 行きと同様に二泊野営し、関所を越えました。野営が二回あったため、ファラの技能牧場を同じ数だけ開拓。〈スキルⅠ〉の右から七番目と八番目の演出が終わります。〈スキルⅠ、128〉となりました。


 ルトゥルーでのことやアロイカフスの報告のためラゴサへ向かいます。

 しかし行く前に聞いた、ウォルフォード領内にある魔の森のことが気になっていました。


「イザヤ様。魔の森のことは、勝手に調査してはいけないものなのでしょうか」

「んー……依頼って、結局は何かあったときの保証みたいなものだからね。自己責任ということなら、大丈夫かも」

「それなら、行ってみましょう。イザヤ様は、具体的にどの辺りにあるかご存じでしょうか」

「それが、場所がわからないんだよね。噂では良く聞くんだけど」


 その噂は様々なものがあり、多く言われるのが行方不明者多数、幻覚を見るなど。中には、その場所だけ時間の流れ方が違うなんてものもあるようです。


「時間の流れが違うなんて、どうやって対処すれば良いのでしょうか」

「経験したことがないからどうにも……魔の森といえども森だから、太陽の位置を常に確認しておくとか?」

「なるほど! その作戦でいきましょう!」


 イザヤ様とウォルフォード領内を横断し、魔の森を目指します。

 その途中で、新しい友獣をテイムしたいと思いました。


 周囲とは違う様子の森が、魔の森でしょう。注意深く進んでいると、サフンギが大量発生しました。


「サフンギは幻覚や毒症状を起こす胞子を撒き散らすよ! 絶対に吸わないで!」

「かしこまりました!! ファラ、サフンギに火の粉の渦をお願いします!」


 イザヤ様と話しながら、赤の指輪を二回触ってファラを出しました。

 ファラの攻撃を受けたサフンギはその火を消そうとして左右に走り回ります。そこを、イザヤ様が仕留めました。


「ファラ! <付与>もお願いします!」


 奧からまたサフンギがやって来ます。その前に、わたしもナイフに火を付与してもらいました。

 野菜系魔獣と言えども、魔獣です。一撃で仕留めなければいけません。

 イザヤ様が前衛として戦ってくれていますが、サフンギはまだまだ出てきます。わたしは、イザヤ様を左右から狙うサフンギの、左側と戦いました。


「……」


 戦いの最中だというのに、思わず動きを止めてしまいました。

 さすが、というか何というか。

<攻撃力1842>の力を甘く見ていました。ファラに火を付与してもらいましたが、もしかしたらそうしなくても勝てたかもしれません。

 わたしのナイフが当たったサフンギから、消えていきます。この消え方を考えると、ナイフを使わずとも素手でも戦えるかもしれません。




「終わった、かな?」

「終わっていてほしいです」


<攻撃力>は高いですが、数が多いと討伐も大変です。サフンギの襲撃の波は、落ち着いたでしょうか。

 ファラが燃やし、イザヤ様が主に討伐しました。わたしもそこそこ倒したような気はしますが、レベルアップするほどの数ではなかったようです。


 大量のサフンギを討伐しましたので、戦闘現場には食べきれない量の茸があります。


「とりあえず、食べられる分は食べよう。あと残りはひとまず鞄に入れて、換金できるならしよう」

「イザヤ様の魔法鞄は、生ものも平気なのでしょうか」

「いや。普通の鞄と比べれば、少しは保つと思うけど……せいぜい二日か三日くらいかな」

「なるほど。では、今日はここで野営としましょうか?」

「そうだね」


 イザヤ様が斜めがけの魔法鞄から天幕を取り出します。その準備を手伝っているとき、シャーッと何かの声が聞こえました。

 周囲を窺うと、木の上から二体のサルペンテが近づいて来ています。


「イザヤ様! サルペンテです!」

「ちょうど良いから、サルペンテもテイムしてみようよ」

「かしこまりました!」


 イザヤ様から、魔獣の動き方は教えていただいています。

 魔獣は、基本的には野生の動物と同じ。そのため、蛇型の魔獣であるサルペンテは左右に蛇行したり体を曲げて直進する等の動き方をします。

 わたしは左の中指を二回触り、ルパを出します。


「ルパ! サルペンテ達が近づいたら、登れないような穴を掘って落としてください!」

<是>


 ルパがサルペンテと対峙します。

 木の幹を下ってきたサタルパは、ルパを見つけると敵意を剥き出しにしました。

 鋭い牙を出し、ルパを左右から挟み撃ちしようとしています。その姿はまるで、蛇が餌を狙うかのごとく。野生の蛇は、|土竜≪モグラ≫を食べるのでしょうか。

 しかしルパは、サルペンテを挑発するように何度も地中から出たり入ったりを繰り返しているようです。そこからどうするのかと思っていると、ルパが出入りしていた穴はサルペンテ達を囲むような位置でした。

 サルペンテがルパを狙って動くと、ポンッと穴が開きます。地上部分の土だけを残していたのかもしれません。


「ルパ、お見事です!」


 ルパの策略通り、サルペンテ達は縦穴に落ちました。

 蛇は直立には移動できません。木から下りる際も、幹を回って来るように移動します。

 勝負あり、ですね。


「! テイムします」


 サルペンテ達は適わないと思ったのか、テイムできるようになりました。お馴染みの言葉に応え、名前を考えます。


「あなた達の名前は、テンとペルです」


 テイムが完了したことを示す光が穴の中であふれ、なくなります。

 青黒かったサルペンテ達はオレンジみのある白となり、友獣となりました。

 右耳の一番上が黒い宝石がついているアロイカフスのため、それを触ります。触った瞬間、穴の中にいたテンとペルはいなくなりました。


「ルパ、穴を埋めておいてください」

<是>


 わたしが指示を出すと、ルパはすぐに動いてくれます。あっという間に、穴が埋まりました。


「おめでとう、エミリア。さっそく技能牧場を開拓してみようよ」

「かしこまりました」


 本日の技能牧場は、スキルを使ったのでファラの一回、テンとペルが一回ずつの計三回ですね。

 ファラと戦っていますが、仕留めたのはイザヤ様という判定らしく、飛び地での開拓はなし。テンとペルをテイムしたので、ルパとは一緒に戦っていない判定のようです。


 ファラの技能牧場は<スキルⅡ>も開拓できるのですが、ファラから否定する意味の、左右に飛ぶということがありました。

 そのため、許可が出た<技能Ⅰ>の右から六番目を開拓。小さなファラが草を食べる演出が入りまして<+7>となり、<技能25,328>になりました。


 続いて、テンとペルの開拓です。

 技能牧場の画面を開きます。えぇ、今度は間違いませんよ。先に、<スキルⅠ>がどんなものか確かめます。


「イザヤ様。地属性の<スキルⅠ>は、種類が変わっても<宝検知>のようです」

「なるほどね。それなら……」

「あっ、申し訳ありません。少し、違うようです」


<スキルⅠ>は、確かに<宝検知>です。ですが、サタルパのときは地中の価値あるものを捜すとなっていましたが、サルペンテは検知する対象が木の上と違いがあるようです。

 イザヤ様にも伝えました。


「なるほどね。確かに、地中はサタルパが有利だ。微妙に違うのも面白いね」

「はい。早速取得してみます」


 テンの技能牧場は、<スキルⅠ>の右端を開拓します。お馴染みの演出が入りまして、<+12>となりました。

 続いてペルは、<忠誠Ⅰ>の右端を開拓。<+12>なので、三回追加で開拓を進められます。一度の開拓で越えた数値が十以上ならば、五のときの数値は計算に入らないようです。

 残りの三回は、<忠誠Ⅰ>から全て上へ開拓しました。


 よって、今回のステータス変化は。

<幸運326→338>

<技能25,328→25,340>

<器用706→718>

<忠誠367→379>

<スキルⅠ、117→140>

 ということになりました。



現在のステータス

<攻撃力、1842>

<防御力、205,219>

<敏捷性、27,234>

<幸運、338>

<技能、25,340>

<器用、718>

<体力、51>

<スキルⅠ、140>

<スキルⅡ、78>

<スキルⅢ、78>


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