こんな危険なとこでそもそも生きて行けるのだろうか
僕、オコメは神来国ニイガタで生まれた開拓者の息子である。
僕の父と母は一昨日未開拓地サドノシマで開拓中に、
シマノモノ(島固有の生物であり、人を襲う)に襲われてぽっくり逝ってしまった。
これからどうやって生きて行けばいいんだろう、、、
正直親とあまり顔を合わせたこともなく、祖父母の家で暮らしていたので特に何も思わなかった
いざという時に読め、と父から言われていた手紙を読むと、
「サドノシマへ行け。そこで金を稼いで、生き残れ
それが俺の願いだ by 父」
とあった、なんと無責任な父だと思いつつも、
他にすることもないので僕はとにかくサドノシマへ行ってみようと決心したのだった。
この物語は、そんな僕がそれは立派な開拓者になるまでのお話である……
さて、場所はサドノシマ、コツコツと貯めた貯金を使い、ニイガタ本土から帆船で渡ってきた
まさか4日もかかるとは、、、舐めてたぜ☆
父の遺言状?によるとどうやら開拓者になるには登録が必要なようだ。
それにしても活気のある町だ、ここなら何でもそろいそうな気がする。
まぁ、何はともあれ登録だ、
「すいません、開拓者登録はどこですればいいですかね?」
「知るかハゲ!」
なんて冷たい野郎だ、、、ッ!
まぁいい、次だ次!
「すいません、開拓者登録はどこですればいいですかね?」
「まっすぐ行って3番目の角を右に曲がって4番目の角を左、
5番目の角の左にある階段を上ってすぐ左……
にある前哨基地でできるよ!」
「( ^ω^)・・・遠くね?」
なんやかんやで基地についた僕は、早速
「登録って今出来ますか?」
「はい、可能でございますよ 但しシマ内部で何が起こっても責任は各自で負ってくださいね
うちは素材調達等の募集や、人物の紹介専門なので」
「じゃあお願いします」
「じゃあお名前、住所、生年月日の記入をお願いします
その後ちょっとした試験を行いますので記入が終わり次第呼んでくださいね」
~手早く記入~
「それでは試験に入ります
シマノモノはご存じですか?」
「シマ独自の生物のこと、、、であってますか?」
「大まかに言うとそんな感じですね
今回はそのシマノモノと模擬戦闘を行っていただきます」
「死ぬ可能性は、、、」
「よっぽどのことがない限りありません
よっぽどのことがない限り」
強調すんなよな
「今回はシマノモノの中でも最弱と言われるナメオオグチと戦っていただきます
簡単に言えばでかいナメクジですね」
「それを倒せば晴れて開拓者、と」
「じゃあ早速始めますよ 心の準備を」
木のヘルメットとマチェットを手渡され、小部屋に押し込まれる
部屋の奥には格子が貼られており、中に何かが蠢いている。キモイ。
「じゃあ準備ができたらOKとお願いします」
「OK!」
勢いよく扉が開き、すごいスピードで実に体長2メートルの大ナメクジが飛び出して、、、来ない
じりじり近づいてくる。キモイ。
取り敢えずマチェットでたたっ切ろうと試みる
「う゛ぉるぁ!」
ぱいん
間抜けな音とともに跳ね返された。そして大ナメクジが大きな口を開けて飲み込もうとしてくる
「うりゃ!おりゃ!これでもか!」
4発目を叩き込んだところで、
すぱ
空気が抜けるようにして大ナメクジはしぼんでいった、、、
「おめでとうございます 合格です
それではカードの発行をしますので少々お待ちを」
どうやら予想以上に皮が固いようだ、触ってみた感触はぬめぬめのサメ肌、といった感じだった。
しかも臭い。
こうして無事に開拓者としての最低ランク、ナメオオグチ級の開拓者カードを貰ったのであった