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ドラゴンノイズ  作者: YⒸℐ「ワイシーアイ」
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とある少年の物語【第一章・第二話】

夢を見た、あの何度も見た忌々しい光景だ、

あいつらが喧嘩しているところだ。

「あなたはどうしていつも女ばっかり!

少しは家のことを考えてよ!」

そう言う母さんは怒りながら泣いていた

「うるっせぇなぁ!!

俺が他のやつに手を出しても俺の勝手だろうが!」

父がそう言い母をぶった、

そしてそれを見ていた僕は思わず声を出してしまった。

「やめッ!」そう言ってしまった、父さんの視線が僕に向いた。

「何見てんだよガキがぁ!」

父さんがこちらに向かってきて、僕を蹴り飛ばそうとしてきた。

「ハッ!」ここで僕は目が覚めた。

「またあの夢か」七歳の頃から見てきた忌々しい光景だ。

エリの家で目覚めて一日が過ぎた。

今日はエリに街を案内してもらうつもりだ、

それに国民登録もしなくちゃいけないらしい。

なんならそれが目的だろう。

そう思うのも束の間

「いい?ソウマ君、絶対離れないでね」

そんな事を言われ、僕はエリに手をつながれた。

「わかってるよ」

僕は恥ずかしながらもそう言って家を出た。

最初に僕らは僕の国民登録のために内務省に向かった、

内務省は国内の情報に関する事を取り扱う省だ。

国民登録にあたってスタッフの方に色々聞かれた、

魔法の所有属性・氏名・年齢。

(魔法?そんなものもあるのか、

ただの技術が向上した世界じゃないってことだな)

これが終わったら、次は適性検査を受けた。

ここで落ちてしまうと、国民登録を得られないどころか、

その場でそく射殺されるようだ。

適性検査の内容は、バルカン連邦に害を及ぼすか否か。

これだけをやり無事クリアすれば、

はれて僕はバルカン連邦の国民になる。

結果僕は国民登録を無事合格した。

帰りにエリが

「近くでパレードがあるから行かない?」と言ってきた、

どんなパレードなのだろうか?

僕はそのワクワクを胸にパレードに向かった。

「見てよ!今日は大統領もいるパレードよ!」

それを見た僕は思わずこう言った

「いや軍事パレードやないかい!」

驚いた、まさかエリの言うパレードが軍事パレードだなんて

そんな事を思っているとエリは

「ええそうよ?当り前じゃない、逆にそれ以外何があるのよ」

この世界、いやこの国はどうなってるんだ?

普通はネズミの遊園地のやってるパレードじゃないのか?

世界が違うにせよそれに似た何かはあるだろ、

そう思い僕はエリに聞いた。

「エリさんや、これ以外にパレードはないのかい?」

「パレードではないけれど、夏には軍主導の魔法大会があるわよ」

どんな感じだろうか?まぁ魔法大会と言うほどだ、

相当すごいものが見れるのだろう、

まだちゃんとした行事があるだけよかったかな。

家に帰り布団に横たわると、さっき聞いた魔法大会が頭をよぎる。

そのせいか僕は魔法大会気になって眠れなかったが、

さすがに強制催眠で寝てしまった。

そして、また一日が過ぎた。

「なぁエリ、最近警備ロボが多くないか?」

警備ロボ、

事件からボランティア活動までこなす

この国には欠かせないものである。

その警備ロボが昨日からここ付近で多く見られる。

エリによればこの国で事件が起きても

警備ロボがいる限り半日で終わるらしい。

そんな警備ロボが一日経っても

ここら辺を調べているということは、

今回の犯人は用意周到にやってきたのだろう。

だが政府からは何一つ発表されていない事を考えると、

偶々警備ロボの周回が多いだけか、

逆に国が秘密にするほどやばいことなのか。

それは定かではない。

「そうだね~、

でもこの国の警備体制は魔族の国より発達してるから

明日にはもう警備ロボも減ってると思うよ、

それにここは都市から離れたところだから

事件なんて起こることなんて稀よ」

そう言ったエリに「そうだね」と言おうとした瞬間

「「「ドォォォォォォォォォン」」」

物凄い爆発音と共に爆風が辺り一帯を揺らす。

爆風が収まり外を見ると、

建物が倒壊してき、辺り一面体が潰れた人たちが叫んでいた。

「まるで地獄のようだ」

僕は震えた声でそう言いながら辺りを見渡してると、

そこには黒煙の中に人とは違う姿の何かが見えた。

「大丈夫!ソウマ!」

「ああ僕は大丈夫、それより外を見てくれ、

あのとげとげしいのは何なんだよ!?」

僕は腰を抜かすくらい驚いた。

エリからみれば冷静に見えるだろうけれど、

内心では心臓バクバクで、

今にでも心臓を吐きそうなくらい驚いている。

「あれは…魔族よ」

そう言ったエリは驚きはしているものの、

ちゃんと腰を据えた感じに言ってきた。

魔族、家に着いてからエリから聞いたが

魔族の情報は殆ど国民には知らされてないらしい、

唯一知られているのは人とは違う姿形をしていて

バルカンより魔導工学・電子工学で劣っているものの、

その分強力な魔術を用いて戦うらしい。

「じゃああれは魔術なのか?」

「えぇ、恐らく炎の魔術じゃないかしら?

私も生で見たのは初めてだからどうか分からないけど」

「エリも魔術は使えるんじゃないのか?」

「違うわ、私たち人族は魔法を使うの、

それに魔族は魔力、

人族は聖力を使って力を行使するから根本的に違うの。

それに私の場合は病気で魔法が使えないから」

初耳だ、まさかエリが病気で魔法が使えないなんて。

それもそうか、だってエリからは聞いてないんだから。

まぁいいそれよりだ……あの魔族何かこっち来てないか?

いや来てる、確実にこっちに向かってる。

「おいエリ、あの魔族こっちにきてるよな?」

「そんな訳……来てるわね」

外を見たエリはそう言って、

僕とエリはお互い頷き家から飛び出した。

「ソウマ君これに乗って!」

そこには銀のバイクがあり、エリがヘルメットを渡してきた。

「早く被って!逃げるわよ!

ちゃんと捕まっててね、飛ばすわよ!」

その刹那、物凄い速さで駆け抜けていった。

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