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ドラゴンノイズ  作者: YⒸℐ「ワイシーアイ」
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とある少年の物語【第一章・プロローグ】

僕は神崎相馬、今日学校を卒業する中学三年生だ。

僕の人生は順風満帆!ってほどではないけど、

行きたい高校にも受かったし

友好関係は恵まれていた。

卒業したら次は高校生、

これからの高校生活どうしていくか迷うな。

だけれど唯一話が出来ない人たちがいる、僕の親だ。

親とは仲が悪いから相談なんてできないし

最近はリビングから離婚の話が聞こえる。

だが僕には関係ない事だ。

だから僕はこんな大人にならないよう

誰かの役に立てたらいいなと思っている。

今日は卒業式の後、友人の家で遊ぶ予定だ。

今日来るやつらの一人には僕が貸してた物があるから

ついでにそれを持って帰るつもりだ。

あいつの家に着きインターホンを鳴らすと、

「あら相馬ちゃん!来たのね!」

あいつのお母さんが出てくれた

「鍵は開けてあるから入って大丈夫よ」

そう言われ僕は門を開けて家のドアを開ける

「お邪魔しま~す」

挨拶をすると、

「相馬ちゃん、皆は上でゲームしてるわよ。

そう言えばお母様は来ている?」

何のことだろうか?

「いえ、今日母は父と話すことがあると言っていたので

多分来ないと思いますよ?」

おばさんは僕の母と仲が良いから心配してくれているのだろう

「そう?なら帰った時に

何かあったら相談してねって伝えといてくれるかしら?」

やはりおばさんはやさしいな、そう思いながら僕は

「はい分かりました!」

笑顔で言って階段を上がってあいつの部屋に向かった。

時間が経つのはあっといまで、

来た時は明るかったのに今はもう

綺麗な赤い夕陽が辺りを橙色の光で囲い、

カラスが何匹も鳴いている。

もう皆と会えなくなると思うと寂しく思う。

「じゃあね皆、僕はもう帰るよ」

そう言うと

「じゃあな相馬」

「また会おうね神崎君」

「次は成人式とかになるだろうがなw」

「こいつらはこう言ってるが

どうせここにいる奴らも夏休みに

また集まるんだから気にせずにな!」

別れと励ましを言ってくれた。

「ありがとう皆、それじゃあまた」

そう言って去ろうとすると、

「あっ待て待て!」

何故か呼び止められた、

何か渡す物でもあるのだろうか?

「はいこれ」

そう言って手渡されたのは

「これって君に貸してたベレッタじゃないか」

「おう!色々イジったけどお前に返しておくよ」

久々に持つ僕の愛銃は彼から魔改造を受けて、

前の数倍ほどずっしり重くなっていて、

その重さは実銃に近かった。

(実銃なんて持ったことないけど)

そんな事を思っていると、

「ほら、もう行けよ、

行かないと帰りずらくなるぞ」

あいつはそう言いながら僕の背中を押した。

僕は押してきたあいつの顔を見ようと振り返ろうとしたら、

「こっちみんじゃねぇ!」

そう言って階段の方まで連れてかれ

僕が「さようなら」そう言おうとすると、

「さよならなんて言いうなよ!

これからも俺達はずっと友達だからな!」

そう言われ僕は涙ぐみ後ろを見ず

手を軽く振り階段を下りて行った。

「あら相馬ちゃん、もう帰るの?

相馬ちゃんさえよければ泊まってもいいのよ?」

僕の事も心配してくれているのだろうか?

そうだとしたらなんて優しい人なんだろうか。

だけど僕は家に帰らなくちゃいけない

「ありがとうございます、

でも僕は家に帰って両親と話もしたいので」

「そう?なら帰りは気を付けてね?」

「はい、今日はありがとうございました」

そう言い僕はあいつの家を後にした。

帰り道僕はちょっとした妄想をしていた、

(今日は卒業式もあったし

あの二人も流石に喧嘩はしないで

ケーキとか一緒に食べてくれるだろう)

そんな妄想しながら

家で他には何をしようか考えながら僕は、

顔に笑みを浮かべながら歩いて行った。

でも.........そんな僕の思いは粉々に打ち砕かれた。

誰が思うのだろう、

僕が母に殺される日がやって来るなんて。

「何でだよ…母さん」

「なんでかって?今更な事を聞くのね相馬」

そう言った母さんの手には包丁があった

「私はね相馬…もう疲れたのよ

生活だって精一杯なのに貴方の学費まで」

そう言っている母さんの目には涙が溜まっていた

「じゃあ父さんに相談すれば良かったじゃないか!

それに父さんからは養育費が貰えるはずだろう!」

「あの人に相談?養育費?ふざけた事を言わないで頂戴!」

母さんの目には怒りが宿っていた

「あの人は貴方が産まれる前から浮気していて、

貴方が産まれてからも相手の女性に手を出して

挙句の果てには子ができたのよ!

そんなあの人が養育費なんか出すわけないじゃない!」

そう言った母さんは包丁を向けてきた

「もう…死んで頂戴!!」

包丁を向けたまま向かってきた

僕は家に帰る前友人から返して貰ったエアガンを

バックから取り出し母さんに向けた

「母さんごめん!」

そう言って引き金を引き母さんを撃った、

だがその玉は母さんの手に当たり

持っていた包丁がエアガンを持っていた左手を掠り

エアガンを咄嗟に右手に持ち替えたが、

その時には母さんに首を絞めらていた。

(ごめんね…相馬)

そう聞こえた気がした僕の意識は

完全に消えていった………………………………………。








(……じょ…ぶ……か)

誰かの声が聞こえた気がした

「ウ……ここ…は?」

うっすらだが姿が見えてきた

赤い長髪に白い肌、

だが輪郭まではよく見えない。

「だ…じ……ぶ!」

大丈夫と言っているのだろうか?

そう思っていると、

僕の意識はまた薄れていった。



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