名前のない怪物

魔法が使えたらいいなと願った事はないだろうか。
自由に空を飛んでみたり、まるで魚のように海を泳いだり、思いのままに炎を操り、氷を操り、雷を操り、動物や植物と話してみたり。はたまた高速移動、さらに言えば瞬間移動をしたり。
挙げだしたらきりがない程思いつくだろう。
　もしも一つだけそんな夢みたいなものが使えるとしたらどうだろう。
　方法はたった一つ、生まれてくる自分の子供たちに名前を付ける事。
　この物語はそんな望みを持った大人が我が子に願いを託してしまった。そんな名前に苦悩したり、うまく使ったり。そんな子供たちのお話。


あなたの名前は何ですか？