水雷科へ
海軍術科学校…士官の養成教育機関であり、各分野の専攻士官として育成することを目的としている。
主要術科学校:
砲術・水雷・航空・潜水・工機・通信・情報・航海・機雷・工作・電測・気象・衛生
浦賀に白波立てるは、候補を乗せた香取と鹿島。その白波立てて、向かう先は、横須賀鎮守府、横鎮あり。
誰が詠んだが知らないが、 下手くそなテンポな詠だ。
源三郎は、誰かしらに教えられた詠を思い起こして顔をしかめた。
あんな詠、聴かなきゃよかった。
香取と鹿島は、トラックから硫黄島を経て横須賀へ帰港しようとしている。
横須賀鎮守府が段々と見えてきた。
陸に見えゆ山は衣笠山。空を見上げれば快晴の蒼空。再び陸に目線を戻せば真新しいコンクートで出来た埠頭がある横須賀軍港。そこには、軍艦色の艦艇が数隻停泊している。
そして、その鎮守府の軍港と埠頭に近づくを見るは、香取と源三郎である。
「香取さん、数ヶ月ではありますが御世話になりました」
トラックでの一夜は、忘れられませんが。
「いいのよ。君は立派な海軍軍人になれる。私が太鼓判押すわよ」
香取は、笑って源三郎の背中をバンッ!バンッ!と強めに叩く。
いてぇ〜滅茶苦茶いてぇ〜…
源三郎は、背中の痛みに耐えつつ香取の喜ぶ様子を伺えた。まるで、教え子が立派になったと喜ぶ教師のように…
その時、潮風が源三郎と香取の髪を揺らして肌を撫でる。そして、涼しさを与えた。
段々と埠頭が大きく見える。
「では、私はガンルームへ行って参ります。今日で…暫しの別れですね」
「そうね。でも、暫しはどうしてかしら?」
次に来る時がありそうなので!
源三郎は、そう言い残して艦内へと駆け込む。
若いって良いわね。未来へひた走れて…
香取は、羨ましそうに源三郎の背中を見つめていた。
埠頭へ接舷するべく、香取と鹿島はタグボートの助けを借りて接舷する。ギシッと、防舷材(緩衝材のようなもの)が一瞬縮んで軋んだ。衝撃はそれだけに収まらず、艦内がごく僅かに揺らす。
総員、降り方用意!
艦内放送を通じて士官候補生達が鞄を持って最上甲板へと駆け上がる。
久々の日本の地だ。
源三郎は、日本へ帰って来たと実感した。
「ぜんたーい整列!」
埠頭に士官候補生が整列する。
「これより、練習艦隊司令官より訓示がある!静聴せよ!」
大佐の肩章に第一種軍装を身にまとった将校が演台に立つ。
「敬礼!」
全員が敬礼して司令官も敬礼する。
「練習艦隊司令官の田中だ。皆、三ヶ月の練習航海、ご苦労であった。この後は、一週間の休暇の後に術科学校への進学となり、卒業した後はいよいよ艦艇等に配置が決まるだろう。君達の活躍を期待する。以上!」
「総員!練習艦隊司令官、田中頼三大佐にー敬礼!」
田中頼三大佐ね…マジで?
源三郎は、あのルンガ沖夜戦の指揮官を見て辛うじて驚きを隠すのに必死だった。
その後、解散が掛かって士官候補生が歩き出した。
その中で、源三郎は腕時計を見てある場所へと駆け出す。
確か、ここで待ち合わせのはず…
依子は、帰港式から解散した後直ぐに三笠へ向かった。ここで、源三郎と静巴とランデブーする予定なのだが…
「依子さん!」
やっときた。遅いわよ?
依子の視界に源三郎が入って来た。駆け足で向かってくるところから見て、急いで来たのは確かであろう。声をかけようとした。
あっ、山塚後ろ…
「源三郎くーん!」
会いたかったぞー!!
「うおっ!?」
あ〜あ、静巴…逸れたかと思ったらそんなところに…
状況を整理すると、源三郎は駆け足で依子に向かってきた。その時を狙って在ろう事か、静巴が物陰から飛び出て源三郎を目掛けて飛び込んだ。
もちろん、源三郎は受け止めようとしたが、静巴の勢いが強過ぎて押し倒される。
ビターン!と大きな音を立てたので、当然の如し露天甲板が騒がしくなった。大きな音聞いてしかも体重ねてたら、そりゃ公衆の目が集まるだろう。
「静巴さん、公衆の目の前なんですから自重してください」
「そうね…クッ」
アハハハ…そういう源三郎も、お姫様だっこは自重しといた方が良いと思うわ。
「依子さん…」
「まあまあ。ここだと騒がしいから、場所を移すわよ」
依子の後を源三郎が追う。相変わらず、静巴をだっこしているが…
カコーン!
鹿威しが部屋全体に響き渡る。庭には、鹿威しや水の張った石臼…灯籠まであり、雰囲気は至極古風である。
三人は、横須賀にある小さな料亭に来ていた。
「良いのですか?少々、私達には勿体無いにも思えますが…」
「良いのよ。女将が笑って案内してくれたのに文句を付けるの?」
いえ、そう言うのではなくて…
確かに、海軍の士官候補生とは言え最高位の個室へ案内されるのは、源三郎にとって少々身分不相応な感じがしなくもない。
「あ、少し会合をしたいので食事は後でよろしいでしょうか?」
「はい。畏まりました」
女将は厨房へ戻っていった。三人は、早速席に座り香取・鹿島での土産話を披露する。
香取じゃあ何時も教官がうるさくて堪らなかった。でも、香取さんとの会話を通じて何とか乗り切れた。
鹿島は静巴で大変だったわ。また鹿島を襲おうとして、私が力尽くで押さえ込んでいたからね?あと、源三郎君がーとか言って寂しがってたわ。
「あと、源三郎…静巴はまだ懲りてはいないわよ?あれ」
「あれとは?」
そ、それは!
珍しく慌て出す静巴を強引に抑え込む依子。
「トラック泊地で、鹿島を襲おうとしたでしょ?」
「はい…あ、まさか」
あちゃ〜ちまきじゃダメだったか〜…
源三郎は、トラックの一件で起きた後始末の甘さに眉をひそめた。
「源三郎が香取と一緒に戻った後、酔い潰れた鹿島を襲おうとして〜」
ぎゃ〜!依子!依子止めてくれ!
静巴は依子の口を塞ごうとするが、依子の謎の怪力により阻まれて口を塞ぐことができない。
「まあ、川内と神通と那珂が全力で抑えつけて何とか事無きを得たけど…」
「静巴サーン、マタ懲リズニ何ヤッテンスカー」
源三郎の背後に般若が見えたそうだ。
「ところで、訓示で出て来た術科学校の件ですが…」
源三郎は、土産話が尽きたなと頃合いを見て術科学校への進学を話題に入れた。
術科学校は、砲術・水雷・航空・機関・通信・情報・主計等多岐に渡る職種の一つのエキスパートを目指して育て上げる教育学校のことであり、高校から分岐される普通高校や工業高校、商業高校みたいな感じである。
そして、それらは志願者の希望と能力・適性によって選考される。
「私は源三郎君と一緒がいいな!ところで、源三郎君はどうする?」
前言ったように、技研に行くか?
静巴が源三郎の耳元で囁く。技研とは、帝國技術研究所軍事部門のことを指し、技研も術科兼勤務地扱いである。
この世界へ来てしまったあの日、源三郎の提案を静巴なりに修正して得た選択肢…
「そうですね」
最初はそう考えていました。
源三郎が手を静巴の肩に置く。
静巴はキョトンとした。源三郎自ら、静巴に正面を向けてかつ肩に手を置くなど今までなかったからだ。
「でも、静巴さん。俺は士官学校…そして、練習航海で考え直してみたんです」
今の力じゃ静巴さんを守れない。そう思ってました。
あの日の心の内を明かした。後方支援に徹しようと提案したのは、源三郎自身が静巴を守れないと思っていたからだ。
源三郎は続けた。
「でも違ったんです。今からでも遅くはない。力を増やそうと思ったんですよ」
「…そうか。そういうことだったんだな!あの時、技研で後方支援に徹しようと言ったのは、そういうことだったんだな!」
静巴は、源三郎が後方支援に徹しようと言い出した理由を理解した。と、同時に自分を守ろうとしてくれた友の心を読みきれなかったことは自分の落ち度だったと…
「はい。だから、俺は水雷科に進みます」
「なら私も」
源三郎は、顔を横に振った。
「静巴さん。静巴さんにはお願いがあります」
「…」
静巴は、源三郎自らが自分に対しての頼みごとに面をくらい口を噤んだ。
「技研へ…今の内に、技術的に打てる手は打って欲しいんです」
お願いします。
頭を下げた源三郎に、静巴は顔を暗くした。
何時でも明るかった静巴が暗くなるとは思いもよらなかった。
二人の会話を見守る依子は、静巴の暗くなった表情を見て只事ではないと察した。
「…そうか。今度こそ、一緒になれると思ったんだけど…ね」
普段とは違う口調に、長い付き合いがあるはずの自分は、内心動揺してしまった。
決して濁ることのない澄んだ瞳。腰まである、揺らせば輝きの粒を舞い踊らせるようなしなやかで美しい髪。男にとってそれは童貞を殺す以外何者でもない、触れたら軽く弾かれる、やや歳不相応なたわわ…失礼、胸部。制服に隠されているが拝めたら不思議な輝きを放つ華奢な体を支える脚。
その全てが霞んでしまった。
彼女の目から、雫がこぼれ落ちる。一粒、また一粒。
だが、介抱されることはまだ許されないだろう。今、罪悪感等に駆られて抱き寄せてしまっては、ただでさえ壊れてしまいそうなのに、それに拍車を掛けて崩壊してしまいそうだ。
しかし、このままでは本当に壊れてしまう。
勇気を出して、更に踏み込むことを決めた。
「…強くなって、帰って来ます!その時は、一緒に艦隊でも指揮して戦いましょうよ」
拳を握り締め、訴えるように口調を強めた。
静巴さんに対して、こんなに強く出たのは初めてかもしれない。
でも…今だけは、分かって欲しい。
彼女もそれを察したのか、急に右腕で顔をゴシゴシと拭いはじめた。
そして真っ赤になった顔に、半分泣き顔になりながら笑みを浮かべると…
「…そうだな!それに、まだ始まったばかりだからな!!」
腹を決めたのかいつも通りの振る舞いに戻った。
ふぅ…次、静巴さんを泣かせるようなことあったらそれこそ、腹を決めなければならないな。
「あ、私も忘れないでね?」
あっ、話に夢中で依子さんをほっぽりだしちまった!
「は、はい!」
「では、私は航空学校へ進学としましょう。元々、航空分野には興味があるし、これからの時代は航空機よ」
負けず嫌いなのか、依子さんは航空学校への意気込みを見せた。
「その通り!では、私は技研へ行こう。今回ばかりは、源三郎君にしてやられたよ」
静巴さんも、その言葉を聞いて技術研究に対する意気込みを俄然見せつけた。
「皆さん、会合は終わりましたか?」
会合が終わると、障子を開けて女将が顔を見せる。
「はい。お陰さまで…」
「料理は…そうね。本日のおまかせを頼みたいのだけれど、いいかしら?」
依子は、お品書きを見て源三郎と静巴に同意を求める。
「私は構いません」
「私もだ!何なら、お酒も着けたいが…」
「「ダメ」」
源三郎と依子にダメ出しを貰う静巴。そりゃ、まだ未成年なんだから酒呑んじゃいけんでしょ。
「では、本日のおまかせとお酒の代わりとして、サイダーを持ってきますね」
では、失礼します。
注文を聞いた女将が去る。
「さて、今日は私の奢りよ」
「良いんですか?」
「皇族でも、多少はあるのよ?」
大丈夫よ。
依子は、自らの手持ちと源三郎にウインクも見せ付けた。
練習航海から一週間後…
〝元士官候補生〟は、肩章を付け直した。
そう…少年少女達は、晴れて海軍少尉―――士官になったのだ。
「ここが水雷学校か」
士官学校より規模が小さいな。
源三郎は、無事に水雷学校の門を叩くことが出来た。
門から校舎までの距離はそれ程でもないが、右手側には実物の魚雷が鎮座している。九〇式魚雷であろう。九〇式魚雷は、空気を酸化剤として使用しているタイプだ。日本海軍水雷戦隊の最強兵器、九三式酸素魚雷は量産を始めて六年経っているが、最新鋭駆逐艦陽炎型以降に搭載可能という厳しい現状がそこにあった。
そして、左手側には講堂があり校舎前で確認と手続きを終えた入学生が次々に入ってゆく。勿論、源三郎も校舎前の受付で確認と手続きを済ませて講堂へ向かう。
人数は、二〇人程で半分以上が下士官クラスだった。源三郎みたく、士官学校から出て来た者は八人程である。
やけに少ないな…
源三郎は、雷装艦艇じゃ花形と言われて砲術と並んで人気が高いと話を聞いていたからだ。勿論、それは航空にも言えるがそもそも門が狭い。
講堂は広々として、両方の壁側には海軍将校や背広を着た年配の男女が椅子に腰を掛けていた。
舞台には、演台とその横には花が備えられていた。
尚、入学生用の椅子は無く床のみが朝方の日光に反射して輝いているだけだった。
そうこうしている間に、講堂で入学式が執り行われた。
「これより、第三二回水雷学校入学式を開式する。一同、最敬礼!」
講堂に居る全員が最敬礼、お辞儀をする。
カイゼル髭の大佐が講堂の舞台に上がる。
あれ?どっかで見たことある風貌だな…
源三郎は、カイゼル髭の大佐を凝視した。
「これより、水雷学校校長の木村昌福大佐より入学生に訓示を読み上げる!入学生、木村校長に最敬礼!」
今度は、入学生のみが最敬礼をする。
「私が木村昌福である。先ずは、入学おめでとう。君達はここで水雷について学ぶ訳だが、水雷以外にも学ばなければならないことがある。それは、守るのは国だけではない。故郷や家族、友人恋人様々だがそれらを護るんだという心意気を学び、それを大事にすることである。最後に、君らの切磋琢磨する姿を期待する」
カイゼル髭の大佐こと、木村校長が後ろへ下がる。
「木村昌福大佐にー最敬礼!」
とんでもない人が居る、とんでもないところに来てしまったなぁ。
源三郎は、目の前に立ちはだかる壁を見つめる気持ちで、改めて自分に誓った約束を堅く胸にしまう。
その後、海軍省の将校や学校の地元の市長さん達の激励を浴びることとなり、
「これより、第三二回水雷学校入学式を閉会する。一同、最敬礼!」
あっさりと入学式が終わってしまった。
え?これだけで良いの?まあ、格式張った空気の重い空間に長く居続けなくて良いのは助かるけど…
源三郎は、海軍だからもう少し重苦しい入学式になるかと思っていたから拍子抜けした。
入学式が終わり、受付で渡された用紙に従って割り当てられた寮室へ向かう水雷学校の新米達。
源三郎も例外なくその中に居た。
「…ここか」
まだ来てないな。まあいい、先に入って待ってるか。
表札の横にある帽子掛けに、帽子を掛けて寮室へと入る。
入ると直ぐに、窓と二段ベットが目に入った。窓の下には流しがあり、ランプコンロが置いてあった。右に振り向くと戸棚があり、左に振り向くとロッカーがあった。ベットの横には机があり、部屋の真ん中に丸いテーブルと椅子が一つだけあった。至って普通の寮室だ。
…読書でもするか。何読もうか。
ロッカーに衣類をしまって暫く時間があるので、鞄から本を取り出して何を読もうか悩んだ。
こいつにするか。
選んだ本は、少女地獄(夢野久作著)という短編小説集である。ミステリアスな作品だが、暇潰しには丁度良い。
数頁読み進んだその時だ。
「失礼します」
ガチャッと扉が開く音。大きくはないが、堅い男子の声。
「舞鶴士官学校から来ました、田村 菊蔵です」
同じ寮室に暮らすであろう菊蔵という男が直立不動で扉の前に居た。小説集を閉じて机に置く。
「横須賀士官学校から来ました、山塚源三郎です。よろしく」
菊蔵に対して敬礼を以って迎えた。
「こちらこそ、よろしくお願いします」
菊蔵も返礼の敬礼をする。
「まあ、礼儀はこのぐらいにしてゆったりしてください」
今からお茶淹れますね。と、言わんばかりに振り返る。
ヤカンに水を入れて火にかける。鞄から木製の筒を取り出して蓋をあける。
「故郷はどちらで?」
筒の蓋を茶量り代わりにして、トントンと茶葉を出す。
「私は、丹後の生まれで丹後育ちです」
丹後と言うと地元出か。
ヤカンの口から白い湯気が立ち始める。急須に茶葉を入れる。
「私は遠江の出身で、諸事情があって横須賀の親戚に引き取られましてね」
勿論、これは戸籍にある記実を話しているだけで本当は嘘だ。未来から来ましたなんて言ったら、気が触れた奴だと思われるだろう。
湯気が濃くなって勢いがつき始めた。ヤカンの中からポコッポコッと音が聞こえてくる。
「そうなんですか。…あ、羊羹食べますか?」
お、良いっすね。茶請けには持ってこいだ。
「良いんですか?羊羹なんて…」
「茶を振舞ってくれるのに、こちらから何も出さないなんてありませんから」
では、御言葉に甘えさせて頂きます。
ヤカンの中の音がポコポコポコと変わった。火を止めて、ヤカンで熱くした熱湯を急須に注ぐ。
「それはありがたい」
湯飲みを用意して、頃合いを見てお茶を注ぐ。
うん。薄くなく、かといって濃くないお茶の色は、具合良く蒸れた証だ。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
菊蔵は、羊羹を切り分けて小皿に盛る。
「では、頂きましょうか」
「はい、頂きましょう」
先ずは茶を一口。
…うん、我ながら美味い。羊羹の方はどうかな?
今度は羊羹を一かじり。
お、これは中々お目にかかれない美味い羊羹だ。
「羊羹が美味いですね」
「家が羊羹屋を営んでいまして、手作りが自慢なんですよ」
まあ、経営は厳しいですけどね。
菊蔵は、恥ずかしそうに笑った。
「自家製なんですか?私なら土産に買っていますね」
身銭が有れば五つは買いたい。
悲しきかな?士官になっても、懐に寒さがある。
〝貧乏少尉、やりくり中尉、やっとこ大尉〟
揶揄…を越えて、現実そのままの標語である。
茶を飲み、羊羹をかじり、そして会話を楽しむ。
だが、内容はナチスドイツの非合法とも言える併合やアメリカの排日運動という、暗い話ばかりだった。
それでも、木村校長の話にあった護るについても話し合いお互いに頑張ろうと胸に誓った。