「俺の彼女のペットはスライム」
初投稿になります。
拙い文章ですがよろしくお願いします。
俺には彼女がいる。
幼い時に惚れて惚れて、口説きに口説いた。
そしてようやく付き合える事になったのだが…。
いつもいいところで邪魔が入る。チッ。
そんなある意味日常の話。
俺達は冒険者をしている。
二人共剣士だ。
バランスが悪いのは重々承知だがやむを得ないと思っている。
それに彼女は回復魔法が使え俺は攻撃魔法が使えるのでレベルの高い依頼を受けない限りはやっていけない事もない。
というか彼女とならどんな困難にも打ち勝ってみせる!
ある麗らかな昼下がり。
町を出てギルドの依頼を果たすべく街道を歩いている。
キョロキョロと辺りを見渡し人気のなくなったのを確認すると皮袋からそれを取り出す。
ぷみょんっ
「窮屈だったね。ごめんね~。」
むみょんむみょん
気にするなとでも言うように揺れるソレ。
スライム。
紫色で若干反対側の景色が透けて見えるスライム。
は今彼女の腕に抱かれ甘えるように擦り寄っている。
…ってぉまっ!今絶対胸に触った。触った!大事な事なので二回言いました。あのセクハラスライムめ~!!
…むよん。ぷよんぷよん
…くっ!どうだいいだろ…って勝ち誇ってんじゃねえよ!!
そうそう。
人目を気にしていた事からわかるとは思うが彼女がスライムをペットにしている事は内緒だ。
故に二人という少ない人数で冒険者をしている。
これについてとやかく言うつもりはない。
元々彼女はソロを目指していたのを口説いたのだ。
それに他人なんて入れて彼女との会話が減るのは嫌だしあまつさえ惚れたりしたりなんかしたら………っ!!
…失礼。
まあそれは置いておいて。
バレない為にソロでやっていこうとする位彼女はスライムを可愛がっている。
それはそれは可愛いがっている。
喋らないスライムに向かって可愛い笑顔を向けるので嫉妬している。
普段は冒険者たるべく冷静に対処すべく感情を揺らさないようにしている。
だがペットにはよく破顔している。全くもって悔しい。
むよーん
「え、なぁに?」
むにむにぽよーんっぼてんっ
「ふふっあははっ」
…これだ。
彼女の肩を抱いて見つめあって数秒。
彼女の視線は今やスライムのものだ。
スライムは魔物だとか
魔物と人が仲良くすべきではないとか
そんな事は言わない。
言わないがっ!
ええいっ邪魔をするな!!
悪いが彼女は俺のものだっ。
ぐっと力を込める
「どうしたの?」
「好きだよ。」
「ええっ急にどうしたのっ。」
赤く染まる頬。可愛い。
「ちょっとは俺を構ってよ。」
「あは、もぉ~。」
何が言いたいかわかった彼女はおかしそうに笑ってこっちに向き直った。
「私も好きよ。」
あの頃は見上げるばかりだった彼女。
今はこの上目使いは俺のもの。
少し背伸びをして頬にキスされる。
嬉しくて俺も返す。
ちゅ、ちゅっ
もに~ん
「わぁっ」
彼女の肩にぶら下がるスライム。
「ごめんごめん。無視してないよ」
ぷにっぷにんっ
「怒らないでよ~。貴方の事も大好きよ」
もにんっ
「本当よ」
スライムを抱きしめる彼女。
温かく優しい笑顔。
俺の存在は忘れられてそうだ。
「はぁ。」
まあ、仕方ないけど。
もにっぷににんっ
「っっっ!!のやろぉ~~っ!!!」
あのスライム野郎!!
彼女に見えない所で笑いやがった。
え?何?目も口もないのに何言ってるって…んなの雰囲気でわかんだろうよ!!
ニヤリッって馬鹿にした笑いを浮かべてるだろうよ!
あ?それがわかるなら貴方も相当仲が良いデスネ…?
仲良くねえ~!!長い付き合いだからわかるだけだっての!
俺の彼女のペットはスライムです。
いけすかないとんだお邪魔虫野郎です!!
文章が一定せず読み辛さ満点で申し訳ないです。
お読み頂きありがとうございました!