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キス、のはなし。略して『キスバナ』

作者: 秋葉竹




僕は無口だけどね


だからこそ

なのかな

子どもが泣きつづけて

その、かまってほしい泣き声が

止まらなくなってしまったみたいに

あるいは

引き笑いみたいなしゃっくりが

止まらなくなってしまったみたいに


言葉が出つづけてくることがあるんだ


いや、

ほんとうに

無口だから、


言葉、は

じつは

言葉、ではなくって


文字、になって

出てくるんだ


そのとき

ふと想って。


だれも

聴かない

だれも

読まない

だれも

憶えていない

そんな

言葉なら


言葉は

あるいは

文字は


僕の頭や体や心から

あふれ出て

どんどんどん

あふれ出て

僕はそのうち

その止まらない言葉の海に

その止まらない文字の海に

その止まらない想いの海に


溺れてしまうんじゃないだろうか?



そうしたら

僕は

どうなるんだろう?


そんな海に

おぼれたなら、


だれかに泳ぎ方でも教わって


その、だれかには

ちゃんと僕の気持ちを

口にして

伝えられるかもしれない


それは、

くちびるから

くちびるに伝える

あたたかくも、甘ーい、スキンシップ

に、なるかもしれない



なーんてね。




溺れた僕を視てくれている

やさしく、聡明な人、

君に、

キスをしたいための


グダグダな

(でも、ちょっと可愛い?)

いい訳でした。



なーんて、ね。









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