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ノフィナの冒険  作者: 葵ウォーリア
第1章
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少女と不気味な生物

少女は無理矢理薬を飲まされ絶望感と不安感で泣き崩れていた。


「ははは泣いたって無駄じゃ人身売買する位の奴らに娘一人助ける義侠心なんて誰も持ち合わせておらんわっ!」


少女は泣く、ひたすら泣く、しかし手は拘束されてるので手で顔を覆う事も出来ないし足も拘束されここから一歩も歩く事が出来ない。


少女に出来る事は泣く事だけだ。

だがその直後、泣いてばかりもいられない事態が起こる事を少女は知るよしも無かった。


(ふふふ、もうすぐ来るぞ?今来るぞ?何が起こるのか…………次ページをめくってみてのお楽しみじゃ♪)


ヘルは口元をニヤけて少女の反応を堪能していた。


ーーー


『感染者が一日五千人を超え…』

ユグドとゾノミは馬を走らせながらラジオを聴いていたが聴き慣れた事ばかりが報道されていた。


「コロナの事ばっかりで廃工場で人身売買が行われている事は報道しないのかしら?」


「それだけ大魔王コロナが力をつけていっていると言う事だろう、しかし人間も愚かな生き物だな、コロナの恐怖を煽ったら益々混乱する事など火を見るよりも明らかと言うのに……」


「あっ!ユグド止まって!」


ゾノミの言葉でユグドは馬を止まらせる。

ゾノミは馬から降りてそこで吊るされている若い少年の元に駆け寄る。


少年の元に駆け寄っているその時、ボコンと言う物音と共に目の前が砂煙で覆われる。


「きゃっ!」

パラパラと砂が舞いゾノミは目を瞑り手で庇う。


「貴方達ね!コロナの収束を邪魔する反社会勢力は!」

「誰っ!?」


煙が止むと共に声の正体が現れるがゾノミの知っている人物であり驚愕する。


「マナナーン!!」

声の正体はマナナーンと言う女性だった。

彼女の隣には巨大なモンスターがマナナーンに引きつられているかの如く立っていた。


ユグドは思った。

「アイツは確かゾノミの知り合い…」

そうマナナーンはゾノミの中学時代の同級生だった。


彼女は短パンの少しセクシーなポリスコスのような格好をしていた。


「マナナーン…貴女コロナ警察に…」

「コロナ警察だなんて人聞きの悪い、政府の言う事を聞かないならず者を厳しく取り締まっているのよ!」


マナナーンは武器のボウガンを突き出しそう放つ。


「政府の言う事は間違っているわ!マナナーンも目を覚まして!」

「よく言う!政府の言う通りにしない不届き者は私の正義のボウガンの餌食になると良いわ!」


そしてマナナーンはボウガンのトリガーを引いた。


「危ない!」

ユグドがゾノミを庇う。


その時モンスターが太長い腕でユグド達を潰そうとする。


「ユグド剣!!」

ユグドは剣を突き出す、手のひらに痛覚を覚えたモンスターは「グォ!?」と驚き手を引っ込める。


「ナヨナヨした見た目して中々やるわね、しかし正義は勝つのよ!政府に逆らう悪は滅すべし!!」


更にマナナーンはボウガンを発射する。


キィンキィン!

ユグドはマナナーンのボウガンの矢を剣で打ち払う。


「でやあ!!」

ユグドは剣でマナナーンを打ち払おうとする。


「やめて!!」

ゾノミが思わず声を上げる。

「今だ!!」

この隙にマナナーンは矢をユグドの肩に撃ち込む。


「ぐっ!」

ユグドは矢を喰らい片膝をついた。


「ユグド!!」

「あっはっは!相変わらずゾノミは甘ちゃんだねえ!」

マナナーンが笑う。


そしてマナナーンはゾノミに近づいたと思うとゾノミを蹴った。


腹部を蹴られたゾノミはうずくまる。


「やめてマナナーン…こんな争いをして何になるの?」

うずくまりながらもゾノミはマナナーンに説得を試みる。


「やめてですって?貴女がコロナの収束の為に勇者をやめたら止めてあげるわよ!」


「私が勇者をやめたら…良いよ、私、マナナーンちゃんと仲良くなれる為なら…」


ゾノミの意志が揺らぎ始める。


「ゾノミ!マナナーンの言葉を真に受けるな!」


ユグドが立ち上がり、緑の気体オーラを噴出させる。


「ユグドブレード!!」

そしてユグドは地を蹴り空高くジャンプしたかと思うと急降下して巨大なモンスターを真っ二つに斬り裂いた。


「グギャーーーーッ!!!」

モンスターの体が二つに分かれ、地に崩れる。


「次は君の番だ…!」

ユグドはマナナーンに顔を向けるが、ユグドを纏うオーラでユグドの体が一回り大きくなっているようにマナナーンの目からは映った。


「お…覚えてらっしゃい!!」

マナナーンはオーラで巨大化したユグドに恐れを為し、その場から逃げ出した。


「立てるか?」

ユグドはオーラを引っ込めて優しくゾノミに手を差し伸べる。


「ありがとう…」

ゾノミはユグドの手を握り、立たせてもらう。


「あ、あの男の子!」

ゾノミは思い出したように少年に駆け寄った。


砂埃はついているものの少年は無事だった。


「ホッ…」

ゾノミは肩を撫で下ろした。


「可哀想に…一体誰がこんな事を?」

ゾノミは憐れみながら少年の拘束を解く。


「感染しちゃったんだ…コロナに…」

少年はボソッと言う。


「どうした?」

ユグドがゾノミの元に駆け寄る。


「お姉ちゃん達もコロナにかかるから僕に近寄らない方が良いよ」

と少年はゾノミ達の介抱を拒否する。


「馬鹿!そう言う訳にいかないでしょう!?」

「ゾノミ!」


ユグドがゾノミを呼び止める。


「君の村を教えて?その人達に説得してコロナについての誤解を解いてみるよ」


ユグドはそう言い少年を村に案内させた。

ゾノミは思った。


(コロナを倒さない限りは世の中はいつまでも中世のままで止まってしまうわ…)


そしてそして、ユグド達はコロナの誤解を解き少年を村に帰した。




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