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ノフィナの冒険  作者: 葵ウォーリア
第2章
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シャムの復讐

『ノフィナ!いかん!マスクをするんだ!!』


その宿屋に近づいた途端ノフィンが声を荒げる。

「どうしたの!?」

『この宿屋はコロナの毒に侵されている!!』

「ええっ!?」


ああ後で営業停止とか従業員の風評被害とか心配だ。

ともかくマスクをしなければ。

「ワイマは大丈夫なの?」

ワイマも犬用のマスクをしていた。


『もうしたけどマスクは苦しいから嫌なんだよね…』

「わかる…」


そう言いあい宿屋に入り込む。

すると女将や従業員達がゴホゴホと咳き込み、倒れている姿が見えた。


「大丈夫ですか!?」

「ロボットが…ロボットが襲ってくる…」

「えっ!?」


その時、ノフィナ達の前に一体のブリキのロボットが現れた。


「タッタイマ、コイツラヲ、コロナニ、罹患サセタ、オマエ達モ、コロナニ罹患サセテヤル!」


ブリキはコロナの霧を噴き出し言葉を放った。


「残念、私達はマスクをしているの!簡単にコロナになんかなってたまるもんですか!」

ノフィナは啖呵を切る。


「霧ガナクテモ、倒ス位造作モナイコト」

するとブリキは風を切るスピードでノフィナの至近距離までやって来た。


「えっ!?」

その直後、ブリキは高速に回旋にノフィナを斬り裂こうとする。


『ノフィナ!危ない!!』

ブシャアァ!!なんとワイマがノフィナを庇い、代わりに切り傷を受けた。


「ワイマ!大丈夫!?」

『よくもやったな!!』


今度はノフィンが触手を呻る閃光の如く駆使してブリキに攻撃を仕掛ける。


しかしブリキは高速回転でノフィンの触手を打ち破ってしまう。


『ぐわああああぁ!!』

「ノフィン大丈夫!?」

『大丈夫だ…触手は打ち破られても再生されるから…しかし君は僕やワイマと違って弱い…早く安全な場所に…』


ノフィンは息切れ切れに答える。

表情は見えないが尾の震えと振り絞るような声からして苦しそうである。


その間にもブリキは高速回転で襲ってくる。


「来ないで!来ないで!!」

ノフィナは無数の魔法の弾を矢継ぎ早にブリキに放った。


ブリキは止まったかに見え、ハァハァと息を荒げるノフィナ。


『何してる!早く逃げるんだ!!』

「えっ!?」

ノフィンの一声でようやくするべき事を見出すも時すでに遅し、ブリキは光の弾をこちらにぶつけ、ノフィナはそれにより吹き飛ばされたのだ。


「あぐっ!」

地に滑り込むノフィナ。


『ご主人様に手は出させない!!』

ワイマは身体を引き締める事によって溢れ出る血を止血し、ブリキに突進した。


ドオオオオォン!!


ワイマの突進が功を奏したのか、ブリキは弾き飛ばされる。


「やった!」

とノフィナは握り拳を握るも、なんとブリキはプロペラを出現させ、宙に浮き出した。


「嘘…」

ノフィナは表情を青ざめる。


『何してる!早く逃げるんだ!!』

ノフィンが鋭い一声を浴びせる。

「そうだね!」


ノフィナはブリキから逃げ出した。


『逃ガサナイ!!』

ブリキはノフィナを追おうとする。


『貴様の相手はこのおいらだ!!』

ワイマは咆哮をあげて空高く跳躍し、ブリキに全体重をかけて地にのめり込まそうとめがける。


「犬風情ガ調子ニ乗ルナ!!」

ブリキは無数の砲弾をワイマにぶつける。


「ワイマ!!」

『ノフィナ!ここはアイツに任せよう!!』


ノフィナがワイマを助けに行こうとするがノフィンがやむ無しとノフィナに説き伏せる。


「そんな…そしてそして、シャムは!?シャムは無事なの!??」


ノフィナは先程からいないシャムを気にかける。

あの手強いブリキから逃げられたとは考えにくく、コロナに罹患したかいの一番に高速回転の餌食になったかも等嫌な予感がよぎる。


『心配いらない!このブリキからはシャムの匂いがする!!!』

「えっ!?」


ワイマはこのブリキの匂いがシャムそのものだと感じ、このブリキがシャムと何らかの因縁があるだろうと踏んだ。


そしてワイマは大口を開ける事によってマスクを無理矢理外し、ブリキを噛み砕き、その内部に貯蔵されている電線を引き千切った。


ビリィ!

するとそのブリキは電気の糸を流すも、ピクリとも動かなくなった。


「どう言う事?シャムはブリキにやられちゃったの?」

ノフィナは心臓をバクバクさせながらワイマに聞く。


『違う、このブリキは…シャムちゃんから差し向けられたものなんだ…』


「そんな…嘘よ!!」

その言葉を聞いて気が動転するノフィナ。


『僕も何の事言ってるかわからないよ!ちゃんと説明して!!』

ノフィンも声を荒げる。


ワイマは苦虫を噛んだような表情を見せる。


『シャムは……オイラ達を試しているんじゃないかと……』


「待って!試しているにしてもこんな被害を及ぼすような事を何故するの!?

シャムちゃんならもっとマシな方法で試すはずよ!!」


『ノフィナ落ち着け!!』

ガたたまたつかさせたたまたつかさせにノフィンが激しく怒鳴る。


『僕もわからないが…でも確かめないと何もわからないって事だよな?』


ノフィンはワイマに聞いた。


『そうかも知れない、とにかくこのロボットの匂いからシャムちゃんの居場所がわかるかも知れない、とにかく行こう!』


ワイマがそう言って踵を返す。

そしてそして、ノフィナもワイマについて行った。


「ワイマごめんね?ごめんね?」

さっき言葉を荒げてしまった事に詫びるノフィナ。


『大丈夫だよ、それにオイラもご主人様の立場ならそうなってただろうしね…』


グリグリ…。


「あうっ!?なんでまた…!」

『やってみたかっただけ…』


ともあれ元の雰囲気に戻り、シャムの匂いを辿って向かうワイマ達。


そこはそう、ノフィナの愛する姉であり宿敵のタリアがいる魔女の館だった。


ーーー魔女の館。


「あううぅ…ごめんなさいタリア様…タリア様…」

シャムが自身の差し向けたブリキがノフィナ達によって撃退されたのと、自分達の居場所が知られた事により動転を見せ、タリアに詫びる。


「嫌いにならないで…嫌いにならないで…」

シャムは半泣きになってまでタリアにすがる。


そこまで魅了されているという事だ。


「安心をし、いたいけな少女シャイミ・アラスカシア…貴女は所詮このタリア・イシュメル・ガーランドのペットでしかないのだから…」


タリアはすがるシャムの頭を撫でてこう言う。


「あぁ私はタリア様のペットで良い…一生ついていきますぅ♪」


人とは心変わりが早いものだ。

ノフィナとは親友であったのにその宿敵であるタリアに今は乗り換え、彼女にしがみついている。


人間とは浅はかな生き物だな…。

タリアの元で飼われているアイリス(フクロウ)はそう思った。


いっぽうノフィナはワイマに乗って魔女の館周辺にやって来た。


稲妻が轟くその地、辺りは岩山に穴をくり抜かれたような建築物が並ぶ。


そして地上には無さそうな淡い光を放つ珊瑚が生き物のように揺れている。


そしてそして、岩山の建物の中に一際禍々しいオーラを放つ建物があった。


「ルルイエの遺跡?」

ノフィンから聞かされたノフィナが遺跡の名を漏らす。


「ああ、僕が人間だった頃は賑やかな街だったが…どうやらコロナで全滅しちゃったみたいだね…」


どれだけ恐ろしいんだコロナ…。

ノフィナとワイマは思う。


周辺は薄暗くパープル色の空と黒い雲が際立って見えるが建物の上階に一部だけ、点灯が為された箇所があった。


『間違いない、あそこにシャムがいるよ!そしてそして、邪悪な魔女のような気配も!』

ワイマは唸った。


「行きましょう、シャムが何故あんな所にいるのかわからないけど…お姉様と一緒にいるには違いないものね」


そしてそして、ノフィナ達は岩山状の建築物の内部に突入する。


ルルイエの遺跡…かつてはルルイエシティと呼ばれ繁栄していた。


病院、映画館、レストラン、遊園地とか、学校に至るまで色んな施設がそこには充実していて、皆が生き生きとしていた。


しかししかし、コロナが猛威を振るい、3密しまくっていたルルイエには病人でごった返す事になる。


一日に万人ペースで人が死んでいく。

遺体が次々と広場に置かれたが足りず、医療も崩壊してしまう。 


遺体は、コロナに感染したら困るからと遺族と顔を会わせる事も出来ず、遺体としてはどうしても遺族と顔を見合わせたかったのだろう。


そうした呪い、恨みがやがて彼らをゾンビへと姿を変えす。


そしてそして、夜はその遺体が動き出し、生きている人を次々と襲うようになる。


やがてこのルルイエもロックダウン、都市封鎖の措置が取られた。


人々はこのルルイエの住宅で戦々恐々とした日々を過ごし、自由の制限を余儀なくされた。


そしてストレスから外に飛び出した人々もゾンビに襲われ、彼らもまたゾンビとなり、生者の生き血を求めて彷徨い歩く。


ルルイエの街は地獄と化した。

そしてそして、各地から募られた勇者達はそのゾンビ達を退治し、残った(ゾンビ)達をある場所に封印した。


そしてそして、ノフィナ達が訪れた途端、封印がタリアによって解かれ、怒涛のように襲いかかる事になるのだ。



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