表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ノフィナの冒険  作者: 葵ウォーリア
第1章
14/38

輝けよ命!

「うぅ…」

「ゾノミさん大丈夫?」


ここ最近ゾノミは体調を崩しがちである。

ノフィナは汗まみれとなっている顔を拭いてあげるがずっとハラハラが治らなかった。


ワイマもゾノミに寄り添ってスリスリしている。


『ご主人様大丈夫?』

「私は大丈夫よ心配しないで」

ゾノミは微笑みこう言ってくれるが。


何か悪い病気にでもなっていないかノフィナとしては心配でたまらなかった。


そしてそして、勇者としては活動出来なくなっているので最近はユグド一人で戦ってきている。


「そろそろ夕食の支度…」

「私が作るからゾノミさんはゆっくりしてて!」


ゾノミが支度にかかろうとするのをノフィナが止める。


(ゾノミさんが体調崩している今私がしっかりしないと!ここにお世話になってるばかりじゃバチが当たるもの!)


「バチが当たる」とはゾノミの口癖だが、その言葉をしょっちゅう聞いていていつの間にノフィナにも癖がついてしまったようだ。


「もしもしもしもし!病院は空いてないんですか?妻がここの所体調が優れないんです!」

『コロナ患者でいっぱいで申し訳ありません!』

「なんですかそれっ!」


(コロナで病院もキツキツなのはわかる。

でもコロナの呪縛にいつまでもかかっていたら他の病気や事故で助かる命も助からなくなるんだぞ!!)


ユグドはゾノミの為に休んででも病院に確認しているのだが、やはり医療崩壊でどこも入れなくなっている。


その間にも勇者としての活動はしないといけない。


「ユグド、なんかピリピリしてるけど大丈夫か?」

仲間のカツヤがユグドを気遣う。


「実は恋人が体調を崩してて…あぁゾノミ!!」

ユグドは頭を抱えだす。


「ユグド、今のお前じゃ勇者として活動するのは無理だ、休業手当は出すから休んだらどうだ?」

その時レオがユグドにこう言う。


「そうですよ、暫くゾノミさんについててください…」

イオンも気遣う。


ーーー


グツグツ…ノフィナは料理を作り、最後の仕上げに味見をする。


「うん完璧♪」

完成し嬉しそうにするノフィナだがそこでユグドが帰って来た。


「ただいまー…」

「おかえり、随分早かったね!」

ノフィナが出迎える。


「あぁレオ勇者長から特別に…ってノフィナ!?」

いつもゾノミが出迎えていたので少し驚くユグド。


「ごめんなさい…家の事は私がやると聞かなくて…」

後からゾノミがやって来る。


「ゾノミさん!体調悪いから休んでなきゃ駄目じゃない!」

「今は動けるからって……あぁっ!」

ゾノミはノフィナから再びベッドに戻される。


その後またノフィナが戻ってくる。


「ところで病院は見つかった?」

「いや、何処も駄目だった…」


コロナの影響で医療崩壊が起きている上に感染者にかかっていないか調べに来る患者も多い。


それは200年前から始まったが今でもなお呪縛にかかったように続いている。


「それを一刻も早く終わらせる為に勇者がいるんだよね?私もいつかは勇者になって魔王を退治する!」


ここの所頑張り過ぎじゃないのか、ユグドはノフィナの話を聞きながら気にかけていた。


とりあえずノフィナも病院探しに奔走したが…。


『○○へお繋げしたい場合は1を、○○へお繋げしたい場合は〜』

「なんなのこれ、訳わからない」


何処の病院もそんな感じである。

ユグドはどうやって探しているんだろう?


ユグドに聞いてみた。

「ねえ私も病院探しに協力したいの、それで訳わからない事があって…どうやって繋げているか教えて?」

しかしユグドは苦笑いを浮かべながら

「気持ちはありがたいけどこう言うのは通信料結構かかるからお勧め出来ないよ」

と言った。


「君は君だけの人生を楽しんで欲しい、ゾノミもそれを願っているから変に気を使わないで」

そして加えて優しくこう言ってあげたのだ。


「うん…」

渋々頷くノフィナだった。


ーーー

『何やってるんだいノフィナちゃん』

ノフィンはやきもきした様子でスマホを弄っているノフィナに問う。


「何ってエブリスタ覗いてるのよ」

『そうじゃない僕のアドバイスした受け入れ先の話だよ!』

「もーぅアンタは一々うるさい!!」

グリグリ…。

「あぁっ!ひゃんそこはやめて!」

『君も協力するんだ、恩返ししないと!』


しかし横からワイマがやってきてこう言った。


『ノフィンさん!ノフィナちゃんは頑張り過ぎる程頑張っています!たまには休ませても良いんじゃないでしょうか?』


良いぞワイマよく言った。しかしノフィンはと言うと

『これは犬の介入出来る問題じゃない!』

と一蹴してしまった。


『そう言う事と思って僕もせっせと病気マップ作ってあげた!一件一件周ったら受け入れてくれる所もきっと見つかる!』

「ノフィンさん…」


ノフィンさんも陰で努力していたんだ…と目を細めるノフィナ。


とりあえずワイマの散歩がてら、マップ通りに病院の受け入れ先を探す事にしたノフィナ。


「結構歩くのね…」

『当然、近くでは簡単には見つからないからな!』

,

ただ、結構歩くと言う事はいつ何処でコロナ警察に出会うリスクがあるかわからないと言う事だ。


『大丈夫かなぁ…?』

ワイマは不安を口にする。

「大丈夫よ、私はその為に力もつけてきたから!」


そしてそして、ノフィナ達を遠出していると見たある者が立ち塞がるのだ。


「おいそこのお前今は緊急事態宣言中だぞ!

大人しく家にいないか!」


現れたのはウルフカットの少し片目を隠した出立ちの美少年。

その目は相手を凍てつかさんかのような切れ長の目をしている。


(あら良い男、でもこの人までコロナ警察?)

「病院の受け入れ先を探しているんです!」

「駄目だと言ったら駄目だ!外出しているとコロナにかかるかも知れないし周りの人間に伝染してしまうかも知れない!家にいるんだ!」

美少年はなおもこう言った。

因みに現れた美少年の名前はレイキと言う。


「そう言う訳にもいきません!」

「ならば力づくでも帰すまでだ!」

レイキが引導を渡してきた。勿論引き下がるノフィナでは無い。


「グラスシャドウ!!」

レイキは氷弾を放って来る。

「うぐっ!」

キイン!辛うじて短剣で弾くノフィナ。


「中々やるな!アイスソード!」

キインキイン!!

ノフィナは喰らい付かんほどの勢いで放たれるレイキの剣の一閃を短剣で弾き返しまくる。


「ノフィナボム!!」

ノフィナは手を突き出し魔法を放った。

レイキは咄嗟に後方にジャンプする。


「やる気なら私も受けて立ちます!」

「可憐な見た目して中々気の強い少女だ、しかし政府の言いつけを守らない奴には仕置きをしてやる!」


レイキは体に冷気を纏う。

レイキの冷気はノフィナの肌によく伝い、ノフィンや、側にいるワイマも嫌と言うほど冷気を感じる。


レイキ、氷の異能使いにして「氷の貴公子」と呼ばれ畏怖されてきた。


(なんて冷気…でもここで引き下がっちゃ駄目!)

ノフィナも負けないくらいのオーラを放つ。

しかしレイキからするとノフィナのオーラは軽く笑う程度のものでしか無かった。


「はんっ!君の放つオーラはこの程度か!ブリザード!!」

レイキは手を突き出し氷のブレスを放つ。


ビキビキ…ノフィナの体が冷えていく。

(寒い…身動きが出来ない…!)


『ノフィナさん!』とそこでワイマがノフィナの頭を覆い被さる。


するとノフィナは凍てつく「痛み」を感じなくなり、ポカポカと温かい「バリア」に包まれる。


「帽子犬か…しかし俺の氷の刃からは誰も逃れられん!アイスソード!!」


レイキは地を踏み込んで距離を詰める。

キィンキィン!!

二人の攻防戦は続く。しかしレイキが僅かに見せた隙をノフィナは見逃さず魔法を放った。


「サイコボール!!」

「ぐあっやられた!」

何とかレイキを倒したノフィナ。

そして負けたのにスッキリした様子で立ち上がるレイキ。


彼はさっきまでの凍てつくような目ではなく穏やかな目となっていた。


「大丈夫ですか?」

ノフィナは気遣う。

「大丈夫だ、それより何だか不思議だ、戦いに負けたのにスッキリしたように感じる」


『きっとコロナ警察の呪縛が解かれたんですよ』とワイマは答えた。


「それより君はただ遠出したと言う訳では無さそうだ、一体どうした?」


「ゾノミさんが体調を崩してて、それで受け入れてくれる病院を探してるんです!」


「そうか俺も協力する、丁度医者やってる知り合いもいるしそいつから当たってみるよ!」

「ありがとうございます!」


こうして連絡先を交換しあい、その後レイキから受け入れ先を見つけたと連絡が入る。


「信じられない、まさか見つけたのかい?」

「はいっ♪」


これでゾノミを診察させてあげられる。

そしてそして診察の結果、ゾノミは妊娠していると言う事がわかった。


「妊娠……か、良かったぁ…」

身構えていたノフィナは安心したのかガクッと膝をついた。


「良かったなゾノミ…♪」

「これで私と貴方の愛の結晶が生まれるのね…♪」


ユグドとゾノミは涙を流しあって喜ぶ。


「良かったね、男の子かな?女の子かな?」

ノフィナも自分の事のように喜ぶ。


「生まれてみないとわからないよ」

「そうだね、元気な子に生まれて♪お姉さんも沢山可愛がってあげるからね!」

ノフィナは目を細めてゾノミのお腹を優しく撫でて囁いた。


だがこの後ノフィナとユグド達の日常を引き裂くような大きな出来事が起こるとは…その時のノフィナにはまだ知る由も無かった…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ