6話
俺は一瞬頭がフリーズした。
何を言ってるんだ、この子達は·····?
3人とも冗談を言ってるのかと思ったけど、3人の真剣な眼差しは、嘘をついてるように見えなかった。
とりあえずこの子達の言い分と、俺の違和感を照らし合わせていこう。話はそこからだ。
まず1つ目は、俺はピチピチの高校生であって、誰かのおじいちゃんになった記憶はない。
2つ目は、俺は誰がどう見ても人間だ。狼みたいに、身体中に毛が生えてるわけでもないし、しっぽだってついていない。それ以前に、俺は狼を見たことがない。
3つ目は、俺は重度の陰キャだから、間違っても誰も俺の事を王子様なんて呼ばないだろう。だいたい王子様って呼ばれるような顔でもないし。
以上の点を踏まえると、俺はおじいちゃんでもないし、狼や王子様でもない。そんなわかりきった結論にたどり着く。
「えっと·····3人は何か勘違いしてるんじゃないか·····?人違いだと思うぞ。それに今はまだ入学式の途中だろ?早く戻った方がいいと思うぞ」
俺は、これ以上変なことに巻き込まれるのも嫌だったから、彼女達をやんわりと保健室から追い出そうとした。しかし俺の作戦も虚しく、3人とも誰一人として動かない。
しばらく気まずい空気が続いたが、この沈黙を終わらせたのは、かぐや姫の彼女だった。
「うーんと·····単刀直入に言うね。キミの前世は童話の登場人物なんだ」
「俺の·····前世·····!?」
俺は瞳孔をかっぴらいて、かなり大袈裟に反応してしまった。
俺があんまりにも反応を示したからか、かぐや姫の彼女は、少しびっくりしたような表情を浮かべる。
「え、キミ·····何か知ってるの?」
「ああ·····知ってるもなにも、俺は人の前世がわかる能力を持っているんだ」
「「「·····!?」」」
俺がこう言うと、3人は明らかにさっきとは様子は変わった。驚きを抑えられず、息を呑んでいる感じだ。
「それで、キミの前世はなんなの!?」
3人の中でも、シンデレラの彼女が食い気味で聞いてくる。
他のふたりもシンデレラの彼女ほど、食い気味ではないが、かなり前のめりになって俺の返答を待っていた。
「それが·····残念ながら自分の前世だけ見ることができないんだ。俺の前世が童話の登場人物だということも、今初めて知った」
すると3人は、残念そうな、でもどこか安堵しているような表情をする。
「そっか·····まだ可能性はあるってことか·····」
赤ずきんの彼女はポツリと言葉を漏らす。
俺は何となくだが、状況が理解出来た。
この3人は、きっと前世の記憶がある。そして、おじいちゃんと狼と王子様は、3人のそれぞれの作品のキーパーソン。
つまり3人は、前世のキーパーソンを何らかの理由で探しているって訳か。
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