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冬…
7時30分
私はいつものホーム、いつもの場所で、来るのを待っている
『……来た』
彼はいつものように、私の並ぶひとつ隣に、白い息を吐きながら立った
2分後、老齢の車両が、本日の調子を確認するようにカタコトとやって来た
彼は労わるように乗り込むと、クルリと向きを変えてドアの右側に立つ
私はその斜め後ろに座る
だって、彼を見ることができるから…
トンネルに入ると、私は目を逸らす
だって、彼と目が合うような気がしてたから……。
私は心の中で、同じ言葉を繰り返す
『ガンバレ、ガンバレ、ガンバレ…』
五つ目の駅
ドアが冷たい空気と、チラつく雪を吸い込みながら、代わりに暖かな彼を降ろす
一歩目の彼の右足がホームに着く前に、私も初めてその駅で降りる
彼が私を見ている
私も彼を見ていた。
私はもう一度、呟き、そして―――
読んで頂きまして、ありがとうございます(^^)。




