寄り道
「なあ流星、容静、ツヴァイまでどれくらいだ」
周りが森に囲まれている道を歩きながら二人に聞くと。
「だいたい三カ月くらいじゃない、容静、地図見せて」 「ほいっす」 「今はまだワンモアの国境内だから、ここらへんかな」
「確かにそれぐらいかかるな、なんか方法ないか、俺だけなら走ってもいけるが」 「それだと僕達が置き去りになるよ、十六夜は異常なんだから合わせて」
「十分合わせてるんだがなぁ」
「なら馬車はどうですか」
「馬車はいいが、どこで手に入れる」
「ならこの近くに少し大きい街みたいな所があるっすよ」
「なら先にそっち行くか、流星どれくらいだ」
「このペースで行くなら、五日ぐらいには目的地に着くよ」
「ならこのまま向かうか」
「そうだね」 「了解っす」 「はい」
『グォォォ』
「聞こえたか」 「うん」 「はい」 「うっす」
「行くぞ」 「「了解」」 「はい」
「フェルシアさんこういう時は了解って言わないと」 「そうっすよ」
「そうなんですか、分かりました」 気合いを入れるフェルシア。
「いいから行くぞ」(ボケる奴しかいないってのは、案外つまらないな)そんなことを思いながら足を進めた。
「こいつか」 「熊だね」 「熊っすね」 「熊ですね」
「誰かやる、俺だとすぐに終わるけど」
「私がやります」
「いいぞ」 「頑張って」 「頑張っすよ」
フェルシアが熊の魔物に勝負を挑みに行った。フェルシアは様々な魔法、炎、氷、雷などを使い熊を追い詰めていった、だいたい網羅しているといった通りに様々な魔法が使えていた。フェルシアと熊の勝負はフェルシアが勝利して終わった。
「そこそこいい勝負だったな」
「僕もそう思う」 「俺っちも」 「ハァハァ、ありがとうございます」
息を切らしながらお礼を言うフェルシア。
「フェルシアも疲れてるし、今日はここで野宿にするか」
「十六夜、食料は後どのくらい、「1ヶ月だ」ねえ熊って食べれたっけ。」
「流星っち、まさか」
「うん」 「ですが」
「まぁ食ってみるか、運が良ければバーベキューができるしなヤハハ」
「フェルシアさん熊の肉を焼いて見て」
「はい。ファイア」 皿に乗せた熊の肉を器用に焼くフェルシア。
「俺が最初に食うか。ガブ…美味い、今夜はバーベキューだぜお前ら」
「僕も食べる」 「俺っちも」 「私も」皆で熊の肉を焼いては食べるを繰り返した。
「ふう、美味かったな」 「美味しかったね」 「美味かったっすよ」 「美味しかったです」
四人で熊の肉を食べるのを繰り返していたら、熊の肉はもう残っていなかった。十六夜は魔力で、テントを作り終わり皆を呼んだ。
「お前らテント入って寝ろ」
十六夜が言うと、三人共テントに入っていった。皆が寝た頃に十六夜は、夜に独りで出かけていた。
「十六夜、朝だから起きて」
流星が必死に十六夜を起こそうとしている。
「分かった分かった、流星、皆は」
「まだ僕だけ、皆はまだ寝てるよ」
「なら皆起こしてこい」 「うん」
「起きたっすよ、流星っち」 「私も起きました」 二人も起きてきたので、四人で朝食を食べて少し休んでから歩き始めた。
そんなこんなで五日後、特に五日間は何もなく次の街に着いた。
「やっとか」 「ついたね」 「ついたっす」 「つきました」
この町はネストとといって、商売がさかんな場所らしいと容静が言っていた。風景は様々な人が物を買ったり、見たりしていて活気がある街並みだった。
「まずは馬車を見に行くぞ」
「「「了解」」」 まずは四人で馬車を決めに行った、その後。
「普通の馬車でいいよな皆」
「僕はいいよ」 「俺っちも」 「私もいいです」
「ならおっちゃんこの馬車一つ」
「はいよ、毎度あり」
馬車はいかにも普通の馬車だ、代金は一万。そこそこだがこれくらいだろう。
「これからどうする、俺は直ぐに冒険者に行きたいが」
「少し時間頂戴、十六夜」
「なんか買うのか流星」
「ちょっとね」 「分かったすぐ来いよ」 「分かった」 数分後…
「お待たせ」 「まずは出発するぞ」 馬車を使ってもツヴァイまでには凡そ三週間と数日かかる。現在は容静が、フェルシアから馬車の乗り型などを教わりながら、馬車を動かしている。そして馬車の中では十六夜と流星が話していた。
「なにを買ったんだ流星」
馬車に乗りながら流星に聞く十六夜。
「これだよ」
流星が出したのは、某名探偵に出てくる白い奴の片眼鏡のような物だ。
「なんに使うんだそんなもん」
「これを使うと能力がやり易くなるんだ」
流星の能力の一つは選別。自分に必要な物、人を自分で決めた設定に合わせて、自動で分けてくれる能力。例に質のいい林檎を選別すると、質のいい林檎が見つかる。これに流星の運が重なると、質のいい林檎が見つかり、主人のオマケで安くなるという、流星にしかできない使い方も。
「なら人材も探しやすくなるか」
「うん」
会話をしながら進んで行く馬車の中で、十六夜は天心の事を考えていた。
……別れた後に、十六夜は天心の絆の能力で念話も出来たが、一日後にしたのだ。天心とはその後から念話し、情報交換などをし合っている。その中にはギルドに関する事もあったが大した事ではなかった。火鈴と涙については天心と共に依頼を受けているらしい、その後に何回か言葉を交わして念話は終わった。…




