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妻子に裏切られ、会社をクビになったアラフォーおっさん、スコップ一本でダンジョン無双 〜配信したら何故かバズったのだが〜  作者: 紅瀬良


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9話 破滅の始まり

前半は黒沼視点、後半は美沙視点。

「では取り引きは終了という事で」

「ちょ、ちょっと待ってください。どういう事ですか? 何故取り引きを終了するのですか!?」


 大口の契約を結んでいた会社から取り引き終了を言い渡される。理由が解らない。


「貴社は中村浩士さんを自主退社という体で解雇したそうですね?」

「は、はい……彼が会社に不利益な事をしたので」

「不利益、ですか。まあ何かしら重大なミスを犯したりしたのならば解らなくもないですが、違いますよね。寧ろ会社の為に尽くしてきた。それに真摯に仕事をしてきた。今のそちらの会社が成り立っているのは彼のおかげだと思うんですが?」


 は? 何を言っているのだ。アイツはうだつの上がらない万年平社員だ。なのに何故そんなに評価が高い?


「何故中村をそんなに評価するのでか!?」

「お忘れですか? 貴方が担当する前は中村さんが担当していたのですよ。うちとの契約を結んだのも実質彼。それを契約の締結前に担当が変わったと貴方になった。貴方は単に判を押したに過ぎない。それでも中村さんがいるなら、とそのまま取り引きを続けていたのですが、彼がいない今、その必要もありません」


 くそっ、確かにそうだ。だが何で中村が辞めたのを知っているんだ。


「そういう訳ですのでどうぞお引き取りを」


 なんとか粘って再契約にこじつけようとしたものの、向こうに意思は固く、取り引きは終了した。

 だが、ここだけではなかった。


 ***


「契約は白紙にさせていただきます」


 まただ。今度は中村が辞めるまで担当していた会社だ。見た限り後は判を押すだけ、だったのだが。


「どういう事でしょうか?」

「あのですね、これまで中村さんと色々打ち合わせできたのに、急に担当が変わって、しかもなんの連絡もなく、内容とか解らない人が、担当が変更になった、もう決まってるんだからさっさと判を押せって……そんな高圧的な態度とる人をどう信用しろと? 中村さんから辞める前に『最後まで一緒に仕事できなくてすみません』とお詫びの電話がきましたよ。そして『自分の言い分を一切聞かない会社に愛想が尽きた』ともね。これまで彼を見てきましたけどね、彼は誠実な人だ。そんな彼を追い出す様な所をどう信用しろと?」


 ここもかよ。なんでアイツの評価がこうも高いんだ。

 それに相手の俺を見る目だ。あからさまに侮蔑の目を向けている。

 ああそうかい。こんな目を向けるやつのいる会社はこっちから願い下げだよ。

 

 結局、アイツが関わっていた案件は全て契約打ち切りか白紙撤回となってしまった。くそっ、とんでもない損失だ。

 だがそれだけではなかった。会社に戻ると更なる悪夢が舞い込んできた。


 ***


「黒沼部長、これはどういう事かな?」


 外回りから帰ってきて社長室に呼ばれて来てみれば。

 デスクの上にあるのは数枚の写真と書類。俺と美沙がホテルに入っていくところが写し出されている。

 しかもだ。


「しかもこれを読む限り就業時間中じゃないか? 黒沼部長、どういう事かね?」


 会社に送られてきた内容証明。誰がこんな物を郵送したのかすぐに解る。中村の奴だ。いつの間にこんな物を……

 社長が俺を睨みつけている。まずい、非常にまずい。なにせここに写っているのは事実だからだ。外回りの営業と称して美沙とホテルに行ったのは紛れもない事実なのだ。だがそれを認めるわけにはいかない。


「そんなの捏造に決まってるじゃないですか。最近のAI生成はよく出来てますからね、これくらい作れますよ。それにこれ送ったの中村でしょう? 恐らく俺への仕返しのつもりでしょうけど、こんな事して……逆に名誉毀損で訴えてやりますよ」

「……ふむ、やはりそうか。優秀な君がこの様な事する筈もないからな。全く、どこまで迷惑をかけるのだアイツは」


 良し、言い逃れ出来た。これも日頃の行いのおかけだ。

 社長は俺に全幅の信頼を置いている。俺と中村では信頼度は違うのだからな、残念だったな中村。俺を嵌めようとしたのだろうが、そうは問屋がおろさんよ。


 ***


 だが現実はそんなに甘くない。帰宅して待っていたのは会社に送られたものと全く同じ内容証明。そして能面の様に無表情な妻。


「英治さん、これは一体どういう事かしら?」


 社長と同じ事言われたので同じ様に返したのだが。


「仮にそうだとしても、今のあなたを信じる事は出来ません。事実なのか捏造なのかどうか、はっきりするまで息子共々実家に帰らせていただきます。もし事実なら、離婚の上慰謝料も請求しますので」

「いやだから捏造であって……」

「そういう事ではありません。信用出来ないと言っているのです」


 駄目か。元から疑り深い人間だからな。彼女の父である社長の様にはいかんか。

 元から出ていくつもりだったのだろう、荷物は既に纏めてキャリーケースに入れてあり、彼女の手元にあった。

 俺は出ていく妻をただ見ていることしか出来なかった。


 一方その頃美沙は……


 ***


『美沙! あなたなんてことしてくれるの!』


 スマホから母からの着信があり、何かと思って出てみればいきなりのコレだ。


「なんてことって……?」

『浩士さんて人がいながら不倫だなんて……何考えてるのよあなたは!』


 母に不倫の事がバレた。電波越しに一方的に私を罵倒する母に嫌気が差す。


『ホントになんて馬鹿なことをしてくれたのよ。あんな良い人がいながら不倫だなんて……どこで育て方を間違えたのかしら。浩士さんへの慰謝料、ちゃんとあなたが払いなさい。私達は一切手を貸しませんからね。お父さんも怒っているから』

「何言ってるのお母さん、慰謝料は浩士が払うの。だって離婚するんだから、男の浩士が悪い。だから――」

『馬鹿! あなたが払うのよ! 慰謝料の意味をちゃんと調べなさい! まさかここまで馬鹿な娘だとはおもわなかったわ。あなたは勘当よ、いい大人なんだから自分1人でなんとかしなさい!』


 ブツリ、と通話が切れる。

 何言ってるのようちの母は。慰謝料払うのは男である浩士に決まってるじゃない。そんな事も解らない親ならこっちから願い下げだわ。


 だが後日の話し合いで私は真実を知る事になる。 


美沙のモデルは以前にも書きましたが、某掲示板の浮気スレに出てくる伝説の92をはじめとした反省もまともに出来ない汚嫁のごった煮です。なので自分が悪いと思っていません。


次回、ガンd……中村浩士(42)、大地……じゃなかった、迷宮に立つ!

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伝説の92がおられるぞ
娘の方もざまぁ与えてほしい
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