26話 チームTMN(+1) VS 魔物戦隊オーガンジャー
我ながらひでーサブタイw
チームTMNの面々が休憩している筈だった部屋の扉の前まで来た。
“うおええええええ”
“酔った……”
“最古参だからな、一度経験したから大丈夫……じゃなかった。気持ち悪い”
“多分この先もこーゆーのが起きるぞ”
“覚悟してても酔うもんは酔うんぢゃ……”
死屍累々。
「急ぎなので全速力で走りました」
“もっと……加減……してくれ…………”
“犯人はスコおじ(ダイイングメッセージ)”
“おい死ぬな! おっさんの活躍はこれからだ!”
“次回のスコおじの活躍にご期待ください”
“打ち切りエンドは流石に草”
“てか俺らが打ち切り食らっとるわ”
割と元気だなみんな。
それはさておき、扉だが、見事に閉まってるな。
“モンスターハウスは入る事は出来ても出る事は出来ないぞ”
“だから救助は出来る。けど倒し終わるまで出れない”
“おっさんなら問題ないだろ”
流石にオーガともなると全くの余裕、という訳にはいかないだろう。1体なら兎も角。
まあけどここまで来たのだし、やるべき事は変わらない。
思い切り扉を蹴破って(壊れなかったけど)、部屋の中に突入する。突入した途端閉まる扉。そしてそこで見た光景は。
「おや?」
“オーガ少なくね?”
“だいたい狩り尽くした?”
“あと4体……あ!”
“やべーのしかいねー!”
コメントにもある通り、見える限りオーガは4体。うち1体に攻撃が集中しており、また大盾持ちの探索者がオーガからの攻撃を受け持っている。そして4体とも肌の色が違う。
「中村さん、来てくれたか!」
「えーと、この状況は?」
「ご覧の通り膠着状態だ」
“レッド、ブルー、グリーン、グレイのオーガかよ”
“これでブラックがいたら色付きオーガ勢揃いだな”
“なんか戦隊モノみたいなオーガだな”
通称色付きと言われるオーガだ。それぞれ方向性が違う。普通のオーガは茶褐色の肌だが、この場にいるオーガは皆違う肌の色をしている。
まず大楯持ちを攻撃しているのがレッドオーガ。こいつは近接特化だ。単純にオーガの攻撃力が上がっただけで対処は普通のオーガとそう変わらないらしいが、やはり一撃一撃が重く、人によっては即死もあり得る。
ブルーオーガは魔法を使うタイプだ。オーガの能力そのままに魔法まで放ってくる。幸いその魔法は基本的なものばかりで威力も適性D程度の探索者が放つ魔法とそう変わらない。さっきから大楯持ちに魔法を放っている。
グリーンオーガは回復魔法を使う。単体ならそこまで強くない。普通のオーガと変わらないから中層をメインに探索している探索者からしたらカモ、らしい……のだが。
そして刀使いがつきっきりで攻撃しているのがグレイオーガ。こいつは皮膚が硬く、下手な攻撃は通らない。攻撃力もレッドオーガに劣るものの、普通のオーガよりも高い。今この場にいるオーガの中で一番厄介だ。ダメージを負ってもグリーンオーガが回復させてしまうのだ。
「何というか、バランス取れてますね」
「ああ、グレイオーガがいなければまだ何とかなったが……こいつ『タウント』使ってきやがるから他のオーガに攻撃出来ねえ」
と刀使いが愚痴る。
彼が言う『タウント』とは俗に言う挑発だ。これを使われるとそいつ以外に目が行かなくなる。因みに大楯持ちもそれを使っている様だ。まあ『タウント』は大楯スキルを持っている者が使えるアーツだから使えて当然なのだが、魔物はそんなスキルとか無視して使える。卑怯だ。
だったら『タウント』の指定外にいる自分がグリーンオーガを倒せばこの膠着状態を崩せるか? そう思った時だった。
「中村さん! 後ろだ!」
クロスボウを持った探索者が叫んだ瞬間、背後から嫌な気配。振り返る事なく前へと転がり込む。振り返ると、そこにいたのは。
“ブラックオーガ……”
“隠密特化のオーガまでいるのかよ!”
“通称オーガアサシン”
“色付き全部揃ってるじゃん!”
“魔物戦隊オーガンジャー”
“やめろw緊張感が一発でなくなるwwww”
つられて笑いそうになった。なるべくコメントは見ない様にしよう。
「ちっ、効果が切れたか。『タウント』!」
「Goaaaaaaaaa!」
自分に攻撃がいった事で即座に大楯持ちが大楯を床に打ち付け、更に武器で叩いて音を鳴らし、グレイオーガが雄叫びを上げる。
しまった、『タウント』の方にしか目が行かなくなってしまった。一方でブラックオーガが自分から目を離して大楯使いに向かう。
「暮内、中村さんに付与!」
「あいよ。武器、防具、何に何を付与すればいい?」
「武器に『シャープネス』……いえ『ハード』を」
「了解した」
暮内と呼ばれた探索者(おそらく、否、確実に付与魔法スキル持ち)がスコップに『ハード』をかける。『シャープネス』は攻撃力上昇、『ハード』は耐久性上昇の魔法だ。鉄の剣を通さないどころか刃毀れしてしまうレベルの硬い皮膚を持つグレイオーガ相手ならこっちも武器を硬くする方がいいだろう。
「では刀持ちの方……えーと」
「浅木だ!」
「浅木さん、助太刀します。まあこいつにしか攻撃出来ませんけどね」
スコップの剣先を柄に対して直角に畳み、グレイオーガを殴る。
「Gugoaaaaaa!」
スコップの柄がグレイオーガの脇腹にめり込む。よし、切りつけるよりもこっちの方が有効だ。グレイオーガの腹をスコップの柄で殴る、殴る、殴る!
ダメージが溜まっていき、ついに膝立ちするグレイオーガ。柄を半分あたりから分解して、剣先のついてない方を口を開けているグレイオーガの口に無理やりねじ込み、もう片方の剣先で強引に押し込み、貫通させる。
皮膚は硬いが中はそうでもないな。よくある事だ。しかし首の後ろから柄が突き抜けているのにまだ生きているのか。
「由綺風! 今だ!」
「オッケー。『ライトニング』!」
由綺風と呼ばれた探索者が雷の魔法を放つ。雷はスコップの柄を伝い、グレイオーガの体内を荒らし、全身から煙を噴き出し倒れると、そのまま黒い霧となって消滅した。
「いよっしゃあ! アイツの肌、絶縁体かなんかなのか全然通らなかったんだよなー」
ガッツポーズを取る由綺風さんに「まだ戦闘中だぞ」と嗜める浅木さん。
しかし一番面倒な敵を倒した事で天秤はこちら側に大きく傾いた。
自分がブルーオーガを浅木さんがグリーンオーガを逆袈裟で一刀の元に斬り捨て、レッドオーガは大楯持ちにシールドバッシュからのシールドプレスで絶命。残ったブラックオーガも。
「忍べない隠密オーガなんぞそこらのオーガ以下なんだよ」
とクロスボウの矢に射抜かれ、黒い霧となって消滅した。
「ありがとう、中村さん、貴方が来なければ下手すればこっちがやられていた」
「それは何より」
自分と浅木さんとでハイタッチを交わした。
パーティ紹介。
チームTMN
全員が適性Bのベテラン。リーダーの浅木(スキルは刀、アタッカー)を始め、村崎(大楯、タンク)、佐倉(魔物探知、スカウト)、暮内(付与魔法、バッファー)、不知火(回復魔法、ヒーラー)、由綺風(雷属性魔法、キャスター)の6人で組んでいる。また、バランスの取れた構成なので安定した強さを誇る。
パーティ名は6人の名前から推してしるべし。
↑が前回の問題の答えです。それを理解した上でサブタイを見ると……
ホントヒデェwwww
弟「ひ……ひとおもいに右で……やってくれ」
承○郎(No No No)
弟「ひ……左?」
承○郎(No No No!)
弟「りょうほーですかあああ〜!?」
承丸郎(YES YES YES YES YES!)
弟「もしかしてオラオラですかーーーーーーっ!?」
承○郎(YES! YES! YES! YES! YES!)
二代目「Oh my god」




