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第25話 私のおもい

リリ視点


私とお姉ちゃんとクロムはずっと一緒だった、あの日が来るまでは。


「あなたたちは1週間後ヴァルキリア王国の学院に行ってもらいます」


聖教国と呼ばれた国から来た女の人にそう言われた、その時はいきなりすぎてよくわかんなかった、でも、クロムと離れ離れになることだけは理解できた。


「私は嫌だよ、だってクロ厶と離れることになるじゃん」


お姉ちゃんは私と同じこと考えてた、でも私は嫌ではあったけどヴァルキリアに行こうと思った、その理由は、私が弱いからだ、クロムが強いのは知ってる、でも、あの日、クロムが傷だらけで帰ってきた時、私は怖かったもしクロムが帰って来なかったらと思うと私は自分が許せない、私がクロムを守りたいとお姉ちゃんに伝えると。


「でも、クロムは強いから私たちが守らなくてもどんどん強くなってくよ、だから...」


お姉ちゃんは最後までずっと悩んでた、でもやっぱりお姉ちゃんも行くって決めた。









ヴァルキリアに着くとそこは知らない世界だった、賑やかな市場、おっきな学院、正直ものすごく楽しみだった。


でも、現実はそうじゃなかった。



「リリってあのララさんと姉妹なの!?」「嘘だよ!だってリリのユニークスキルってあれでしょ!?」「仲間を弱くするやつ!!」「それに比べてララさんってすごいよね!もう上級魔術使えるって言ってたよ!」「ユニークスキルもすごく強くてさ!!一緒に戦ってみたいな!!」「...」


私はララと毎日比べられてた、でも私は頑張った、魔術も練習した、スキルだって使えるように何度も努力した。


でも、ダメだった、私は諦めてしまった。



入学試験が終わると私はやっぱりEクラスになって、お姉ちゃんはSクラスになった、Eクラスのみんなは優しくて暖かかった、私はすぐに馴染めた、友達もできた......でも、他のクラスから水をかけられたり殴られたりする、ベルリは自分が弱いことに怒ってた、シリカなんか一人で泣いてたの知ってる、皆悔しい思いをして我慢してた、でも私も皆も諦めてた、もうこの生活に。

そんな時だった、あの人(クロム)がまた救ってくれた。


あの人は変わってなかった、お父さんからユニークスキルを持ってなかったって手紙が届いた、あの時は嬉しかった、いつも完璧なクロムでもユニークスキルだけは持ってなかったって、でもそんなのは関係なかった、彼はユニークスキルを持っていないのにトラヴィスに強気だった、トラヴィスが襲いかかってもクロムは冷静に魔術を使っていた、あの人は昔からさらに強くなってた。

私は?なんでクロムがユニークスキルを持ってないって聞いて嬉しかったの?なんで私はこんなに弱いの?強くなったの?努力したの?吐くまで練習したの?

そう、私は何もしなかった、挙句の果てにはお姉ちゃんにも八つ当たりした、クロムにも話さずにいる。


そんな私が


嫌いだ





クロム視点


「...」


この話を聞いて、俺は何を思ったのだろうか?

気がつくと声に出していた。


「しょうもねぇな」

「......え?」

「あ、いや、リリがしょうもねぇって言ったんじゃなくて....気にすんなってことだよ」

「で、でも私は何にもなれなかったの!!」

「そりゃ当たり前だろ?俺たちはまだまだガキだぜ?こんな若い時から何にもなれなかったとか言うんじゃねぇ」

「......」


気づくとリリは涙ぐんでいた。


「何もなれなかったんじゃない、何かになるんだよ!()()()()!!」

「!!」


崩壊した、リリは大粒の涙を流し俺にしがみつく、うん、もう大丈夫だな。


「ほら、帰るぞ」

「うんっ!!う゛ん!!」

「ほら涙拭けって」


リリの手を取り寮に向かう、リリはもう大丈夫だ、これからこの子は強くなる、俺が強くする、もうこんな顔はさせない。




翌日、俺は学院に行く前にリリとばったり会った。


「お」

「あ」


正直なんか気まずい、昨日ずっと泣いててカヤ驚かせちゃったし。


「ク、クロム」

「お?」

「お、おはよう!!」

「...ふっ」

「な、なんで笑うの!」

「いやっごめんごめん、おはよう、リリ」


何も他愛もない挨拶だけど、俺はそれが嬉しく思えた。


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