第18話 再会
「...」
「..........あの」
「近づかないで」
「はいっ」
寮の部屋の中で頬に痛みを感じながら俺は彼女から数歩下がる、なんでこんなことになったんだっけ?
話は数時間前に遡る...
「なんで同居人がいるんですか!?」
「み、見てない知らない聞いてない!!」
「じゃあ早く出てってください!!」
「はい!!今すぐに!!」
俺は部屋から飛び出すが部屋番号を見る。
「...217、あってるよな...あの〜」
「...」
ドアに向かって話しかけるが反応はない。
「あの〜もしかしたら貴方が部屋番号間違ってるんじゃ...」
「...ここの番号は?」
「217...」
「合ってるわよ」
「えぇ?なんで??」
「とりあえず先生に聞いてきたら?」
「ああ、そうだな」
「その必要はないよ!!」
そこに居たのはとても大きい女性だった、例えるならばオカンって言った方が正しい気がする。
「...えっと、誰ですか?」
「ここの寮長のアルマ・グレースだ!217番のやつに説明しないといけないことがあってな!!今まで忘れてたわ!!」
「えぇ?」
「...なんですか?」
「その前に人が集まり過ぎた!!私の部屋に来てもらう!ほら!!出てこい!!」
「...はい」
するとドアが開き、さっきの子が出て来た、こっち睨まないでよ...
「さて!!着いてこい!」
アルマさんについて行くと1階の入口に連れてかれた。
「いやぁ〜今年の子供たちは数が多くてな!寮がいっぱいになってしまったんだ!!」
「...だとしても男女一緒に部屋に入れることは無いと思うのですが」
「うむ!元々君の部屋はあったんだけどね、同室の子が1人がいいと言うのでな!」
「なら私もひとりがいいです」
「部屋がない!残念だったな!!」
「...」
「...えっとどうにか出来ないんですか?」
「出来ん!!2人でどうにかしてくれ!!」
「そんな無責任な...」
「...分かりました」
「わかったって...良いのかよ」
「...こっちのセリフでしょ、それ」
「ん?なんで?」
「......そう」
「いや、なんでだよ...」
「とりあえず話は終わりだ!!なにかあったら言ってくれ!!大抵の事は何とかしてやる!!」
「「......」」
その後、俺たちは部屋に戻ろうとする。
「あれ、どこ行くんだ?」
「どこでもいいでしょ」
「う、まあそうだけど」
部屋に入る直前にこの人がどこかに行った、そういえばまだ名前も聞いていないな、戻って来たら聞くか、そんなこと考えているとつまづいてしまった。
「いってぇ...ん?」
受け身を取ろうとして手を伸ばすとなにか引っかかった。
...ぱんつ?
後ろからガチャ、と音が鳴った。
「...え?」
「...あの、弁m」
いい切る前に頬にちゃんとしたビンタを食らった。
痛い...
まあ色々あったけどこれで冒頭に戻る。
「あの...さっきのは本当に事故というか...」
「...」
く、口も聞いてくれねぇ...
「な、なぁとりあえず名前位は教えてくれよ」
「...」
「えっと俺はクロム」
「...」
「....あ〜」
「...シャル」
「え?あ」
「クレシント・シャル」
「あ、ああよろしく、シャル」
名前は教えて貰えたのでとりあえず覚えておく、まじでどうしよこれ...まあ、寝るか!
結局色々忘れて寝ることにした。
翌日、久しぶりにゆっくり眠れた俺は寝坊しかけた。
長い間馬車の中だったからな、めちゃくちゃふんわりとしたベットだったからぐっすりだっだぜ☆
寝坊しかけたってのは学園チャイムがなったからで、これが結構でかい、おそらくこの学園都市全域をならせるくらいには音がでかい。
そんなこんなで今日は入学式だ、まあワクワクするとかはないんだけど...
式場に向かう途中、に学園内を見回れた。
「広いな...」
とにかく広い、しかもしっかり掃除されているのか汚いと思うとこがない。
そして向かった先にあったのはとても大きい聖堂だった、てっきり体育館とかそういうとこだと思ってたから結構驚いた。
あとはなんか偉そうな多分職員の人の挨拶とか、これから我が生徒として誇りをもてとかそんな話だった。
「...うぉ!?」
「へへん、やっと見つけた」
すると後ろから抱きついてくる奴がいた、顔を見るととても懐かしいやつだった。
「ララ!?」
「久しぶり!クロム!!」
「なんでここに?」
「新入生の中にクロムが見えてさ!」
「そうじゃなくて...」
「ララさん何してるの!?」
案の定先生に見つかってちょっと怒られた、俺なんも悪くないのに...
「あ、ルッピィ先生これから学園探索でしょ?」
「学園紹介ね」
「じゃあさ!クロムには私が教えるよ!!」
「えぇ?...でも」
「いいでしょ、ちゃんと説明するから!!」
「えっと...く、クロム君はどう?」
「え、俺ですか...」
いきなり振られたがどっちかって言うとララと一緒に行きたい、やっぱ知ってる人と一緒の方がいいし、色々話したいこともある。
「それじゃララと一緒に行きたいかな」
「やった!」
「分かりました、他の教師の皆様には私から離しておきます」
う〜ん、でもやっぱ思うんだけど学園側はこれでいいのかな?協調性とかそういう奴が...まあ、いいか。
「全く、私ずっと待ってたんだからね」
「でもしょうがなかったんだよ」
「...ユニークスキル、本当にないの?」
「残念ながらね」
「クロムあんなに強いのに」
ララと一緒に学園内を歩いて教えて貰う際に1番最初に話が出たのはやっぱこれだった、まあでも俺悪くないし...まあ、手紙位は書いた方が良かったかな?
...なんか見られてる...てかここにいる人全員こっちみてる、なんで?
「しかもさ!聞いてよ!!私のクラスの担任誰だったと思う!?」
「いや、そう言われても...あ、もしかしてミナか?」
「え、すごい、よく分かったね」
「俺たちは一緒にヴァルキリアに来たからね」
そりゃそうかみたいな顔でララが頷く、そうか、ミナはララのクラスなのか...そういえばララのクラスはどこなんだ?
「なぁ、ララのクラスはどこなんだ?」
「ふふん♪」
なんだその顔。
「私はねぇ...Sクラス!!」
「Sクラス!?1番上じゃん!」
「すごいでしょ...っていいたんだけどさ」
「?」
「なんでクロムはSクラスじゃないの!?」
「え、いやまあ、俺より強い奴がいたんだろ」
「絶対クロムの方が強い!!」
「...さぁ、どうだろ」
「ここが最後だね」
「食堂か!」
「そう!お昼はここで一緒に食べよ!!」
最後は食堂だった、そういえばリリはどこにいるんだ?
「なぁ、ララ、リリはどうしたんだ?」
「......えっと」
「こんなことも出来ねぇのかこの無能どもが!!」
その瞬間食堂の奥から怒号が響いた。
「なんだ!?」
「リリっ!」
急いで音の方へ向かうと...なんだこれ?
6人の学生が牛乳を頭にかけられて、乱暴にさせられていた、ひと目でわかった。
これはいじめだ。
「トラヴィス!やめなさい!!」
「ララ...お前も最悪だよなぁ」
「今なんて!?」
「最悪って言ったんだよ!こんな出来の悪い妹持っちまったさぁ」
「トラヴィス!!...クロム!?」
「あ?てめぇだれグベシッ!?」
「...クロム?」
...やべぇ、ついぶん殴ってしまった、だっためちゃくちゃウザかったんだもん。
「てめぇ!いきなり何すんだ!?」
「何って...クズを殴っただけだ」
「クズ、だと!?てめぇぇぇぇぇぇぇ!!」
あれ、こいつって確か入学試験でオーラみたいなやつ纏ってた奴じゃん。
「殺す!」
「...まじか」
人型のオーラを纏って俺に向けて殺気を放つ、周りの人たちは叫びながら逃げていった。
俺の後ろにいるララとリリ、そしてその他5名以外は。
「やるしかないか」
「死ね!!」
オーラの腕が後ろに振りかぶる、この魔力...火属性か、なら。
「《水壁》!!」
「何!?」
「...ダメか!!」
水属性の壁で何とか止めようとする、しかし防ぎ切れず反撃をしようと魔力を練る。
多分水じゃダメだ、ならどうする?
「クソっ!」
(まだ慣れてねぇけど...こいつで何とか!)
「やめなさい」
「!?」
「あ、ミナ」
「てめぇ...」
「先生に向かっててめぇとは、まだ教育が足りなかったようですね」
「うっ...すいません」
「ミナさん!?」
「申し訳ありません、クロム様、ララ様」
「いや、ミナが謝ることは無いよ」
「いえ、本日から私はSクラスの担任になりまして、私の教育不足でございます」
「ああ、さっき聞いたよ...Sクラスってこんなに治安悪いの?」
「そうですね...教員の言うことは一切聞きませんでした」
「でした?」
「ええ、力の差を教えただけです」
「あの時のミナさん怖かったなぁ」
「き、貴様ら、俺を誰だと思っている!!」
「カス」「いじめっ子」「出来の悪い子供」
「無礼だぞ!貴様らぁ!!」
「いや見る限り事実だろ」
後ろのふたりが頷く、ララがトラヴィスと呼んでいた男が再びスキルを使う。
「覚悟しろよ!貴様らぁ!!」
「いや、どっちかと言うと」
「覚悟するのは、トラヴィスの方じゃ...」
「あぁ!?、うっ」
「「あ」」
ミナがトラヴィスの首をとんした、これって実際にできるんだ...
「それではクロム様、ララ様またお会いしましょう」
「...あ、うん、またね」
ミナがトラヴィスを抱えて食堂を出て行ったのを見送る。
「......」
「リリ、えっと...久しぶり」
「......」
「リリ?」
「......」
「大丈夫か?」
「....ごめん」
「リリ!?」
「ちょっと!!どこ行くの!リリ!!」
リリは逃げ出して遠くに行ってしまった、...一瞬、顔が見えた。
「リリ.......」
その顔は、恐怖と絶望に染まっていた。
新作始めました
題名:グローリア
ジャンル SF 巨大ロボ 空想科学
追放転生より全く違ったジャンルを楽しんで貰えると思います
設定が練り切れていないので更新が遅い可能性があります
良ければ読んでくださいm(_ _)m




