第17話 入学試験
今回から第2章です
「入学試験?」
村を出て2ヶ月、ヴァルキリアまであと少しになったところでミナから入学試験のことを聞いた。
「誰でも入れるって話じゃなかったっけ?」
「それはそうですが学園ではクラスというものがあります、入学試験では実力によって5段階のランクに別れます 」
「強さで別れるんだ」
「そうすることで競争力ができると聞いています」
「...俺はどうかな」
「安心してください、クロム様なら必ずやSクラスになれますよ」
「そうかな...」
「もちろんですよ...さて、そろそろですね」
「え、あれがもしかして」
「はい、あれが学園都市ヴァルキリアです」
学園と言うには大きすぎる、まさに都市と呼ばれる所以だろう、外壁の中心部には巨大な建物、コロシアム...か?中までは分からないが外見はそんな感じだ。
「あれ、そういえばミナはこれからどうするの?」
「宿を探します」
「その後は?」
「学園に勤めようと思います」
「...え?」
「昔から誘われてはいたのですがどうもいい条件ではなかったので」
「ならなんで今?」
「分からないのですか?」
「...?」
「...全く、この人は」
「ん、なんて言った?」
「いえ何も、それより着きましたよ」
おお、外壁の中はこんな感じなのか、学園ってよりはちゃんとした都市だ。
「あれ?外壁の中にも壁がある」
「あの奥が学園なんだクロム坊ちゃん」
「へぇ...って坊ちゃんって言うなよ」
「ははは!!そろそろもうお別れの時間だぜ坊ちゃん」
「だから坊やって呼ぶんじゃねぇよ!!」
この人は1ヶ月前にあった行商人でボランと言う男だ、魔物から助けたところ馬車を貸してもらった。
(尚、俺たちが元々使ってたやつは壊された)
その後入学試験まで時間があるのでミナと街を回った、...結構段差あるな、まるで丘だ、遠くからあのコロシアム見えてたもんな、そりゃそうか。
結構歩いた後、時間が来た。
「それでは行ってらしゃいませ」
「ミナもまた明日!!」
俺は入学試験が終わった後、寮に入るためミナとはここでさよなら、明日は入学式になるのでそこで合うからまた明日だ。
「よしっ!行くか!!」
まあでも7歳の子供だろ?さすがに気張ることないか!
「う、嘘だろ」
結論から言おう、とても子供の試験じゃなかった。
いや試験内容は簡単だったよ、でもね、とても子供には思えんよ、あんなん。
7歳が持つ力とは思えん、多分あれがユニークスキルってやつだろうな、なんかオーラみたいなのあったし
速すぎて見えんしで魔術なんてちっぽけすぎるわ。
結果はAだったまあよくやったでしょあんな化け物だらけのやつらの中で。
「ここか、217」
試験が終わった後、俺は各生徒に用意された寮に向かった、二階建ての寮で学園に隣接する形で建てられている。
「腹減ったな...」
正直ショックだった、俺は転生者で魔術を使えるってだけで他の子供たちより上の立場だと思ってた。
蓋を開けてみたらどうだ?魔術は当たり前に使うし剣術だって俺よりも強い、転生者である俺よりもだ。
自分がいかにちっぽけな存在なのか分かってしまった、調子に乗っていたんだ、異世界に来れたことに。
「とりあえず今日はもう寝よう」
疲れた、あんなに魔術を使ったのは初めてだしな。
そんなことを考えているせいで俺は部屋から物音がしているのに気づていなかった、そこまではいい、そこまでは良かったんだ、だって別に同居人とか全然いいしどっちかって言ったらいた方がいいと思う派だからな、俺は。
「...え?」
「..........ん?」
その同居人が女で且つ下着姿でなければ。
「........い」
「なっ!?」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「うわぁぁぁぁ!?なんでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」
同居人との第一印象は最悪で終わった。
職員室にて
「今年はSクラスが6名もいるそうです」
「これでSクラスは全員で15人か...で?誰か担任になるんだ?」
「わ、私は嫌ですよ!!もうあんなクラス嫌です!!」
「そこは安心してくれ」
「学園長!!お身体に障りますよ!」
「それどころではなくなったのでな」
「と、言いますと?」
「本日私の元に旧友が来てな」
「お待ちください!そんな気配はしなかったですよ!!」
「来たのはS級冒険者、ミナ・ブレイド・ヴォーミリア、あの妖精剣だ」
「!?」
「...一体なんのために?」
「本日の受験者の中に知り合いがいるそうだ、そのものをよろしく頼むと、そして教員にして欲しいと言われた」
「え?本日ですか?さすがに急すぎるのでは...」
「しかしミナでなくてはSクラスの世話はできまい、それに私からするとこちらの少年の方がに気になる」
「Aクラスのクロムさんですか?」
「...7歳...だよな?」
「超級魔術...この歳で!?」
「しかも全属性魔術!?」
「...この子が例の少年なのか?」
「いかにも、彼女が言うにはこの少年は、英雄、だと言われていた」




