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レベルが350まで上がった。畑が広がった。新たな作物を探しに行こう

お陰様で日間2位に入れました! ありがとうございます!

 この数か月。俺たちは、とにかく農場を広げる事に集中した。


 朝起きて、ご飯を食べて、勉強とトレーニングをして、農場にきて、召喚して、耕して、邪魔してくるモンスターを狩って、耕して、帰って、御飯を食べて寝る。

 

 それをひたすら繰り返した。

 

 モンスターを倒し続けた事で経験値も溜まったのか、レベルは350まで来ていた。


 そんな日々を送った結果――

 

「あの瓦礫だらけの景色から、もう見違えるようね。凄いわ、アルト!」


「そうだねえ。頑張ったからねえ」


 俺の目の前には、見渡す限りの畑があった。


 畑の横には休憩小屋も設置したりして、大分見栄えも良くなったと思う。

 

 まだまだ、耕しきれていない土地は残っているし、全体からすると、半分も開拓できてないのだろうが、それでも広範囲に及ぶ土地だ。

 

 大分達成感がある。それと同時に思うのは、

 

「そろそろ新しい種をまいてもいい頃だよね」


「そうね。ただ、領地の農家の人たちから貰った苗や種は使い切っちゃったのよね?」


「うん。だからここからは、俺達が種芋を作ったり、種を用意したりする必要があるね」


 ここからは完全に、自分たちの好みと、育成計画次第で作物を選ぶことになる。

 

 ……ミゲルさんにお願いして種を用意して貰うってのもありだよな。

 

  この前知り合ったばかりの商人ではあるが、入用なものがあるならばいつでも連絡してくれと言われていたし。

 

 魔王城跡地の土は、非常に栄養豊富で特殊らしいので、領地外で買ってきた普通の作物が育つかも分からないが、試してみるのもありだ。

 

「何を植えて、何が食べられるのかって考えるだけでも、ワクワクするね」


「そうね! 美味しいものが育っていくのは、何よりも楽しみだからね!」


 シアも俺も、食べる事に関しては熱心だ。

 どの作物も上手く育てれば美味しくなるので、後はこの地に向いた作物を探したいところだ。そんなことを想っていると、

 

「アルト様ー! お食事をお持ちしましたー」


 屋敷の方から、フミリスが来た。

 手には大きなバスケットを抱えている。


「フミリス。いつもありがとう、こんな遠くまで」


「いえいえ。メイドとして当然の役割ですとも」


 開拓が進んできて、安全に飲み食い出来る場所も出来た事もあり、最近は、こちらで昼食を済ませる事が多くなってきた。


 朝、出るときに自分が弁当を持って行っても良いのだが、

  

「温かい食事を持っていく方が、元気になれますし。私の仕事が減らなくていいので。もっていかせてください!」


 と、言われてしまい。それから、昼食はフミリスが運んでくれていた。

 

 冷えた食事も美味しいとは思うが、もちろん、温かい食事も美味しい。

 

 ……シアも温かい方が好きだとは言っていたしな。

 

 だから、お言葉に甘えて持ってきてもらっている。

 

「それじゃあ、昼食にしようか、シア」


「うん!」


 そうして休憩小屋に入った俺たちは、備え付けのテーブルの上に広げられた料理を目にする。

 

「今日も魔法の保温バスケットに、たっぷり詰めてきましたから。沢山食べて下さいね

 

「ありがとうフミリス。それじゃあ、頂きます」


 疲れた体に染み渡るような食事だ。

 お腹が空いたときに食えるというのは、本当に有難い話だ。

 

「因みに、そちらのお野菜は、アルト様の畑から取れたものですよ」


「そうなのか? いやあ、自分で育てたと思うと、美味しさが跳ね上がる気がするよ」

 

「いやいや、気だけじゃないですって。料理長曰く、純粋に品質が市場に出ているものと比べてもいいらしいですよ? 王都の市場に出したら、通常の倍払っても買いたくなるほどだって」


「おお……そう言って貰えるのはありがたいなあ」

 

 実際に食材を扱っている人から評価を受けると、なんとも嬉しいものだ。

 

 ……そう言えば、ミゲルさんも、在庫がある分を、通常よりも高値で買い取りたいって、言ってきてたもんなあ。

 

 既に、販売先が決まっていたため、次の在庫からという話になったが。魔王城産の作物の人気が出そうで何よりだ。

 

 それだけに、

 

「次、何の作物を育てるか、決めないとなあ」

 

 などと呟いていると、フミリスが、そう言えばと、切り出した。

 

「作物と言えば、先日、街の交易ギルドの方で、新種の作物の種が出品されたそうですよ」


「へえ、どんな作物なんだい?」


「エルフの村で開発されたものらしく。栄養豊富でお肉を食べたような満足感があり、尚且つ、一人では食べきれないくらい大きく育つトマト、とのことです」


 その言葉に、俺は思わず立ち上がってしまった。


「それは……良いね! シア。聞いたかい?」


「ええ。聞いてたわ。お肉みたいで食べきれないくらいのトマト……食べてみたいわ」


「うん、ぜひ、見てみたい。というか育てたいよ! それ、まだ街のギルドにあるのかな?」

「わ、わかりませんが。噂になるくらいですから、恐らくは。もしくはギルドでお話だけでも聞けるかな、と」


「そっか。じゃあ、行ってみようかな、ギルド……!」


「私も付いていくわよ、アルト!」


 そして俺は、《羊飼い》の職を得てから初めて、街のギルドに行くことを決めたのだ。


【お読み頂いた御礼とお願い】


 お陰様で日間2位に入れました! 有り難うございます!

 このまま1位を目指して、連載を頑張りますので!

 このチャンスに、皆さんのお力添えと応援を頂ければ非常に助かります!!


 また、ここまでで、第一章、「魔王城開拓スタート」編は完結になります! 


 次からは第二章、「田舎貴族の羊飼い、街とギルドに赴く」編が始まるのですが、ここまでいかがだったでしょうか?

 

「第一章、面白かった!」

「第二章が楽しみ! この先がみたい」

「アルトとシアの続きが読みたい!」


 少しでもそう思って頂けましたら、広告の下にある☆☆☆☆☆のポイント評価、そしてブックマークの登録をして頂けますと、作者のモチベーションになります!

(☆5個で10ポイントになります。この10ポイントを頂けると本当に嬉しいです!)


 どうぞよろしくお願いいたします。


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― 新着の感想 ―
[一言] 毎回わくわく感があってとても面白いです、もっとたくさん書いて掲載してほしいです、頑張れ!!
[一言] おもしろいと思うけど転生の設定って今のところあまり意味がないので今後意味が出てくるのかな?というのだけ気になる
2023/08/26 11:23 退会済み
管理
[気になる点] シアの「トマト」はどこからでたのでしょうか?
感想一覧
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