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便所から始まる性剣の伝説  作者: てるる
序章、下水管篇
14/75

14話 無限の触手(イロジナスゾーン・ショック)① !?

 私はう○ちの種類だけでしりとりが出来ると自負している。

 これまでの人生、う○ちを心から愛して来たからだ。

 しかしながら『う○ちは全部う○ちだろ』と言う意見を私は度々聞いてきた。

 私はそれが悲しくてならない。

 私はう○ちが大好きだ。幼稚と思うなら好きにするが良い。

 だが、いくら『う○ちが好き』と豪語していようとも、ただ嘆き悲しんでいるだけでは上記の事をほざいている輩と同じだ。

 先程も言ったが、私はう○ちの種類だけでしりとりが出来ると自負している。

 無論、相手にう○ちの種類しか言えない縛りは無い。

 今宵、私は一般大衆を代表した”それ”と自身に縛りを設けしりとりをする所存である。

 え?『数分も経たずにボロ負けするだろ仮性包茎クソビッチ』ですって?

 まぁまぁ落ち着きたまえよ。

 百聞は一見に如かず。いきなりだがやってみよう。

 そして証明するのだ。いかにう○ちが下ネタとして完成されているかを、”う○ちとはう○ちで無い”事を!

 と言う事で、最初はまぁ無難どころ...


「普通う○ち。」


 普通う○ちとは普通う○ちの事である。


『ち○こ。』

「コロコロう○ち。」


 コロコロう○ちとは、必ずしも体調が悪いと言うわけでは無いが、水分不足である場合に出現確率が高くなるう○ちの事である。

 形はうさぎの糞を想像して貰えれば分かり易いだろう。

 そして気づいたのだが、これでは無意識に相手に”ち攻め”をする事になる。

 これはいかん。戦いに公正さは必要だが、今回に限っては私が不利でなくてはならんのだ。

 なーに心配は要らぬ。”ち”を変えれば良いのだ。王道な所でう○こがある。

 これに加え、地方の方言等を駆使すればやり方は無限大だ。


『地方競馬。』

「バナナう○こ!」

骨肉相食こつにくあいはむ。』

「昔う○ち」


 昔う○ちとは、とある考古学者が土の中から発見した、太古の巨大生物の糞とされる化石の事である。

 その考古学者が言うには、生命は恐らく38億年と言う途方も無く昔から存在していたんだそうな。

 これもまた世界の神秘である。そして、う○ちとは太古の世界を見る窓でもあるのだ!

 〜the science dream〜


血反吐ちへどを吐く。』

「栗色うんちょ。」

『葉緑素。』

「ソフト&ウェット(柔らかくて、そして濡れている)う○ぽ。」

『ポリフェノール。』

「『る』?.......『る』だと?」


 いかがだろうか、これを見せ付けられては私の言い分に納得せざるを得ないだろう。

 例え『る』だろうが『ん』だろうが私は完璧に返せるが、今更それを言う必要もあるまい。

 それが分かったのであれば、貴方も今日から幼稚であり変態の仲間入りだ。

 今更だが、う○ことち○こが下ネタの二大巨頭である事にも深く納得が行った筈だ。


 しかし、う○ち縛りしりとりを完璧にこなした私からしても...これは古今未曾有ここんみぞうの大災害だ───。

 私は今、深く絶望している。全てを諦めかけている。

 誰が悪いと言う話では無い。そこに居た皆の『何かを守りたい』と言う想いが衝突し合い、その摩擦が生み出したどうしようもない悲しき惨劇なのだ。

 

 関係があるかは今となっては分からないが、上記のう○ち縛りしりとりを踏まえて異世界暦2000年 5月18日の王城内での惨劇をご覧頂きたい───。



◇◇◇



 ”パリパリパリ”と言う耳鳴りに似た音が再び私の鼓膜を打った。


「はいまた魔王様にチェックメイトー!」

「......。」


 私はその音を耳鳴りだと納得し、どうせ私が反論(言い訳)してもボソボソ声になってみすぼらしいので、私は考えるふりをした。

 辺りは既に夕暮れの風情。奴が現れるとすればもう少しだろうか?

 今宵は奴の強襲に備え、皆で王室で固まって(遊んで)いるのだ。


「次私の番ですよね?...あら?これで私も魔王様にチェックメイトです。」

「あらあら、二人からチェックメイトですか。魔王様雑っ魚ーい!」

「に、に...二対一...ずるいし...。」

「えー、何て言ったんですかぁ?聞こえなぁーい!」


 そもそもだ、ジュリエルと王女が貴族王族ではチェスがトレンドだのと言い、私の身分差を煽り、挙句の果てにそれを三人で始めたと言うのが間違いなのだ。

 私は庶民だがチェスのルールくらい知っている。だが、三人チェスのルールなど知るものか。

 もし正当な一対一の勝負であったのなら、チェスと言う頭脳戦を理知的な私が制するなど容易い事だった。しかーし!三人勝負で二人が結託してしまえば私に勝ち目など無いではないか!

 

「ほれほれ、どうしました?魔王様。」 

「まさか天下の魔王様が配下にボロ負け?そんな事ないですよね?きっと奥の手があるんですよね?」

「...うぅ。」

 

 私は弱々しく呻いた。一応念の為言っておくと私は魔王である。

 しかしその時だった、何という事か、二人の度重なる卑劣な策にもはや泣きたくなってしまいたくなる程追い詰められた私のキングちゃんが小火ぼやを起こし始めたのだ。


「な、なにゆえ...?」


 そして、それと同時に”バリバリバリ”と言う耳鳴りとは似ても似つかない激しく何かが砕け散る音が後方から聞こえた。

 私は嫌な予感がしたので、ゆっくりと首を後方へ向けた。

 

 その時、私が気づいた事実として以下の五点を上げる事が出来る。

 一点目は、そこに空間の穴から這い出した奴が居たと言う事だ。以上。


 二点目は、私がこの状況に置いていささかも動じる事が無かったと言う事だ。

 そう、なんせ私は昼から奥義を披露したくて股間がうずいてならないのだ。

 むしろ喜ばしいとも言える。奴はどうやら自分に構って欲しくて私のキングちゃんを燃やしたようであり、これにより勝敗も有耶無耶うやむやに出来そうである。

 そもそもだ、私が下らないゲームごときとは言え二人に遅れを取っていたのは、私が常にチェスにおける戦略や戦術等とはかけ離れた事柄について逡巡を巡らせていたからだ。

 私が昼から夕暮れ時に至るまで考えていたこと...そう、それすなわちイソギンチャクのことである。色々な種類がいるが、そのほとんどに共通する幾本もの触手...あぁ、なんてエロいんだ!


 三点目は、奴が私の顔を直視した瞬間、奴が自信満々の表情から一変、顔を引きつらせたと言う事だ。どうやら、気迫に関しては魔王軍の四天王に私は勝っているらしい。

 それもそうだろう、客観的視点が皆無だと言われて久しいこの私でも、今の私が軽く狂気的なまでのオーラを放っているということが分かる。

 それはきっと、我が奥義に対する期待と興奮から来るものであろう。


 四点目は、ジュリエルが既にパンツを脱ぎ始めたと言う事だ。

 現在、奴→私→ジュリエルと言う感じに直線状に並んでおり、私が奴の方を振り返ってしまえばジュリエルの側は確認出来ないのが世の常であるが、私には分かった。

 私のあらゆる五感は基本的に貧弱なのだが、猥褻的な事となると常軌を逸した鋭敏さを誇るのは広く知れ渡っている事であろう。

 瞬間、私の嗅覚がパンツとあそこの狭間から発せられる女の子のいけないアレな汁的な物のかぐわしい香りを鋭く嗅ぎ分けたのだ。

 そのほのかな私だけに香る秘密のいけない匂いに当てられた関係上、私も興奮するにやぶさかでないのだが、あと一歩、私の性剣は自立する事を諦めてしまった。


 五点目は、王女がここに居る意味が全く無いと言う事だ。とっととどっか行け。


「え、えっと...なに?」

「......いや別に。」


 私は威圧の視線をそのままに、ポツリと返した。

 燃えたキングちゃんはその辺に捨てた。


「そ、そう...でも今日は貴方に用は無いの...」


 しかし、奴はそう言うと同時にジュリエルがパンツを既に脱ぎ終わっている事に気づいたのか、表情が引き締まり右手を突き出した。

 瞬間、ジュリエルの居る座標を中心に独特の魔力の余波が放たれた。


「既にパンツを脱いでいたとはな。パンツの者...昨日のままでは私の感情が収まらない。私にも幹部としての誇りがある。だから今日は本気で貴様を殺す気で来てやったぞ。」


(うわ、誇りとか言ってるよ。しょうもな。)

『お前も誇りを持て。』


 そして次の瞬間、私の目に焼き付けられた爆炎が再び放たれた。


「ひゃっ!」


 不幸にもその爆破圏内には私の位置する座標も含まれており、私とジュリエルは仲良く阿呆みたいな声を上げて飛び退く羽目となった。

 哀れな木製の椅子は業炎の直撃を受け、木片を通り越し粉微塵となった事は言うまでも無いだろう。

 因みに王女は奴の顔を見るなり、まるで死にかけの小動物の様にピーピーと喚きながらそこら辺を這い回り始めた。

 一国の王女としてはあまりに惨め過ぎる姿の為、今更文字に起こす必要は無かろう。


 しかし私の方はそれで済んだのだが、ジュリエルの方はと言うとそうは問屋とんやおろさんかった様で、奴が”パチン!”と指を鳴らすと、彼女の周囲から幾本ものけたたましい火柱が上がった。

 それにより、彼女は昨日の勇姿は何処へやら「あわわわわ」と声を上げながらパンツ二枚を片手に必死の形相であたふたとし始める。

 これはこれで面白いのだが... おっと、それどころでは無い。

 

「その身のこなし...貴様、技は大したものだが戦闘に関しては素人の様だな。」


 何処の世界にいくさに精通した貴族娘が居るか。

 貴族ならば貴族らしくふんぞり返っていろ。

 私は奴の言葉に心の中で突っ込みながら、火柱をかわしながらジュリエルの元へと駆けた。

 幸い火柱は私を狙ったものでは無かった為、今の私にそれを躱す事など造作も無い事であった。

 

「魔、魔王様...これは?」


 私は逃げ惑うジュリエルの前にスッと手を出した。


「こ、今回は...その...私がやるから。私にも...あの、魔王としての誇りが、ある...から。」

「魔王様...」


『お前、誇りがどうこうって言ったばっかじゃん。』

(言葉面だけよ。言葉面だけ。)


「あら、貴様が私に敵わないと言う事は貴様自身が一番良く分かっていると思っていたけれど。...いや、貴様...昨日の今日で少し顔付きが変わったな。」


 奴は少し神妙な表情を作りながら私にそう言った。

 いかにも。私は、もう一段階覚醒したのだ。そして、今の私は気分がうぃ〜。

 しかし、ただ気分がうぃ〜だけでは意味が無い。まずはこの短小チ○ポを勃たせなければ。話はそこからだ。

 私はジュリエルの方へ向き直った。 

 そして───勢いのまま土下座をした。完璧な作法であった。

 この姿勢ならば、あわよくばスカートの中が覗けるかな?とも思ったが、貴族の服と言うのはこれが思ったよりスカート丈が長く、その目論見もくろみは無念に散った。


「い、一生のお願いなので...スカートをまくって下しゃい。」


 あ、噛んじった☆


「「.......。」」


 しばしの静寂が訪れた。

 言葉面的には誇りを保つ為の行為だったのに、あまり誇り高い行動に見えなかったのが虚しい。

 しかし、これも必要な工程なのだ。


「...言ってる事が分からない。イカレてるんですか?この状況で。」


 彼女はもっともな正論を口にした。奴は静止している。

  

「だ、だから...スカートをまくって...って。無理矢理まくるのと...じ、自分でまくってくれるのとでは...ありがたみが...その、違うから...」

「いや、だって私今ノーパンだし...」


 『まくってくれる』だけで良い。ジュリエルがスカートをまくってくれるだけで私は全力を尽くして奴に立ち向かえる。

 今まではただ目先のおっぱいにしがみつくだけだった。だが、今の最強にして究極の奥義を携えた私には、今までとは全く別の、そして圧倒的な性的興奮...今の私にはそれが必要なのだ。

 これは儀式的な意味合いも含まれているのかも知れない。

 ただ勝手におっぱいに触れる。それだけで済む事柄なのかも知れない。

 それに、何もそんなに簡単に女の子のあそこが見れるとも思ってはいない。

 彼女にも感情があるし、私も同じ事を言われればそいつを問答無用で蹴り飛ばすだろう。

 だからこうして魔王たる私がこうべを垂れている。


 だが次の瞬間、奴の右手から放たれた業炎球が軌跡きせきを焼き尽くしながら私達へと迫った。

 私は逃げた。作戦は失敗に終わった。この時間は何だったのだろうと私は考えた。

 それでも今日の私は気分がうぃ〜。


 駄目だったなら仕方がない。だが、それでも私は奴に立ち向かわなければ...

 そう、気分がうぃ〜今ならば出来るかもしれない、何にも触れず自分の妄想だけを信じて変身することが。

 業炎の飛び交う王室内で私は逃げる足を止め、一つ深呼吸をした。

 焦ってはいけない。私はそっと目を閉じた。

 そして想像するのだ。最高に官能的な...そのシチュエーションを!


 ───心頭滅却しんとうめっきゃくすれば壁もまた女体なり。


 目を開けた時、そこは幸せな世界だった。

 壁一面に記憶に眠っていた美女達が生まれたままの姿で私を受け止めるべく両手を広げている!

 私は我ながら、ただただその妄想の完成度に無言の身震いを禁じ得ない。

 てんこ返りとはこの事だ。その光景を目の当たりにした”それ”は瞬く間に漲る力で立ち上がり、その軌跡は見事なまでの180度をえがいた。

 いや、違う。幼木が成長し樹木となり、やがて朽ち果てその残骸からまた新たな樹木が成長するかの様に、”それ”は崛起くっきと射出を繰り返した。それも常軌を逸したサイクルで。

 ”軌跡”ではない。”振れ幅”こそが180度を作り出しているのだ!

 おぉ何と言う事か、私は今、生命38億年の歴史を我が股間にて描いている!

 誰の影響で私はこんな男性的な煩悩ぼんのうを手にしてしまったのだろうか。

 なにゆえ私はこんなになってしまったと言うのか。これが現時点でのお前の総決算だと言うのか。

 しかし、それも悪くはない。見よ、これが我が妄想だ!

 

 そして、それによる当然の神の導きとして、私はその身に白銀をまとって行った。

 ───魔法ふるちん少女アリシアちゃん参上!!!


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