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第一話◇僕の視《み》える世界~現在~

今日も行き交う人々の

喜怒哀楽は激しい。


雨の中でもそれは関係なくえる。


はぁ~


今日も疲れる。


僕は他人ひとの感情が

“色”でえる


ざっくりと分けるとこんな感じだ。


喜→桃花色{明るい灰みの赤紫系の色}

怒→紅赤{強い赤系の色}

哀→はなだ色{深い青系の色}

楽→若芽色{灰みの黄緑系の色}。


その他に動揺など場面場面で

勿論、える“色”は違ってくる。


小学生の頃から視えるようになり

最初に視たのは母さんの“怒”だった。


その頃、父さんは仕事人間で

夜遅くに帰ってくるのが当たり前だった。


浮気しているでもなく

飲み歩いているでもなく 

本当に、それこそ家に仕事を

持ち帰ってくる程忙しいだけだった。


それでも、母さんは仕事人間な

父さんに対して常にイライラしていた。


八年経ち、転職した父親は

昔よりは仕事人間でなくなった。


そして、父親は“哀”の感情が

激しいことに気付いた。


小さい頃はあまり話さない父親より

母さん親の感情にばかり

目が向いていたけど中学生になる頃には

父さんの感情にも気付くようになった。


✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽


現在、高校三年になった僕は

両親には秘密で年上で同性の恋人ができた。


恋人の律希は母さんと違い

“怒”の感情を殆ど見せない。


示す割合でいえば“楽”の感情が

多くをめている。


だが、“歓楽的”なわけじゃない。


それは彼を見ていればわかる。


『律希』


僕は今、律希が一人暮らししている

アパートに遊びに来ている。


構ってほしくて後ろから抱きついた。


『こら哉芽、

構ってほしいなら言葉にして言えよな』


ぇへへと笑うと“しょうがない”という

表情(かお)をしながらも構ってくれる。


色はよりやや薄めの緑。


この色は僕といて普通よりも

楽しいと思ってくれている証。


白緑(やや灰色い黄緑系の色)。


そう、この時はまだ知らなかったんだ。


律希に恋してる女性に嫉妬から

駅の階段から突き落とされることを。

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