表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/81

初イベント

「おい、ミドリムシ!こっちだ!」


斧を持ったゴブリンがドタバタと駆けてくる。


「なんだその走り方は!気持ち悪くて滑稽で不快だ」


「グギギギギ!」


どういう訳か言葉が通じているようで、ゴブリンは激おこだ。


サッと斧をかわして首筋にショートソードを滑らす。


紫の血が吹き出し、ゴブリンは煙に変わる。


残るのは魔石と初級ポーション。加護の力は健在だ。


ここは新宿ダンジョン第2階層。今日は1人でダンジョンに潜っている。和久津はいない。


見た目も変わっている。ユニ〇ロのスーツから戦闘用のボディースーツ。金属バットからショートソード。革靴からミリタリーブーツ。どれもエクスプローラーショップで買い揃えたものだ。


ボディースーツが30万もして驚いた。一番安いやつだったのに。サラリーマンの安月給ではおいそれと買えない値段だ。


気を取り直してダンジョンを進む。今日まで知らなかったのだが、スマホのエクスプローラー用アプリ「冒険しよう!」では日本の全てのダンジョンのマップが公開されていた。もちろん人類が到達した階層だけだが。


「しかし、ゴブリンにも飽きてきたな」


1人なのに思わず声を出してしまった。正直なところ、この階層でずっとゴブリンを狩っているだけでも生活は出来る。初級ポーションを売っているだけで贅沢も貯金も出来るだろう。


しかし、全く面白くないのだ!せっかく仕事を辞めたのに、ルーティンゴブリンとか全くナンセンス。死亡率ナンバーワンの職に就いたからには刺激が重要だ。


加護で身体能力が上がったせいか、全能感に満ちている。


さっさと第3階層、第4階層、そして第5階層へ。


先へ急ぐ。


######


「グギャギャギャ!」


もうすぐ第三階層というところで、ゴブリンの笑い声がダンジョンに響いた。


まだ姿は見えないが声の感じからしてすぐ近くだ。


「いやぁぁぁぁ!」


女の声がゴブリンの笑い声の後に続いた。


俺は声のした方に進路を変えて駆け出した。一歩毎にテンションが上がっていく。


これは面白イベントに違いない。


角を曲がるとぼんやりとゴブリンの姿が見える。それも3体。そして別の姿も。あれはエクスプローラーだ。

よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] カバンとかリュックとかなんも持ってないの?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ