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第5話 戦力確認

戦力確認(という名の解説回)。

 今現在のダンジョンの戦力を確認しておこう。

 村を回ってたら新しいスキルも習得したしな。

 まず、ラグナロクが予め交渉(強迫)していたおかげで、小鬼(ゴブリン)族が2000体が第1階層に、狗頭(コボルド)族が500体が第3階層に住み着いている。その他、第2階層は毒の沼地を広げている。元々多くの死骸が埋まっていたため、1000体の骸骨兵士(スケルトンソルジャー)が生成された。ついでに予め用意していたゴーレムも500体程徘徊している。

 4階層はそのうち召喚する下級悪魔(レッサーデーモン)で埋め尽くす予定だ。

 5階層はラスボス(俺)との決戦場及び居住スペースなので考えなくていい。


 その他は、戦力としては正直期待できない雑用係のインプと掃除用の粘性生物(スライム)が大量に居るといったところ。

 あとは、ヘリアとラグナロク…そして俺か。

 …スミレは戦力としては数えられないだろう。魔法の1つも使えないし、戦えるわけでもない。元々ただの村娘なので当然だが。

 さて、まずはヘリアからにしよう。スキル、『ダンジョンマスター』を使用すればダンジョンにいる仲間のステータスや状態も把握できる。絶対使い方間違ってるけどこまけぇこたぁ良いんだよ。

 部下のステータスや健康状態の把握は上司にとって当然の責務。この身を得る前の世界で、俺の上司であった方もそう言っていた。


 名前:ヘリアンフォラ

 種族:淫魔女王(サキュバスクイーン)

 称号:なし

 ランク:B+(名付き(ネームド))

 属性:火

 所持スキル:

 【魅了の玄人】

 【脆弱特攻】

 【暗殺者(アサシン)

 装備:婬魔の礼装(上)

 婬魔の礼装(下)

 耐性:『魅惑反射』『睡眠反射』『毒無効』『麻痺無効』『寒暖無効』『耐性破壊無効』『物理攻撃半減』『飛行状態』『属性強化』

 状態:健康


 あ~…どうもとんでもない奴を呼び出していたようだ。

 とりあえず、上からわかりやすく整理(解説)しよう。


 まず、名前。基本魔物や悪魔には名前がなく、種族名で指されることが多い。名前があるということは、それだけ強力な個体であるということの証拠でもある。ランクのところに『ネームド』と書かれているのもその証拠だ。なぜ証拠足りえるかは後で説明しよう。


 称号は、その存在が何者であるかの証明書みたいなものだ。わかりやすく例えるなら職業といったところだろう。俺が与えない限りはここは『なし』のままだろう。

 次にランク。ランクはF~SSSまで存在し、それぞれにそのランクの中でも特に強いとされる強個体を表す『+』と、そのランクには満たないものの、そのランク相応に危険性の高い個体であることを表す『-』が存在する。要するにヘリアはBランクの強個体ということだ。

 ただし、例外的に『規格外(オーバード)』にはランクは存在しない、というか分類不可能であるため付けられていない。

 そして先程出た『名付き(ネームド)』。これは文字通り名前を与えられた強個体であることを示している。魔物や悪魔は会話を『思念伝達魔法』で個体ごとに行うのが普通であるため、個体を名前で識別する必要がない。名前を持つということは、『識別する必要がある存在』ということの証明である。

 なお、『名付き(ネームド)』の他にも、称号を持つことによる進化を遂げた強個体を指す『特異体(ユニーク)』、そして前述した、『規格外(オーバード)』といったものもある。


 次に属性。これは自分が宿している魔力の属性が何かを表す。彼女の場合は火属性の魔力を持っている、という事になる。


 次にスキル。【魅了の玄人】は、相手を魅了状態にさせることに特化したスキルだ。『魅惑の誘い(テンプーション)』によって相手を魅惑して行動不能にさせるだけでなく、手駒として扱うことすらできるようになる。更には相手の魅了耐性を下げる特技『チャームブレイク』も使えるようになる等、まさにサキュバスといったスキルだ。

【脆弱特攻】は、敵の耐性が低いほど、状態異常で相手が弱っていればいるほど自身の攻撃の効果が上がるというもの。『チャームブレイク』と合わせれば高い効果を発揮するだろう。

暗殺者(アサシン)】は文字通り、暗殺をメインとする特技を習得できるスキルだ。影に溶け込み、高速で移動できるだけでなく、相手の背後に即座に回り込んだり、誰かの影に隠れて不意打ちを狙えるようになる『影憑』や、毒や麻痺状態の相手に対して威力が増大する『ハデスの鎌』等、相手を陥れて倒す事に特化したスキルを習得できる。(卑怯?悪魔だしな。)

 …ヘリアの評価を見直した方が良いな、これは。


 次は装備。実際に装備しているものだな。礼装なのは婬魔の女王だからだろう。特別大した効果はないようだ。そのうち武器も用意しておくべきか。


 最後に、耐性。耐性は主に『反射』『吸収』『無効』『半減』『軽減』『弱体』『倍化』『その他』の8つに分けられる。

『反射』、『吸収』、『無効』は文字通り。『半減』、『軽減』はそれを受けにくくなったり、受けたとしても効果が小さくなったり、効果時間が短くなったりする。『弱体』、『倍化』はその逆、『その他』は様々な効果を発揮する…といったところ。


 ヘリアの場合は、状態異常をほぼ無効化、魅惑と睡眠に至っては反射。耐性を下げることもできないし、物理攻撃はダメージが半減する。飛行状態なので地面の影響を受けない。属性強化によって火属性のため、風属性に強くなっているが、水属性に弱くなっている。

 サキュバスの耐性じゃねぇよこれは。封じ込め系が効くだけまだ温情があるけど。

 最後に状態。毒とかになると毒と表示される。今は健康のようだし、別に良いだろう…なんか忘れてる気がするけど…。


 まぁいい、お次はラグナロクか。


 名前:ラグナロク

 種族:神

 称号:終焉を告げる神

 ランク:規格外(オーバード)

 属性:闇

 所持スキル:

 【終焉の宣告者(ラグナロク)

 【幻視痛(ファントムペイン)

 【寄生者の女王(パラサイトクイーン)

 【極めし賢者(アルティマウィッチ)

 装備:なし

 耐性:『全状態異常反射』『物理攻撃無効』『魔法攻撃半減』『反射無効』『耐性破壊無効』『耐性貫通無効』『闇属性吸収』『闇耐性貫通』

 状態:健康


 …そう、こいつがおかしいのは頭だけじゃないってことだ。

規格外(オーバード)】。彼女はそのランクを堂々冠している神なのだ。本当に信じがたい事ではあるのだが。

 スキルに至っても上の3つは『ダンジョンマスター』ではアクセス権限がない=調べられないようにプロテクトされているので、実質【極めし賢者(アルティマウィッチ)】しか詳細がわからないようにされている。

(最も、ダンジョンマスターはあくまでダンジョンに居る『仲間』のステータスがわかるのであって、厳密には俺とラグナロクは『協力関係』にはあるが『仲間』ではないところも関係しているのかもしれない。)

 その【極めし賢者(アルティマウィッチ)】も、

『魔法操作や物品鑑定、新たな特技や魔法の習得がしやすくなる。また、思考能力、知能が上昇し、思考速度を最大36000倍まで引き伸ばせるようになる。』

 という補助スキルなので、『どういう技を使ってくるのか』まではわからない。


 服は着ているはずだろうに装備なし、異常な耐性等、おかしいとしか言い様がないこのステータス。これこそが【規格外(オーバード)】なのだ。

 こんな化け物がよく「そういやあんたダンジョン作るんだっけ?面白そうだから手を貸すわ!」というノリで協力してくれたものだ…。

 本来の目的は別にありそうだが――


「ちょっと~!?化け物呼ばわりは酷くない!?これでも私だって攻略ヒロイン!

 KO☆U☆RYA☆KU☆HI☆RO☆I☆N!その1人なのにこの雑な扱いはどうなのよ~!?」


 …という叫びが聞こえてきたが…気のせいだろう、うん。


 最後に俺だ。


 名前:ムラクモ

 種族:火精霊(サラマンドラ)

 称号:ダンジョンの主

 ランク:SS

 属性:火

 所持スキル:

 【ムラクモ】

 【ダンジョンマスター】

 【火炎の守護】

 装備:神刀『千本桜』

 伝説の胴着

 伝説の籠手

 伝説の袴

 耐性:『全状態異常無効』『物理攻撃半減』『魔法攻撃軽減』『ブレス反射』『耐性破壊半減』『火属性吸収』『属性強化』

 状態:健康


 …なんだかんだで、俺もチートくさい感じなんだよな。というか俺、精霊になってたのか…。

 いやでもSSS+で規格外(オーバード)に片足突っ込んでた前々世よりはだいぶマシになってるはず…。

 しかし、『ムラクモ記念館』とかいうふざけた場所に保管されていた俺の防具に『伝説』という称号が付けられていたとは。確かに、俺は伝説級の存在ではあるだろうが…それも生前の話だ。今や精霊格。弱くはないけど『伝説』ってほどでもない。


「―ご謙遜を。」

 …気のせいか?千本桜が喋ったような…気のせいということにしておこう。

 そして、スキルの【火炎の守護】だが、どうもこれは毒を含む有害な物を取り込む前に蒸発させたり、敵が隠れていようと熱源で察知できたりするという優れものの補助スキルのようだ。

 どうも村に火の加護を与えまくった結果習得できたらしい。

 次に【ムラクモ】。どうも生前の俺の特技や魔法を踏襲しているスキルのようだ。おかげで抜刀術も納刀術も完璧に使用できる。流石は俺の名を冠するスキルだ。自分がちょっと誇らしい。


 そして【ダンジョンマスター】。本来はダンジョン攻略のために罠の感知及び解除、魔物の生態系や性質、地形効果の把握、採集可能な物品並びにその鑑定を行うための知識、これら全てを兼ね備えたスキルなのだ。だが、ダンジョンをそれだけ知り尽くすということは、即ち攻略し難いダンジョンを作ることができるということでもある!

 攻略し難いダンジョンを余裕を持って踏破し、尚且つ俺と渡り合える実力者に出向いてもらうこと。それこそがこのスキルを選んだ理由だ。


 よし、こんなもので良いか。

 そして自分の足でマッピングしたダンジョンの地図に向き直る。

「ここに罠をこう置いて…それだと感知されやすいからここに…いや、こっちに置くことでフェイクにして、本命の罠に…」

 ブツブツ独り言を漏らしながら、ダンジョンをどうするかの方針を決めていく。

 その顔は、まだ年端もいかぬ子供が新たな遊びを見つけた時のように、無邪気で、とても楽しそうなものだった。


 …その顔が、3日に1度のヘリアの食事を忘れていたことを思い出し、焦って本人の前まで出向き、土下座によって地面に叩きつけられるのは、もう少し後の話である。

スミレ「ゆっくりでもどんどん更新して行きたいですね。そして私はまだ戦力外みたいなので、早くムラクモ様のお役に立てるようになりたいです。」

ラグナロク「そっか~、ところで、こんな言葉があるのを知ってるかしら?『井の中の蛙大海を知らず』って言葉。」

スミレ「いえ、知らないですね。どういった意味なんですか?」

ラグナロク「井戸の中の蛙に大海原の話をしても理解ができない様に、村育ちの貴女には自分がどんなことができるか、知らないことがまだまだ多いってことよ。

次回、『第6話 盗賊征伐前編』!」

スミレ「へ~良い言葉ですね!」

ラグナロク「ま、本当に蛙が大海に出たら海水の塩分で死ぬけどね。井の中の方がよっぽど良いわ。」

スミレ「どうしてそういうこと言っちゃうんですか。」

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