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東方食道楽  作者: みかん
第一章【最初の軌跡】
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喰らい得る糧

妖怪の存在

椿の能力。それは【食べたものを吸収する程度の能力】である。

これは、椿が初めて人肉を食したときに身につけたのだ。

本人もこの能力については気がついてはいるが詳しくは知ることはできなかった。

すぐに能力に溺れてしまったからだ。


この能力は食べた対象から何かを吸収することができる能力だ。

例えば、力のある人から力を、知恵のある人からは知恵を。

いわゆるステータスを吸収することができるのだ。ただし、

十割吸収ではなく一割の吸収率になる。それでも相手から最高三つの何かを吸収する。


では、椿が姿を変えることができたのはなぜか。

それは対象の種族を吸収したからだ。

狼から狼という種族、猫から猫という種族、というように固有のものまで吸収できるのだ。さらに種族に関してストックができ、現在椿には今のように狼、狐、猫、鷹、鼠、海豚の種族になることが出来る。


この能力で出来ることは椿本人も解りきってはない。

実は人肉を喰べた時に感じた味というのは本人が無意識に望んでいたからだ。

人を食うなら美味しいものが食べたい。そんな思考が能力に反応してしまったのだ。


本人も麻薬的な衝動は能力により味を昇華してしまったとは未だに気づいてはない。


だが今の椿には関係のないことだ。もうすでにそれを自身の性に変えてしまったからだ。気づいてところで後悔も更生もしないだろう。

椿がこれを使いすべてを守ると誓ったからだ。


閑話休題


椿は食べた白い毛並みの方の妖怪の力を使い始めた。それにより種族:狼としての力が昇華し、種族:妖獣(狼)になった。それにより尻尾が3尾に分かれた。椿の妖怪としての力がそれに相当したのだろう。


「ナ!?サンビダト!?」


痛むことすら忘れて椿を見る黒い毛並みの方。自分より上位に位置する妖怪が今目の前にいることに驚愕する。先程までただの人間の女だと思っていたらいきなり妖怪になりしかも上の存在になるとは想像もしなかっただろう。


「では、あなたも」


いただきます


背筋が凍るような視線を浴び、急いで逃げようとするがそのまま倒れてしまう。自分をよく見るとすでに右足がないことに気づく。


「だから遅いって。そんなんだから簡単に食われるのよ」


右足を食いながら目の前で笑う椿。もう逃げられないと悟りせめて一撃でも与えようと爪を振るうが、当たらずに死んだ。

椿が頭を食べたからだ。

体はゆっくりと倒れ横たわった。

椿は絶命した体を引きずりもう一体の近くに置いた。


「この世界には妖怪がいるのか。食べたら私も妖怪になっちゃたし、どうしよっかな」


椿は取りあえず種族を人間に戻そうとする。だが、どういうことか種族を人間にする事が出来なかった。


「あ、あれ?どうしてなの?まさか妖怪になっちゃったから戻れなくなったの?」


妖怪になったばかりの椿には妖怪としての力…妖力があるため、それが邪魔になりうまく戻せなくなっているのだ。新たな力を使い切れてない椿はそれに気づけず、今人間に戻ることを諦めた。


「あー、取りあえずご飯にしますっか」


椿は喰い残っている二体の妖怪の皮を剥ぎ取り肉を焼き始めた。

焼き終わり肉を食べ始めた椿はひたすら喰っていた。椿自身焼かなくても食べれるがやはり焼いて食べた方が美味しいのである。

二体の妖怪を食べ終わった椿はあることを調べる。

それは記憶だ。

椿は妖怪達の記憶を中心的に食べていたのだ。


ここはどんな所なのか。どんな生物はいるか。人間は何処にいるかなど。


椿は今欲しいと思う記憶を頭の中で整理し始めたのだ。


「人間はこの山を降りた近くにいるのね。で一応私の知ってる生物もいる。けどおかしい。これが最初に見た人間の様子と最近見た人間の様子が明らかに違う」


妖怪達が見た人間が明らかに違う格好をしているのだ。それも数十年で村レベルの生活が街レベルの生活になっているのだ。椿が知っている歴史に無かったもの。

椿は興味が出てきた。でも今は行けない。その街は妖怪を嫌っている。今の椿では入ることが出来ない。そのため力の制御を学ぶことを決めた椿だった。


「そこに行けば美味しい食べ物があるはず!よーしがんばるぞ!」


動機が変わっているがそれが椿なのだった。

ようやく紹介できました。わかりづらかったらごめんなさい

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