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東方食道楽  作者: みかん
第二章【神の標】
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鬼との酒盛り

「ほれほれ、飲みなさいよ。グイグイ―と」

「もう……限界……」

「姐さん……パネェっす……」

「うむ、やはり椿殿に酒で付いていける奴は俺以外いないようだな」


現在、椿一行は鬼の里に来ている。

鬼たちの長、星熊響は数百年前に争っていたことのある椿の古い友人である。

あの後、響は椿としばらく、共にいたが一族の復興のため旅に出たのだ。

そのあと葵も出て行っている。

葵が出て行った理由は椿の役に立ちたいが為、旅に出た。


この場で事情を知っているのは椿と響だけだ。

里に招待すると響が言った時、反発する者は少なくはいた。

だが、宴会が始まると一人を除いて反発しなくなった。

鬼より酒に強い。

それだけで友好を深めていった。

椿に酒飲み対決を挑んで、殆ど酔いつぶれてしまった。

それが受けたのか、鬼たちは笑いながらどんどん挑んでは死屍累々のように酔いつぶれた者が出来上がっていく。


「いやー、響がこんな大きな鬼の里を作ったなんてね」

「それも椿殿や狼殿のおかげだ。あの時、止めてくれなければ生きてなかっただろう」

「それも懐かしいね。それで、どの女性とヤッて勇義生んだのよ」

「……昔から思っていたが椿殿は酒が入ると親父だな」


響と椿は昔話や響のなれ初めなど、様々な話題に盛り上がっていた。

一方、この宴会を反対した勇義は、父である響の楽しそうな顔を見て複雑な思いを抱いていた。

そんな勇義を見て、幽香は近づいた。


「つまらないなら混ざってくればいいじゃない」

「私は認めないぞ。鬼以外をこの里に招くなんて」

「貴女の親が決めたことでしょ。しかも、反対しているのは貴女だけよ」

「うるさい!大体、なんで私の傍に来るんだ!」


勇義は、なぜ自分の傍に幽香が来るのか分からなかった。

先程まで戦っていた敵なのに幽香は近づいてきた。


「貴女の看病よ。私が使った種って自作なんだけどどんな効果なのか分からないのよね」

「そんな危ないもん使うんじゃね!」


幽香が使った種は幽香自身が作った自作の種だったため、幽香自身、不安要素があったのだろう。

そんな物騒なものを使われた勇義は堪ったものではないが。


「実戦で能力使うのも初めてだし、不安要素があるのよ」

「ちょっと待て、実戦で初めて能力を使った?お前、何時からあいつといるんだ?」

「先生とは大体一週間くらいかな」

「じゃあ、お前は何時生まれた?」

「二週間前くらいだけど……」

「……」

「……」

「ふっふっ……」

「……?」

「あっーはははは!」

「ほえっ!?」


勇義は爆笑した。

とても大きな声で爆笑した。

近くにいた幽香はその声にとても驚いた。

周りの鬼たちも騒ぐのを止め、勇義を見る。

響も喋るのを止め、驚いた顔で勇義を見る。

椿だけ、面白いものを見つけたように笑みを浮かべていた。

しばらくすると、勇義の笑いは静まっていった。

目じりに涙を浮かべており、指で拭きながら幽香に話し始めた。


「あー笑った。生まれたての幽香に負けるようじゃ私もまだまだだな」

「私の名前を……」


勇義は先ほどまで、幽香の事を名前で呼ばなかった。

どんな心境の変わりようなのかと幽香は思った。


「友人のことを名前では当たり前だ。よろしくな幽香」


勇義は手を前に出した。

優香は戸惑ったが直ぐに手を握る。

そして微笑みながら言う。


「こっちこそよろしく勇義」

「へへっ」

「ふふっ」


鬼たちはその光景を見て二人に拍手した。

それを見て響は言う。


「勇義、友を手に入れたか・・・・・・」


勇義は強すぎる能力のせいで友が作れなかった。

そんなこともあり響は自分のことのように喜んだ。

それを見て椿は響にある提案をする。


「だったら勇義を私に託してみない?」


だいぶ評価を頂いて嬉しいです。

頑張っていきますよ!

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