幽香の思い
少し、短めです。
次回は頑張ります。
光線を撃ち、ゼロ距離で受けた鬼の少女。
地面には光線の熱で煙が、上がっていた。
姿は見えないが無事では済まないだろうと幽香は思った。
幽香が放った光線。
それは体内に眠る幽香の力である。
椿が殴られたのを見て、覚醒させたのだ。
しかし、幽香はまだ、扱える物ではない。
「はぁー、はぁー、はぁー」
いくら強い力を持っていようとも、幽香はまだ幼い。
生まれて一年も経ってない体では扱え切れないのだ。
「はぁー、先生、やったよ……」
今出せる、幽香の全力。
それを出し切り、見事、襲撃者を倒した。
と幽香は思った。
「っつあ、くっそー、やりあがったな!」
「っ!」
煙からその少女は現れた。
光線でやられたであろう傷痕や服が破けてあり、無事ではないが、戦意は衰えてなかった。
幽香は少女を見て、構える。
しかし、制御しきれてない光線を放ったことで、体に力が入らなかった。
「今度はこっちから行くぞ!」
「っ先生……」
少女は、殴りかかってきた。
ふらふらでろくに構えも出来ない幽香は、目を瞑ろうとした。
『顔を狙われたら顔を守りたくなるのはわかるけど、そんなことしたら相手が見えなくなるよ。次の攻撃を繰り出すために避けるか受け流すかをしなさい』
その言葉を幽香は思い出した。
「……何やってるんだろう私」
「ぶつぶつ喋ってんじゃね!」
少女の拳が幽香に当たろうとした。
その拳を幽香はさっ、と避けた。
「っな!へっ。やるじゃねえか。ならこれはどうだ!」
再度、少女は拳を振るう。
が、幽香はそれを避ける。
「っ!」
少女は拳を振るう。
幽香はそれを避ける。
それを何度も繰り返す。
「なんで、なんで当たんねぇんだよ!」
少女は自分の拳が一発も当たらないことに、苛立ちを感じていた。
そのせいか、少女の拳はだんだん単調なものになっていった。
「こういう事ね、先生」
逆に幽香は冷静になっていった。
椿の言っていたことを思い出しながら避けていたのだ。
「貴方は強いかもしれない。けど、先生より弱い!先生より遅い!そんな奴に負けるわけない!」
幽香は少女に向かって殴った。
その拳は見事、溝に当たった。
「うがっ!うっ、おえぇ……」
少女はその場にうずくまり、胃に入っていた物を嘔吐した。
幽香は少女を見下ろしながら言う。
「あなたは少し、外を知らなすぎよ。この狭い鬼社会であなたは強いかもしれない。でも外に出ればもっと強い存在がいるわ」
「つ、強いやつだと……」
「ええ、それが『あの人』よ」
幽香は指を差した。
それは椿が飛んでいった方向だ。
少女はまだ少し嗚咽しながら、その方向を見る。
「な、なんで、生きているんだ……!」
それはここまでの幽香と少女の戦いを見ていた鬼たちも驚いた。
何故なら姿を現せたのは椿だったからだ。
「冷静になれば、先生が死ぬところなんて想像出来ないな……」
近づいてきた椿に幽香は言う。
「それ少しひどくない」
「ひどくないです。先生がする修行のほうがもっとひどいです」
「まあいいか。そんじゃま、喧嘩の続きと行こうかね」
「お供しますよ。先生」
幽香は椿に向かって微笑む。
椿も幽香に向かって微笑み返す。
椿と幽香は構え、鬼たちに向く。
鬼たちはその姿を見て後退ってしまった。
まだ立てない一人の少女以外は。
「まだ、終わりじゃねえ……」
「ねえ、あなたの名前は?」
幽香は少女に名前を聞く。
少女は立ち上がり、幽香に向かって叫ぶ。
「私は鬼の長、響の娘!星熊の勇儀だ!」
勇儀は力を籠め、幽香に殴りかかった。
鬼の少女は勇儀でした。
次回は年越し来年になるかもしれませんが、皆さんよいお年を




