残された時間
今回は前回の能力のおさらいになっています。
警備隊の上を、ある存在が飛んでいた。
通称:鷹 能力:色彩を見分ける程度の能力
鷹は、その眼ですべて見ることができる。
簡単に言うと、嘘か真実か、色でわかるのだ。
他にもその者の本質や、物の価値を色で見ることができるのだ。
鷹は猫に言われた通り、葵を撃った人間を見つけ監視しているのだ。
些細なことでも、情報を伝えるため、観察している。
「急げ!急ぐんだ!」
何やら、様子が変わった。
気になった鷹は、隊員を叱咤している隊長を、見た。
それは、とても白くすべてを包みそうだった。だが、そのあと、全て黒が包み、何もなくなった。
そんな色を見た鷹は、一つの結論に至った。
すぐさま、猫たちの元へ帰って行った。
「ほら、こっちに来なさいな、雑魚さんや」
蛇は多数の妖怪を、挑発した。挑発と呼べるか分からないそれは、確実に聞いていた。
「何をしている!、こんな安い挑発に乗るじゃない!」
「貴方は、来ないのかしら?弱いのね」
「なんだと!」
挑発を受けた妖怪たちを叱咤していた妖怪も、挑発に乗ってしまった。
これは蛇の能力によるものだ。
妖怪たちの周りに、いくつかの興奮剤を、流していたのだ。
毒は使い方次第で、薬になり、薬も使い方次第で、毒になる。
蛇は、妖怪が挑発に乗りやすいように、毒で作った興奮剤を使い、蛇のペースにしたのだ。
これが蛇の闘い方だ。
「死ねや!」
「ニガサネェ!」
「うがぁぁあ!」
蛇の周りを、囲む妖怪たち。挑発に乗っても、本能的に逃がさない方法をとった。
それも蛇の予想通りであることを知らずに。
「五月蠅いわよ。そろそろ自分の事を心配しなさんな」
蛇が指を鳴らすと、周りの妖怪は全員、崩れ落ちた。
何が起きたのか分からない妖怪達は、叫びだした。
「うががああああああああああああああああああああ!」
「いでぇぇええええええええええええええええええええ!」
「あ…ごぉ…ふぁ……ぁ…」
痛みで叫ぶ者。口から血を吐き続け死にゆく者。
既に、蛇の術中だったことなど誰も知らなかっただろう。
何故、蛇はわざわざ、複数の興奮剤を作ったのか。
それは、毒への耐性を調べるためである。
どの毒が一番効くのか、それが分かると、その妖怪が一番苦しむ毒を生成するのだ。
つまり、蛇に襲ってきた妖怪全員分の毒を作ったことになるのだ。
何故、手間が掛かる事をしたのか。
それは、蛇の性格によるものだろう。
「頑張ったかいがあるわね。いい悲鳴だわ。でもねぇ」
蛇が、近くにいた雌の妖怪を、尾で巻き付け目の前まで持ってくる。
その妖怪は、毒による苦しみと巻き付けられたことによる恐怖で、脅えきった表情になっていた。
妖怪と言っても、容姿が人間に近いものだっている。
蛇はそんな妖怪を選んで、見ていた。
「ふふ、ひどい顔ねぇ。でも、いいわ、ぞくぞくする」
顔を近づけて蛇が喋る度に、ビクビクと体を震わせる妖怪。
そんなのお構いなしに話を続ける蛇。
「他に良いの見つからなかったからあなたを貰うわね」
「い、いや……」
蛇は、妖怪の頭を両手で押さえ、口を開ける。
「蛇は、体が口よりもでかい物でも、骨を外して食べるの。そして、そのまま丸呑みなのよ」
「いやぁぁぁぁ」
「蛇も面白いことになってるわね」
「くそぉ…」
「何なんだよ!あの力は…」
「うぐぅ…」
狐の周りは、死屍累々だ。
狐に負け、地面に倒れているのが殆どだ。
「私は生きたまま、生肉を食うなんて、野蛮なことはしませんわ」
と狐は言っているが、すでに、約二十体の妖怪を焼いて食べている。
「ふう、ごちそう様。あとは鼠ちゃんに、片づけてもらいましょうか」
「「「はぁーい。いっぱいいーっぱい、食べるねぇー」」」
最後の一体を食べ終え、残りを鼠に引き渡す狐。
能力により、増えに増えた鼠。その数二百。
そしてすべての鼠は、飢えていた。
「「「よーしぃ、いっぱいたべるぞぉー」」」
「く、くるなー!」
三体の鼠が、一体の妖怪を囲み、それぞれ右腕、左脇、右足に噛り付く。
「ぎゃーーー!」
叫ぶ妖怪。そんなのお構いなしに夢中に噛み、砕き、引き千切る、鼠。
その顔は、食べているということに喜びを感じていた。
そうしているうちに妖怪は、ついに叫び声を上げなくなった。
「「「はぁーごちそう様ぁー」」」
あっちこっちから鼠の声がする。残されているのは血と消化器官の内臓だけであった。
「美味しかったかしら」
「「「美味かったぁーでもぉーたりないよぉー」」」
鼠はいつも飢えている。
と言っても、増えている時だけ飢えているのだ。
増えれば増えるほど、鼠は飢え、そして求めるのだ。
「そろそろ減らしなさいな。鷹も帰ってくるでしょうし、猫も施術を終えているころでしょうしね」
「「「はぁーい。わかったぁー」」」
鼠は言うと、一人また一人、消えていった。いや、いつの間にか消えていくのだ。
いつの間にか増え、いつの間にか減る。それが鼠の能力である。
「よいしょ、これでいい?」
狐は、気が付くと一人になっていた鼠を見て、頷く。
「いいわよ。じゃあ先に向かいましょうか」
「りょうーかーい」
血の海を後にする二人。
妖怪といえども、命をどう思っているのは椿しか知らない。
ポケモンYをやっているんですが、あっちこっちフラフラ旅しているせいか、弟に先に殿堂入りされました。ちくせう・・・
ちなみにフレンドサファリで私のコードはバオップとメラルバです。
・・・何この組み合わせ。




