黒き狼の食事
夜が明けて、日が昇り、また暮れ始める。
妖怪は現れる。
闇に住まう妖怪は、夜の方が力がでる。
そのため、人里を襲うのは必然なのだ。
「来たね。人間の皆さん、用意はいい?」
「ああ、とっくに死ぬ覚悟くらいついてる」
「駄目だよ死んじゃ。そんな覚悟するなら生きる希望を持ちなよ」
人里では、既に何機ものロケットが月へ、飛んでいった。
それでもまだ出発出来ていない機体はいくつもある。
理由はいくつもある。
エンジントラブル、月側の管制室トラブル、民との口論など。
滞りなく終わっていれば、とっくに月にいたはずなのだ。
だが結局、民がまだ残っている。
そのため、警備隊などの戦える人はまだ残っているのだ。
「お前はなぜそこまで、人間に肩を持つ?」
「無駄口はそこまで。ほら、御到着だよ」
一人、椿に声をかける。
妖怪が人間の肩を持つという疑問。
直接聞いてみることにしたが、相手がお出ましのようだった。
その妖怪は、大きな人型の体型、頭に立派な角。
鬼だ。
「キサマは……どけ!何故人間につく」
妖怪の一体が、椿に聞く。人間につくのか、と
人間側と同じ事を聞く妖怪。
椿は答える。
「私は自分がやりたいことをやっているだけ。それは妖怪側では、出来ないこと」
「それだけで同族を見捨てるのか?」
「見捨てるなんて侵害だな。言ったでしょう?やりたいことをやっているだけって、あなた達の目的は分かっているわ。だから私は、人を守る。
ただ、それだけよ」
椿の人を守ることは、別に悪いことではない。
そんな妖怪だって他にもいる。むしろ存在意義の妖怪もいる。
妖怪の種族が多種多様なら、考え方も多種多様なのだ。
だが、それを受け入れない者も当然いる。
「そうか、キサマの考えは分かった。なら敵と判断する!行け!」
鬼は引き連れた妖怪達に命令する。
それは天狗だったり、鬼だったり、妖獣だったり。
様々な妖怪が人里に攻め始めた。
「くっ!総員!戦闘態勢!」
人間側は悪態をつく。
銃を使えば、妖怪を倒せるだろう。
問題は数だ。
妖怪の数が多すぎるのだ。
このままでは、いずれ押されてしまうだろう。
そんな中、椿は歩いた。
人間側は、危機を教えてくれた妖怪の行動に驚き。
妖怪側は、裏切り者の妖怪に制裁するべく、椿に向かった。
妖怪側の行動は、間違いだった。
「変化、黒色」
椿が、呟くと椿自身の毛の色が変化した。
灰色の毛がすべて黒に染まったのだ。
そんな事、お構いなしに、一体の妖怪が椿を襲う。
「そんなもんなの?だったら遠慮なく」
いただきます
その妖怪は、椿の低い声に驚き、背筋が凍る思いをした。
そして自分が倒れていることを認識する。
腕には力が入らず、疑問を持ったまま、自分が死んだことを気づかずに死んだ。
そのまま、椿はその妖怪をすべて喰う。周りが見れば消えたように見えるだろう。
椿はただ、その妖怪を喰べただけだ。
椿:種族、狼状態の能力:性質を変える程度の能力
椿は自身の種族を変えることで、別の能力という恩恵があることに気づいた。
そしてこの能力は名の通り、性質を変えることができるのだ。
と言っても椿は性質を理解しておらず、毛の色とその色に合わせた身体能力に変えることしかしていないが。
今の椿は黒色。これは椿が『影のような掴むことのできない速さ』をイメージしたのだ。
そのため、周りには感知できない速さで、妖怪を喰ったのだ。
椿がした事と理解した妖怪達は、椿を見る。
そこには、先ほどとは違い、口の周りが血だらけの椿が口を動かしている姿だった。
「う~ん、まあまあ?筋が多くって微妙かな。さて、来ないの?だったらこっちから行くよ?」
少しずつ学校の方は落ち着いてきているので、投稿は早くなると思います。
ですが、今年で就職するので、いつかまた遅くなります。
すいません。




