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東方食道楽  作者: みかん
第一章【最初の軌跡】
11/42

開始の夜

「はぁ、はぁ、はぁ」


椿は全力で山を下っていた。目的地は人里。

全力で走り、人里につくと人間が五人が武器を持って現れた。


「妖怪!一体何しに来た!」


人間たちは武器を構え、椿に問いかける。

椿はその武器を知っている(・・・・・・・)。だから答える。


「そんな銃じゃ私を殺せないよ」


人間は驚いた。いままで相手してきた妖怪はすべて銃で殺してきた。

それは妖怪が銃の脅威を理解していないからだ。

力を持つ上位の妖怪は多少脅威を覚えたが、侮っている節がある。

だが目の前の妖怪は銃の脅威を解っていながら、侮ってもなく、臆することもなくただ立っているのだ。いや、それ以前に妖怪は銃という名前を知らないはずだ。

そう思いながら警戒する人間たち。それを見て椿は話す。


「そんなことよりも聞きなさい。あなたたち人間が明後日、月に向かうことは妖怪に知られている。そして明日。妖怪がここに攻めてくることを人間は知らない」


「な!」


「嘘を付くな妖怪!我ら人間を騙そうとしてもそうはいかないぞ!」


「嘘か本当かはお前が決めろ!これは警告だ!信じるなら今日中に出発の支度をしろ!」


椿は怒鳴り、そこに居座る。

人間たちはは戸惑いながら一人が報告しに中に入っていった。

残った他の人間は椿を警戒していた。

そんな中で椿は安堵のため息をしていた。


ことは少し時間を遡る。







数十分前


「どうしたの葵?」


逆泣を探していた天狗、天見 葵は椿の姿を確認すると、すぐさま片膝ついて椿に跪く。


姉様(あねさま)!お久しぶりでございます!」


「そんなかしこまらなくてもいいって言っているのに」


「そんな!姉様は私が尊敬する方です!こうでもしないと私が気が済みません!」


葵は椿を尊敬している。少し過度に。その理由は後日談ということで。

閑話休題


「それよりそない慌ててどないしたよ」


「そうでした!明日、妖怪が人里に攻めるとのことです」


「!」


椿は驚いた。妖怪が人里を襲う。それは永琳に危険が迫っているということ。


「ほんまか。誰が指揮っているんや?葵」


逆泣は冷静だった。

それは以前から知っていたからだ。

妖怪は人間の恐怖の感情から生まれた。人間がいなくなれば妖怪は消えてしまう。

そんな恐怖が妖怪達を駆り立ているのだ。


逆泣はこのことを調べようとしたが、他の妖怪たちに警戒されては意味がない。

下手に刺激して日程を早まってしまったら。そう考えた逆泣は葵に頼んだのだ。

逆泣が人間と会っていることを知っていてなお、交友してくれる葵だからこそ逆泣は頼んだ。


それ以降、葵からの情報と永琳の近況を聞きながら、対策していたが駄目だったようだ。


「はい。指揮をしているのは鬼です」


「あいつらは指揮しはる立場ちゃう。形やけとは言え鬼が指揮をしたはるんはあじないな」


ただ暴れるだけの存在が妖怪達の指揮をとるのはマズイ理由はその存在が教えてくれている。

暴れるだけで後のことを考えない鬼が指揮すればどれほどの被害が起こるのは目に見えているからだ。

逆泣はそれを危惧しているのだ。


「ところで姉様はどちらに行ったんでしょう」


「え?」


葵と話しているうちに椿のことを忘れていた逆泣。椿の性格を考えるととる行動は一つ。


「葵!急いで人里にむかうで!」


「ええ!?ちょっと!」


逆泣は葵を置いていきながら人里へ向かった。葵も遅れながらもついていった。

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