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東方食道楽  作者: みかん
第一章【最初の軌跡】
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気づけば近くに、そして遠くに

「ついたわよ。ここが私の家」


「おお、意外と普通だ」


「確かに~意外と普通ね~」


「二人共、それは褒めてないでしょ」


椿たちは永琳の家に到着した。永琳の家は和式の屋敷で豪華な部類に入るのだが、椿と逆泣はもっと変わった家だと思ってたらしい。


「いいから、早く入ろうよ」


「家主より先に入らないの」


「だって友達の家に行くの初めてだもん」


「友達?」


「うん!永琳は初めての友達だよ!」


「え!、うちはちゃうの!」


「永琳は人間での初めての友達ってことだよ。逆泣は妖怪での初めての友達だよ」


「ならええで~」


前の世界では友達がいなかった椿。実は椿が能力に目覚めたのは、椿がまだ5歳の時なのだ。

5歳の時、能力を目覚め。18歳の時、世界を食い尽くした。

そんな中、友達など作れなかった椿。

椿にとって、友達が出来たことがとても嬉しいのだ。


「ふふふ、嬉しいわ椿。最後にあなたに出会えて本当によかった」


「何言ってんのさ。いつでも会えるのに最後なんて大げさな……」


「行くんやな」


「ええ」


「いつや」


「明後日には」


「そうか。意外と早いな」


「早まったのよ。ここ最近、妖怪による被害が拡大してるから」


いつになく真剣に話す逆泣に戸惑う椿。それでも永琳が言う最後の言葉は本当なんだと理解した。


「そうなんだ……」


「ごめんなさいね。せっかく友達になれたのに」


「どこに行くの……」


「月に行くのよ」


「月に?」


「そう。月に行けば穢れがない。つまり死なない。人は生きているうちに穢れを作る。それが妖怪を生む。人が死んでも穢れは作ってしまう。だけど月には穢れそのものが生まれないの。だから月に行くことになったのよ」


「いつか会える?」


「私が月に行けば死ぬことはない。あなたたち妖怪は寿命が人間より長い。ならいつかは会えるんじゃない?」


「そっか。それだけわかれば充分」


椿はいつかは会えることが分かり、永琳に笑顔を見せた。







「今日はありがとうね、永琳」


「ふふふ。こちらこそ、とても楽しかったわ」


椿たちは永琳に見送られて帰るところだ。

最後ということで遅くまでいたのだ。


「永琳、元気でね」


「達者でな」


「ええ、二人も元気で」


「じゃ、またね」


椿たちは夜の中に消えていった。








逆泣(さがなぎ)~」


「あーもう、よしよし」


椿は逆泣の胸で泣いていた。永琳と別れてすぐに泣き始めたのだ。


「もう、永琳も言ってたやろ。いつか会えるって。なら長生きすればええやろ」


「逆泣は、寂しく、ない、の?」


「うちやって寂しいに決まって、るわ、永琳と、一緒にいて、どんだけたってる、やと思って、や」


逆泣も椿に釣られて泣き始めた。逆泣も永琳と離れるのは嫌なのだ。


「ぐすっ。永琳は明後日には月に行くって言ってたよね」


「ええ、そうやな」


「だったら明日になんかプレゼントしよう」


「それええな。永琳がびっくりしはるモン渡ほうか」


こうして二人によるプレゼント作戦が開始されたのだが


「ああ!いました!探しましたよ逆泣さん」


飛んできたのは逆泣を探していた天狗だった。

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