ラバウルの戦闘
「さすがは小さな軍曹だ」
誰がそんなあだ名を・・
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また1日終わらせて朝がやってきた。
コックピット内で普段睡眠を取るのが私流である。
いつでも発進、準備が出来るような姿勢だがこれは大変体に悪い。とは言えキャノピー全開にして脚は必ず外。
何故か日本本土で爆撃が起きて、その次ミッドウェー海戦では日本軍敗北。
海上不時着、脱出。腕の利きのパイロットは救助用駆逐艦で現在こちらに向かい即戦力として期待されるが肝心の空母を失えば離島の防御、攻撃に問題が発生する。
欧州では相変わらずドイツ軍が快進撃。
中国戦線では日本軍の物資不足には問題ない事。現地住民が分けてくれているのだろう。
東南アジア戦線は少数隊でイギリス軍を混乱させ、包囲戦で戦うつもり。
インド近くまで進撃。動作不良改善のため小銃改良も早急に行われる事・・。
「美貴軍曹。敵機強襲です。B24を主力とした機動部隊こちらに接近」
と白い海軍の帽子に水兵服に右手に工具を持ち山育ちなのか筋肉がある。顔つきは大変良い・・。
って何考えて・・。そろそろ勝機の色が薄くなるね。
飛行服をすぐに身に付け、護身拳銃を装備し整備士がエンジンを発動しベルトまで着けてくれた。
「今回の敵は零戦よりかなり強力ですが・・」
「大丈夫。専用機は狙った獲物は逃がさないからね。お名前は?」
「鳥居忠と申します。今日からあなたの整備にお付き合いする事を命じられました」
「有難う」
格納庫の扉が開きゆっくりと零戦が動く。
普段暗い所に居たせいなのか眩しく少しばかりくらくらする。
爆音と唸りを上げ滑走路を疾走しながら操縦桿を自分の方へ下げ、浮き上がった感覚が伝わる。
確かに前方・・・と何故か急に視力が上昇し始た。
そしてB24爆撃機がウジャウジャと、その護衛機F4F、P38。
また視力が戻りはじめ、いつも通りの視力に。
操縦桿を左右に振り"攻撃開始"の合図を送り、隣の友軍機に指を動かし指示を出してそれぞれ散開。
<<美貴、私達は護衛機を叩きつぶすからその間にB24を墜として>>
「了解。少尉」
ユウコ愛機の四式戦闘機"疾風"計10機、私の頭上を大きく影を作り通り抜けた。
操縦桿を下げ高度を取る。
クルクルと速度計の針が変わらないまま533km/hで高度4000mまで到達。
不思議に体に圧し掛かる重りはいつも異常に軽いままで、私の美貴型に背中を見せるB24の後ろに張り付き、銃座から閃光と混じり曳光弾が混じった銃弾が飛ぶ。
左手を20mm機関砲発射レバーに手をかけ、光学照準機を発動機に合わせ残った右手で操縦桿を操り弾を回避しつつ接近。
レバーを降ろし、少し振動が伝わりながら20mm弾は発動機に命中し部品を散らしながら火を噴き、トドメに四式戦闘機の一撃離脱で空中分裂。
墜としたのユウコだろう。