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終戦
緑木の下のラジオ前で皆が頭を下げている。
偲びがたき偲び・・。この声は・・?
「美貴、私達は負けたんだ・・」
裕子が悲しむ顔も泣く悔しい顔をして私に言った。
「そ、そんな・・。私の努力は・・」
目がかすんで見えなくなる。
針に刺された胸の痛みで余計言葉が出なくなってしまう・・。
今までの努力とやってきた事は一体なんだったのだろうか。
「お姉ちゃん。私だよ、美都だよ」
お姉ちゃん・・?
顔を上げると、後ろ髪が腰の方まで。ハネ毛のある私と同じ色の銀髪の女性が。
飛行服の裾で涙を拭き、
「だ、誰」
と思わず敬語を使わずに言ってしまった。
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日本は負けた。
美都と言う女性は私の妹と言う事が判明し様々な事を謝った。
軍事裁判で降伏後の攻撃を加えた罪で1年3ヶ月の形を与えられたが美都の工作のおかげで、3ヶ月程度になった。
負けても領地は返還されていない。
これも工作を行い、白人支配化の証拠もすべてまとめた美都のおかげであるからだ。
空は永遠に続いて、決して消えるものじゃない
――美貴の大空 Bパート完




