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美貴の大空  作者: j
Bパート 1945
20/22

菊水作戦 8月15日の特攻作戦

日が過ぎる。

特攻隊の護衛も任され巣立ち盛りの若鷲は海へ散った。

九州の海軍航空隊基地に急遽配属。

理由も同じように護衛のため。


春夏と護衛は護衛。

空襲も日に日に激しくなり、私は鏡を見るたび瞳の輝きが消えていた。

食糧事情は国民にとっては苦しいが私達にとってまだ良い方だ。

温存していたかもしれない。


春は過ぎて夏。

自分自身、特攻隊へ志願した。

勿論出撃は明日である。

8月14日・・。

大和は鹿児島から見えるほどのキノコ雲を立たせ、最後の戦艦として私は予科練の人間、将校と共に敬礼をした。


桜花や回天等。

戦局もどれも貧しい。

普段どおり地獄猫は手紙を置いては、私を落そうと努力しているみたいだが私はお前と遊んでいる暇は無いと

思い手紙は見ていない。

若鷲の攻撃の後に"海鷲"が突っ込む。

空母11隻、大破までにはいかなかったが一撃を加えれば大本営が夢見ていた内地決戦の時間稼ぎの出来るからだ。

1隻でも潰す。それが目標だから・・。


<>


――作戦当日 8月15日 午前10時

九州を飛び立ち敵艦隊に向け、零戦特攻機が14機。爆雷特攻機が10機に護衛機が20機。

そして桜花を搭載した一式陸上攻撃機が6機。

これらは後に来ると司令室から無線が来た。

機体には最後の印として"青の鷲"。"海鷲"を入れてもらった。

この時"地獄猫"は私が突っ込む事を知っていて落す気で居るだろう。


分厚い雲に青い空。

その景色を目に焼きつけ、機内食の羊羹を取り一口齧る。

甘みが少しばかりだが口一杯に広がる。

2個、3個、4個と食べ続け腹が一杯に。

目の前に航空機?

すれ違いに目を向けると、星印の艦載爆撃機アヴェンジャー!

偵察機だ!


情報を知らせないために・・!

だがもう飛んだ空に落すために引き返すわけには行かない。

10機だろうが100機だろうが私を止めて見ろ。

飛行用のゴーグルを装着。

思えばあまり使っていなかったね・・。


250kg爆弾を搭載。

機体は多少重いが慣れればどうって事無い。

雲の中を抜けていくと水平線に敵機とその艦隊が。


目の前で炸裂する対空弾の黒煙が出現し、こっちへ向かってくるその迎撃機。数は30機程度だろうか。

少し舐めているがこれも面倒な事をせず突っ込める。

距離的に結構ある・・。

たどり着けるかどうか心配。

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