出撃
――5月8日
あれこれ新米をテキパキ教え即戦力となるように鍛え上げ、台南海軍航空隊の4空の戦闘機隊が編入し戦力上昇も期待。
私の特徴は真っ黒の大和撫子の髪に総髪が特徴だ。
私の愛機"零式艦上戦闘機美貴型"はわざわざ海軍がラバウルまで持ってきてくれた。
塗装は海に溶け込む濃青。武装は7.7mm機銃、20mm機銃。馬力は1000。
只、"零式艦上戦闘機美貴型"は私が零戦二一型を利き腕のように操れることからその専用機となってしまい外形は何も変哲もない零戦である。
それほど変わりは無い。
と言う訳で滑走路に配備された零戦二一型10機と美貴型1機が並べられエンジンは唸りをあげプロペラが回る。
「本日、珊瑚海で日米戦闘状態に入った模様で我々小規模の二六○航空隊は後方より機動部隊を援護する」
飛行服を身に私が零戦美貴型に乗ってる間に丁寧な口調で私に報告。
お尻がヒリヒリする座席に座り、整備士2人がベルトをカチカチと音を鳴らし装着していく。
「よーし外せ!」
2人の整備士が翼の下にもぐり込み何かやってるようだけど。
また翼から出てきて私に敬礼。
出力全開、下げ翼を元に戻し制動装置を同じく戻す。
速度計がゆっくり動き、同時に機体もゆっくり動き出し、整備士は帽子を振り「行って来いよー!」「頑張れよー!」の声は徐々に小さくなり、操縦桿を下へ振り脚引き込みハンドルを回し脚を納めた。
ちょっと機体が重たいけど増槽でも積んでるのかな?