太平洋決戦6
――視点 美貴 空母"赤城"甲板上
夕焼け小焼け、血潮のような赤い夕焼け雲が水平線に浮かぶ。
いつも通り甲板に着艦しいつも出撃できるようにコックピット内で待機していると海軍の水兵がアルミのお皿を両手で持ったまま私の美貴型改に近づくと、
「ご苦労様です。夕食の海軍カレーと金平糖です」
「どうも有難うございます」
両手で受け取り、太ももに置いて金平糖が沢山入った小さな器を受け取り「食後は赤い旗を機隊のどこかに立ててください。回収しますので」と言い残し私の視界から去っていった。
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すべて完食。
最後に食べた金平糖の甘さはまだ口の中に中に残る。
ちょうど通り過ぎてた整備士に容器を渡しておいた。
どうやらこの連合艦隊はハワイですべて白黒着けようとしているらしく、こちら側の外務省、アメリカの外務省でこれ以上の死者を出さず停戦交渉を行っているらしい。
で、何故か敵軍側も手っ取り早く終わらせるためハワイで待っていると、もはや決戦を望んでいる。
太平洋決戦ハワイ戦は夜明開始。
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――太平洋上空
戦闘指揮は私は勤め、雷撃、爆撃の指揮はユウコが勤め航空機が100単位じゃないくらいの数でハワイへと向かう。
日が出始めた頃、光が私の顔に浴び少しばかり機内を明るくする。
当然、飛行服だが上官専用の防弾着の着用を進められた上に最後の杯として軽く甘い炭酸飲料を飲まされた。
飛行時間は約30分程度でハワイに到着。
で、ハワイの戦闘は短くて3時間、長くて5時間で行う。
空母は必ず後方で待機して前衛は駆逐艦と戦艦、巡洋艦。
横に首を振り、戦闘機隊の様子を伺うが特に何も変化無し。
周りを見る手も水平線の置くには戦闘機と雷撃機、そして身を乗り出して下を見ると低空飛行で雷撃機がずらりと翼を光らせながら飛行する。
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――ハワイ島付近
太陽はまだ水平線から半分ばかり顔を出したばかりで、目の前には米軍の連合艦隊がずらりと並んんでいた。
「・・ぬっ」
意識すれば視力上昇の症状を発動するとハワイ島の後方には空母が20隻はあるだろうかの数だ。
びっしりと編隊を組んだF6FとTBFアヴェンジャー、SBC2ヘルダイバーを主力としている。
<<諸君心してかかれ、爆撃隊戦闘体勢、雷撃機超低空飛行で対空攻撃を回避せよ>>
ユウコの声と共に前衛の爆撃機が機体を斜めに滑らせ、小さな戦闘艦から閃光が次々に光り、前衛に飛ぶ九九式艦上爆撃機の1番機が炎と部品を撒き散らし爆発し被弾。
敵連合艦隊の下を飛んでいる。
そして下には地獄猫が待っていた。




