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水虫  作者: 霞 芯
3/6

3話 三条時玲子

 翌日 学校にて


 村松邦夫が学校へ朝、登校すると、校門の前で〝悪友〟石川大介(いしかわだいすけ)山田一馬(やまだかずま)が待ち構えていた。

「おい!邦夫!聞いたぞ!」と石川が邦夫を羽交締めにした。

山田が校門を塞ぐように「俺たちの間に秘密なんか言語道断!」と邦夫の靴を脱がし始めた。

石川は、「お前、靴屋だからって年中靴履いてるから〝水虫〟になるんだよ!」と靴を脱がした右足をマジマジと見る。

「本当だ!治ってるよ!」と山田は信じられないような目つきで見ている。

「やめろよ!やめろってば!」と邦夫は抵抗する。

「おやめなさい!」

三人が声の主を探すと校門の脇に背が高く品のいい女学生、三条時玲子が立っていた。

「みっともない!お恥ずかしいと思わないのかしら?校門の前で、おやめにならないなら、先生にご報告してもよくってよ!」と腕をくみ、栗色の髪を(なび)かせて、三人を見下ろして言い放った。

石川が「これは、三条時のお嬢様!すぐに俺たち消えますから、どうか‥」と手を揉み出した。

山田も、ぺこぺこして、そうそうに邦夫の靴をもどした。

「お分かりなれば、よろしくってよ」と付き添いの侍従から鞄を受け取り、颯爽(さっそう)と校舎へ向かった。

「やっぱり衆議院議員のお嬢様は違うよな!きっと高等女学校に進学されて、いいところへお嫁に行かれるんだろうな‥」石川が呟くと、邦夫は「俺たちには、関係ない世界の人だよ!お前らまさか憧れたりしてないよな!」と釘を刺したが、

二人とも、三条時玲子の後ろ姿にのぼせているようであった。


 放課後


「おい!村松!教頭先生がお呼びだぞ!」と担任の川上先生から、職員室にいくよう指示をだされた。

 山田が「おい!邦夫またなんかやらかしたな!」とちょっかいを出してきた。

 邦夫は思い当たる節がなく、ビクビクして職員室に向かった。


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