code・3
目を覚ますとそこは知らない天井だった、薬品や包帯が見えるからもしかしたらここは医務室だろうか。
「う...い!?ったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!うぐっ」
動こうとしたら右腕全体に痛みが広がる、まるで無理やり付けられたような痛みだ。
医療用カプセルに入れられ、起き上がろうとすると頭をぶつけてしまった。
「痛ってぇ...」
とりあえず落ち着いて側面にあるカプセルの開閉スイッチを押す。
「ここ、どこぉ?」
情けない声が部屋中に響いた後、ドアが開く。
「ミライ?」
「あ、ハナ...ここどこ?」
「ッミライ!!」
「は、ハナ!?」
ハナがいきなり抱きついてきて驚いてしまう、なにこの状況!?
「3ヶ月も寝てたんだよ!!」
「さ、3ヶ月!?」
3ヶ月も寝てたのか...あれ、そういえば。
「ガーデンは、どうなったの?」
「ガーデンは損傷酷くて...他の訓練生のみんなは別のプラントに行くことになったの」
「別のプラント?...じゃあここは?」
「ここ?ここはね!第13プラントだよ!」
第13プラントってたしかレクスとハナが配属されるプラントだったはずだ...段々と思い出してきた。
「零式は!」
「ゼロ、シキ?」
「零式なら、このプラント内に配備してある」
「ケンさん」
「コード087この部屋から退出するように」
「あ、はい...ミライ、またね」
「...コード097」
「はい」
「零式の使用については不問となっている、が、君はコード087、107とともに第13プラントの警備及び調査、そして零式のテストをしてもらう、いいな」
「...あ、はい!!」
「詳しくはK博士に聞いてもらおう」
「K、博士?」
ケンさんと入れ替わりで別の人が入ってくる、あの時の博士だ。
「貴方は...」
「体に違和感は?」
「...え?」
K博士は俺の体を隅々まで探り終えると、信じられないような顔をした。
「博士?」
「...そうか、いや、しかし...着いてこい」
「え、えぇ!?」
言われたどうり博士について行くとそこにはグローリア格納庫があった、そこにはブラストバイパー、スペルチェア、そして。
「零式」
純白のグローリア、僕に世界を見せてくれたグローリア。
「ミライ!!」
「レクス!」
「やっと起きたな!もう限界だったんだよ!!」
「限界?」
そう言うと、格納庫のハッチが開き、赤色のグローリアが入ってくる、量産機じゃない、レクスとハナと同じ、専用機だ、そこから身長の高い男性が降りてきた。
「お前がコード097か」
「貴方は?」
「俺はコード016だ」
「あ、よろし」
「御託はいい」
「...え?」
「俺の部隊に、無能は要らん」
「無能......」
016に言われた言葉が頭の中で大きくなっていた、これはガーデンで何度も言われていたことだ、あの人...オーラがあったなぁ...睨むだけでチビりそうな目してた、怖かったなぁ。
あれからのことは覚えてなくて、いつの間にか自室に戻っていた、博士がなんか言ってたけどなんも覚えてない、疲れたな...良かった、みんなと一緒に来れて、窓を見るとプラント内を一望できる。
「ここが第13プラント...」
13プラントの中は工業地区のようで、発掘(?)してるのかな?
「あれなんだろう」
クレーンの先には、何か光ってるものを発掘しているように見えた、でも...よく見えないな...
...まあ僕たちには関係ないな。
13プラントの一室
「レクス、ハナ...ミライ...名前なんて...くだらない」