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数分前


「これどうやって動くんだろう?」


グローリアに乗ったけど起動方法が分からない。

別にグローリアの操縦方法が分からないでグローリアで戦いたいって言ってる訳じゃない、起動方法が習ったものと違う。


『そのグローリアは旧式だ、今のグローリアとは起動方法が違う』

「え、あ、博士?」


博士の声が何処からか聞こえてくる、旧式って...


「動くの?」

『当たり前だ、動かぬものを作ることはせん、右手前側にあるレバーを引いてみろ』

「...旧式って、大丈夫なの?」

『今のグローリアと性能は劣ることは無い』

「じゃあなんで旧式なの?」


そう聞きながらレバーを引く、その瞬間、背中に痛みが広がる。


「うっ!?、あぁぁ...」

『そのグローリアには致命的な欠点がある』

「け、ってん?」

『ああ、そのグローリアにはカットペインシステムがない』

「何、それ」

『グローリアを動かすために必要不可欠と言ってもいいシステムだ』

「...動くの?」

『動く』


グローリアに光がつき起動した。


「できた...えっと、これでどうしたら...」


モニターに文字が表示される


「零、式?」

『それはこの機体の名前だ、お前や087、107にも名前があるのだったな』

「は、はい」

『......』

「...博士?」

『なんでもない、さっさと動かすぞ』

「は、はい!!」


博士の言うことを聞き、グローリア起動する準備を始める。


「こう、か?いや、でもこれじゃ...」

『それではダメだ、先にギアを変えろ』

「え?あ、そっか」


すると、少し揺れた気がした。


「上で何が...」

『これで調整は終わりだ動かしてみろ』

「......」


思い出すのは昔のこと、いや、今のことか。

グローリアには乗れないと言い渡された時から自分の中がぽっかりと空いた気がした。

半ば諦めていたのかもしれない、否定ができない。


「...動け」


それでも努力はしてきた、模擬戦、から筆記、全てやってきた。


「.........動け」


だから、だから...頼むよ。


「................」


俺に、夢の続きを。


「................け」


見せてくれ。


「動け!!〈零式〉!!!!」


轟音とともに前に進む。


「なんだ!?」


さっきの蟲獣(ビーセクト)とは違う、こいつは別の蟲獣だ。


「はやい!?」


でも!


「動ける!!」


動いてる!


グローリアに!!


「何か武器は?何も無いのか!?...くるっ!?」


さっきの蟲獣の攻撃が当たる、腕で防いだが衝撃で倒れてしまう。


「うっ、あぁ!」


何か!武器を!!

その時だった、目の前に1本の剣が刺さる。


「これは!?」


剣が飛んできた方向を見ると、そこには少し前に見たレクスが乗っているグローリアだ。


「ありがとう、レクス」


蟲獣に向かってジェットを吹く、その途中で剣を回収する。

蟲獣は尻尾を伸ばして攻撃してくる。


その攻撃を剣を使って切り裂きながら接近する。

距離30k、十分な距離だ。


「倒れろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


蟲獣が叫びを上げ、抵抗する。


「あああぁぁぁぁぁぁぁ!!」

「ガァァァァァァァァァァァ!!」


蟲獣の右爪がグローリアを掠る。


「あああああああ!!」

「ガァァァァァァ、ァァ、ァ....」

「はぁ、はぁ......か、った?」


蟲獣の胸のコアの沈黙を確認、俺がやったんだ。

俺が、このグローリアで!


「は、はは.......え?」


い、たい...痛い...痛い、痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。


「あ、あ、ああ」


なんだ!?何が起きた!?


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」


わけが分からない痛みに悶絶しているとレクスとハナが見えた。


「レ、クス、は...な........助け、けて.......」


その瞬間、意識が完全に遠のいた。








夢を見ていた、今からずっと昔、見たことない物、知らない事、そして、この世界のこと。

なんでこんなことになっているのか、なんで体が動かないのか、何も分からない。

僕の最後の記憶はあのグローリアに乗って蟲獣を倒したところ、その後僕は激痛で気を失ったはず...もしかしたら僕は死んでしまったのかもしれない、それじゃあここはあの世なのかな...もしそうなら、嫌だ、やっとグローリアに乗れるようになったのに、戦えるようになったのに!!


「死に、たくない」


......?

誰だ?誰かが、呼んでる。


「こんなお別れなんて...嫌だよ...」


そんな声が聞こえた気がした。

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