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フラグ?


僕達は、妙子、、レイの話をずっと聞いていた

前にザイオンに聞いた話では、前世の記憶は消えるみたいだったけど、、

辛い記憶を持ち越すのは、正直したくないよなぁ

レイも色々と思い出したのか、雰囲気は暗い



『あ、呼び方はレイ…で良いのかな?』


『うん、レイが良い…妙子は嫌な記憶も有るから…』


そう言って、少し遠い目をしている

レイはもう僕達に対して警戒してはいなかった

彼女の色は様々に変化していたが、今は桃色になっている

僕は同郷だと言う事もあるし、それ以上に彼女の孤独を想像できた

僕にも経験が無い訳じゃ無いもんなぁ、、中学生ぐらいなら辛い筈だ


聞いてみたくなった



『レイはこれからどうしたい? 僕に何か手伝える事はあるかな?』


『えっ?! これから? 手伝うって…?』


『レイはこのままの生活を送りたい? それとも別の生活を望んでる?』


『このまま? 別の生活? … やっぱり人は嫌いかな 

 あ、でも ニーノやミトは嫌いじゃ無いよ!

 別の生活なんて、考えた事も無かった…私、今 熊だしね』


レイはそう言って、鋭い爪の生えた両手をじっと見つめた

僕はその手にそっと手を乗せた…


『あぁ、それは多分 心配無いよ

 いずれは普通の獣人と同じ様に、人型になれると思うから』


『ええええっ!!!! そうなの?!!??』


レイは酷く驚いて、僕を見ている、、その色がめっちゃ明滅してる

聞いた事が無かったんだな

僕は自分の知っている事をレイに話した


『獣人族は生まれる時、人型で生まれるのが普通らしいね

 ただ、極稀にその種族の姿で、生まれる子がいるそうなんだ

 そう言う子は例外なく強くて、特別な存在らしいよ』


『そうなの?! 初めて聞いた、それ』


『やっぱり、、乳母の人が黙ってたのは僕も分からないけどね

 そうやって種族の姿で生まれた子も

 成長するとある時を境に、普通の獣人の姿にもなれるらしいよ』


『そうなんだぁ…いつなれるんだろう??』


『方法は僕も分からないんだ、ごめんね レイ

 ただ、この話には続きがあって…

 強くて能力が高いほど、獣人になるのが遅いって聞いたんだ

 普通はどんなに遅くても十歳、、五歳ぐらいには獣人になれるらしいよ』


『あ、あ、大丈夫… ええ!! 私、、多分 十三歳ぐらいだと思う…』


『十歳まで獣人になれなかったのは、英雄と呼ばれた虎人族の人だった

 僕も前の世界で本で読んだだけだから、この世界も同じかは分からないけど

 レイが十三歳だとしたら、相当強い能力や才能があると思うよ』


『私が…強い能力や才能を…???』


レイは僕から聞いた話を、信じられない様子だった

そして黙って俯いて、何かを考えている様だった


食事もひと段落していたので、お茶の用意をして待っている

あ、今日はお菓子も用意しといたんだよね


『レイ?? お茶にしない? 』

『あ、あぁぁ、う、うん! ありがとう』


レイは自分が一人で考え事に没頭していたのが、恥ずかしかったようだ

レイの色が明滅していた、お菓子のせいかもしれないけど


『大丈夫だよ、レイ これから考える時間はあるからね

 相談とかあるなら、何ができるか分からないけど

 話ぐらいは僕も聞けるから、心配しないでね』


『ありがとう! えっと、、ニーノ 呪いとかの心配はないかな?』


不安そうにレイが僕を見つめている

獣人の姿になれない呪いか…僕もそれは考えたけど

僕の知る限りでは読んだ事は無かったんだよね…


『レイは鑑定は使える? 僕が見ても良いなら見るよ』

『自分に鑑定は使えない、出来るのは毒物や罠、偽装程度なの…

 …、、うん! 私を見てニーノ!! 知りたい!』


レイは多少の鑑定?が出来るようだが、僕の知ってる鑑定とは違うみたいだ

鑑定にもレベルみたいのが有るようだからね…


今はレイの鑑定が先だな


『分かった、それじゃレイ 隠蔽や偽装してたら全部外してくれる?

 僕が見た内容は、絶対に誰にも言わないと誓うよ』


『うん、…解除したから、、見て、くれる?』


『  … 鑑定 』


僕はレイの能力を見た、全ての数値が異常に高い…

レベルもそこそこ高いから、普通の人だとまず勝てない相手だ

ただ、幸運だけが一桁だった、、これは呪いかな …??

全てを隈なく見たけれど、呪いの文字や状態異常は見当たらない

それよりも神の加護が二つ付いていた

アバダンティアの加護と、カタリナの加護…

カタリナ様は、ミトも会ってる女神だったなぁ


僕の答えを待ってるレイは、凄く切ない顔?をしていた

まぁ表情よりも色がそんな感じだったから…


『うん、大丈夫だよレイ 呪いの文字は無かった』


『本当?! 良かったーーーー、、ホント良かった』


かなり安心出来たのか、明滅は酷くゆっくりしていた

レイは今の答えを聞いて嬉しかったみたいだが、また考え込んでいた

僕とミトはお茶を入れ直し、レイを待った


『あ、ああ、、ごめんなさい、ごめんなさい!!

 また一人で考え事を、、 ずっと一人だったから、つい』


レイは立ち上がって、何度も頭を下げた

その度にブオン!ブオン!と音と風がする

僕は微笑んで返事をした


『大丈夫だよ、ゆっくりしてて良いからね

 あんまり誰とも話せてなかったみたいだから

 今夜は良ければ

 レイと話が出来たらなぁって、僕は思ってるんだ

 あ、ごめん 一つだけ聞いても良いかな?』


『あ、うん、ありがとう ニーノは優しいね 本当に優しい…

 聞きたい事? 良いよ、何でも聞いてね!』


『あはは、レイはカタリナ様に会ってるのかな?』


『うん、会ったよ この世界へ来る前だと思うけど…

 あれ、、、あんまり顔とかは思い出せないなぁ

 でも、うん、会ってると思う! 名前に覚えがあるもん、何かあった?』


『レイにね、カタリナ様の加護がついてた

 だから、会った事があるのかなぁって…』


『ご主人様!! それはもしかして…』


ミトは今まで口を挟まずに、ずっと冷静に聞くことに専念していたが

レイの前世の話の時は、怒りや落胆といった感情の色が激しく出ていた

それも一瞬で、その後はいつも通りの冷静なミトだった…

ただ、流石にその名前を聞いて、ミトも動揺したみたいだ


『うん、カタリナ様の加護があったから 多分…ね

 さっきの話に戻るけど レイはこの先どうしたいとか、今はある?』


『んー、今はまだ考えられないけど、ぼんやりとはあるかな

 獣人の姿になる方法と、なれたら普通に街でも暮らしてみたいかな

 …… あ!! そういえば私の鑑定で変なの無かった??!!』


のんびりとそんな事を言ってたレイが急に僕に顔を寄せた!

熊だから、、迫力あるなぁ、あはは…


『方法については、僕も調べてみるよ 分かったら教えるね

 鑑定では特に変なところは無かったかな

 全体的に能力が高かったよ、特に耐久は凄かったかな

 詳しく知りたいなら、後で教えるからね

 自分の能力についてや、特に神様のことについては

 余り他人には知られない方が良いからね』


『うん、ありがとう 後で教えて欲しいな

 取り敢えず、今日は色々とありすぎて 少し考えてみる…今後の事とか

 ニーノ達は、冒険者だよね 目的とかあるの?』


『今は冒険者だけど、この世界では特に大きな目的は無いかなぁ

 レベル上げや普通の生活を楽しむ予定だからね

 神様も楽しんでくれって言ってたし…

 後、五年ほど?ぐらいで元の世界に戻る予定だからさ』


『そっか…ニーノ達は違う世界から来たんだよね…』


僕の話を聞いたレイは凄く寂しそうな感じで俯いた

僕がしてあげられるのは

彼女が今後楽しく生きられる様に、手伝うぐらいしか出来ない…


『うん、殺されかけたのを助けて貰って、今はここにいるんだ

 レイが何か目標とか目的が出来たら 手伝うからね

 折角知り合えたんだし、僕に出来る事はするつもりだから』


『うん、ありがとう ニーノは優しいね …特別、なんだよね?』


レイはそう言って、僕では無くミトを見ていた


『ご主人様は特別です、貴族であっても分け隔て無い尊い方です

 普通の人は貴方が思ってる人と…そう変わらないと思いますね』


『やっぱりね…

 普通の人は自分の事ばかり優先するもの、、、私もそうだと思う

 日本と違ってこの世界では、死は身近にあるよね

 生きてるけど、生きて無い 今思えばそんな毎日だったなぁ』


ミトとレイは、なんとなく顔を見合わせて、お互いに頷いていた

何だろう?? お互いに思うところはあるのかな


『僕達もこの世界に来て間も無いけど

 前にいた世界と大きくは違わないから、大丈夫だとは思う

 少なくとも暫くはレベル上げと、畑や家畜、温泉とか

 家の事を色々したいぐらいで、今は急ぎの用事も無いし

 夕食を一緒に食べるのは、問題無いと思うよ』


『畑?家畜? 温泉!!! なんか色々やってるなぁ

 温泉、お風呂に入れるのは良いなぁ、もの凄く羨ましい

 ダンジョンだっけ、レベル上げとかもやってみたいけど…』


楽しそうに話してた様だったけど

熊だから街へ入るのは難しい…そんな顔をしてた

そうだなぁ…


『ダンジョンなら、一緒に入れると思うよ

 ちょっと時間は欲しいけどね、一緒に入ってみる?』


『え?! 入れるの?? 転移で? でも街に入ったら討伐されそうだよ?』


『それは大丈夫、…内緒にして欲しいけど、僕はダンマスなんだ

 自分達専用の階層へ行く分には、問題無いよ』


『ダンマス?! ダンジョンの管理者とかって事?

 ホント良いなぁ、ニーノは色々と異世界を楽しんでるんだね

 それなら行ってみたいかも!!』


『じゃあ、お試しで行ってみようか?

 レイの強さなら…今のままでも大丈夫だと思うけど

 相手の強さも変えられるし、一緒に戦うからそっちは心配しなくて良いよ』


『ありがとう、今後連れてって! 私も少しは異世界を楽しみたいもん』


そう言ったレイの声はさっきまでより明るい気がした

僕達はその後も夜遅くまで、ダンジョンや街について色々と話をした

今夜はここで野宿しても良かったが、レイが酷く遠慮したので

レイと別れて家に戻った


ーーー

ーー



『ミトに相談も無く、決めてしまってごめんね

 彼女の境遇を聞いてたら、何かしてあげたくなって…

 カタリナ様の加護もきっと、僕達と無関係じゃ無さそうだったから』


『ご主人様、謝らないで下さい

 私はどんな事になっても、ずっとお側にいて従います

 ご主人様と同郷の様ですし、私も良いと思っていますので』


一緒にお風呂に入りながら、今夜の事を話していた

ミトも自分達とは無関係では無いかもしれない、と思っているみたいだね

偶然にしては、ちょっとね…

インドラ様の言ってた、イベントとも関係してるのかもなぁ

レイ姫に妙子ちゃん…だもんなぁ フラグだよなぁコレ


そんな事を考えながら、僕達は眠りについた



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