お約束と銀髪の悪魔とミトの覚醒
街へ着いたが、門番みたいな人はいなかった
ここは統一国家だって言ってたから、関所的な役割は無いのかもしれない
街で話している人の会話は、普通に聞こえて理解してるので大丈夫そうだ
特に暗い雰囲気でも無いので、ちょっと安心した
屋台が出ていたので、お金が使えそうか確認したら、大丈夫だった
貨幣価値も大体同じぐらいだったから、何とかなりそうだ
僕の白金貨は高額過ぎて断られたので、ミトにお金を出して貰った
ついでにオススメの宿屋も聞いたので、確認に向かう
『小銭も持っててくれて良かったよ…ありがとうミト
白金貨はどっかで両替しないとだなぁ…宿屋は大丈夫だと良いけど』
『大丈夫ですよ、ご主人様!手持ちでも何泊かは出来そうですから』
そんな会話をしながら街を歩いて行く
取り敢えず二人とも目立ってる感じはしない
この街はサンタモニカと言うらしい…どっかで聞いた名前だな、、
大通りを歩いていたら、目的の宿屋は直ぐに見つかった
ーー 宿屋 ピンクムーン ーー
この世界にも僕以外の転生者はやっぱりいるよね…
なんか、名前はカップルホテルみたいだけど…見た目普通の宿屋で安心した
宿屋で聞いたら、やっぱり白金貨は使えないとの事…
二人で銀貨ニ枚程だったから、ニ万円ぐらいかな
食事も付いてるそうなので二日分を前払いした
ミトが二人部屋が良いと譲らなかったので、同室となった
初めての異世界、一人だと不安になるよな…うんうん
冒険者ギルドだと、高額な支払いも行うので両替も出来るらしい
これは後で向かわないとな…登録もしたいしさ
『夜まで時間も有りそうだから、ギルドへ向かってみようか?』
『はい、ご主人様 後は武器屋や防具屋もみたいですね』
『そうだよね、ギルドでオススメのお店を教えて貰おう』
ミトは綺麗でスタイルも良いし…これは、ギルドでお約束が発生かな
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『ここが冒険者ギルドか…』
この街では二番目に大きな建物らしい、一番は商業ギルドだそうだ
なんか、普通の役所っぽいよね、こんな感じなんだな
扉を開けて、中へ進もうとすると…ほら、キタキタ
『よう!見ねぇ顔だな…姉妹で冒険者か、俺達が手伝ってやろうか?』
そう言って下卑た髭面のオッサンはニヤニヤしながら近づいて来た
その後ろにも、三人程…か
お、待て待て、姉妹って僕のことか?!
そんな事を考えてたら、あぁぁ、ミトがヤバイ…ゴミを見る目になってる
『息が臭いから、近づいて来ないでくれる?』
ミトは何か手慣れてるなぁ、冒険者ぽい、、、
僕達はそのまま無視して、窓口へ向かおうとする…が
髭面のオッサンがミトに手を掛けようとした
あ、バカだなコイツ…可哀想に…
肩に手が触れそうな瞬間、男は壁に蹴り飛ばされていた
他の三人がミトを囲もうとする…
『後ろのお兄さんは、懐からゆっくり手を抜いてね
ミトはその三人をやっていいよ』
ミトは頷いて、三人を蹴り飛ばしていた
僕を人質に取ろうとした後ろの男の顎に拳を入れる
案の定、ナイフを取り出そうとしていた様だが
取り出す前に失神して、男はゆっくりと崩れ落ちた
何事も無かったかの様に、僕達は受付へ向かう
先程まで、ザワザワしていたギルド内が静かになった
職員も含めて、全員が黙って僕達を見ていた
『お手を煩わせて、申し訳ありません、ご主人様』
『ミトはもちろん大丈夫だよね? なら全然問題無いよ、気にしないでね』
僕は笑顔でミトにそう答えた
ギルドで絡まれたら、お約束だから瞬殺すると決めていた
どうせ絡んで来るヤツは、何をしても絡んで来るからなぁ
初見で派手にやっとこうと言う事になった
『冒険者登録をしたいんですけど、、こちらで良いですか?』
『あ、はい 登録はこちらで行えますけど…
それよりも早く逃げて下さい、アイツらの仲間が大勢来ます』
『何れぐらいの強さと人数ですか? 』
『二十人ぐらいです、強さはボスのシモンがBランク冒険者です
他はFやDランクぐらいなので、先程の四人よりは多分、弱いです…』
『ありがとうございます、手続きはしたいのでお願い出来ますか?』
『ではこちらの書類に必要事項を記入して、一人銅貨十枚を提出して下さい』
僕達は書類を書き終えて、お金と一緒に提出した
お姉さんは、内容を確認してギルドカードを魔法で発行してくれた
二人以上はパーティを組めるそうなので、お願いしたら609番だと言われた
Dランク以上でないと名前は付けられ無いらしい…残念
引き続き説明をしてくれるそうなので、説明を聞いていく
僕達はFランクからのスタートらしい
一定数のギルドの依頼をこなすか
ダンジョンの魔物を倒して出る魔石を、一定数納める事でも昇格らしい
僕達だとダンジョンの方が都合が良い
ダンジョンへの行き方と、ダンジョン内での説明を受けているところで
男達が入って来る足音が聞こえて来た
『誰だ?このシモン様に逆らう様なバカは、、』
僕はチラッと鑑定でシモンのステータスを確認した
シモンは違和感を感じたのか、キョロキョロしてから僕を見た
『お前らが、やったのか?女にやられるなんて、アイツらはヤキ入れないとなぁ!
ガキは売り飛ばして、ネェちゃんは俺達が飽きるまでの夜の相手を…』
僕は一瞬で移動して無言でシモンの前に立って、顔を見上げていた
『なっ?!』
シモンは驚いた表情へと変わり、咄嗟に僕に殴り掛かろうとした
僕はその手を簡単に止めて、男の手首を握った、逃がさないためだ
その手を強引に引っ張って跪かせる、僕と同じ高さになった
苦笑いした顔を震わせ、もう片方の手で殴り掛かろうとする度に、男にビンタをする!
景気の良い音がギルド内に、何度も何度も…何度も響いた
男はもう殴り掛かろうとはしなかったが、気絶しない程度にビンタし続ける
僕は怒っていた
『もう終わりなの? かなり手加減してるよ、僕 分かるよね?
今度、僕のミトを汚い目で見たら、貴方達もこうなるからね
シモンさんも分かったら、返事して下さいね?』
周りを見渡してから、更にビンタを入れる
『返事は?』
周りを見渡して一人一人と目を合わせて、更にビンタを入れる
『返事は?』
またも、ゆっくりと周りを見渡してから、更にビンタを入れる
『返事は?』
『も、申し訳有りません、もう貴方達にちょっかいは掛けません
下の者にも、い、言い聞かせておきます』
床に項垂れていたのを引っ張って、シモンを起こし、座らせた
僕はしゃがんで、顔を覗き込み、じーーーっと目を合わせていた
『次は無いからね、…面倒だからさ
もう手間を掛けさせないでくれると、助かります』
『は、い…』
『じゃあ、倒れてる方も一緒に、連れて帰って下さいね
怪我は無いと思いますけど、ちゃんと治療はして下さい』
そう言って男達が出ていくのを見送った
『すみません、話の途中でしたね、続きをお願いします』
『え、…あ、はい』
受付嬢はかなり動揺していたが、説明している内に落ち着いたようだ
最後まで説明を聞いて、オススメのお店を聞いた
そして、白金貨を両替して貰い、ギルドを出た
『武器屋や防具屋に寄って、食料も買い出しておこうね』
ギルド内は、皆が動揺していた様だったが、僕とミトだけが終始笑顔だった
翌日以降の僕は 銀髪の悪魔 と呼ばれる事になった…何故だ?!
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【ミト】
私はその部屋で、神様と対面していた
ずっと忙しそうに、何か作業をしている様だった
カタリナと言った女神は、私もコラボに参加するとか言ってたが
よく分からないので、返事には困っていた
希望を聞かれたが、ニーノ様と一緒にいられるなら、それ以外はいらないと言った
『貴方はご主人様に一途でいいわぁ…大好きなのね
うん、このまま奴隷で行くのは、私もオススメよ
あぁ…言わなくても、全部分かってるから隠さなくて良いわよ
貴方、私と似てるのよぉ、だから安心してね、応援してる
悪い様にはしないから、全て私に任せなさい♪ ふふ〜ん♪』
ただ、何か凄く楽しそうに作業をしていた
今度目覚めた時は草原だった
ニーノ様…ご主人様も近くにいた、切なくなって抱きついてしまった
どうも、神様に会ってから、自制心が緩くなってる気がする
色々と話した後で、ご主人様に全てを見たいと言われた
全てを、全てを、、恥ずかしいけど、私も全てを見て欲しい…
そう思ってたのに、、途中で止められてしまった
勘違いだと言われて、酷く寂しくなった…ご主人様…
街ではお約束?と言うのが始まるそうだ
絡まれたら、本気で対応して良いと言われた
但し大怪我だけはさせない様にと言う、ご主人様はやはりお優しい
汚れたゴミ共が私に触れようとしたので、ついカッとなってしまった
私に触れて良いのは、ご主人様だけなのよ!!
多分、下っ端を倒したからだろう、ボスらしき者が現れた
尊いニーノ様をガキ扱いした挙句、私を夜のお共にだと…
ご主人様にも、まだなのに…お前如きが…
メラメラと殺意が湧いてきた、もう手加減は出来そうに無い
そう思って、前へ出ようとしたら、先にご主人様が出ていた
僕のミトって、僕のミトって、僕のミト…って
あぁぁぁぁぁ、私はご主人様の物なのだ、物凄く嬉しい!!!
そう言って頂けるだけで、もう身体が…反応してしまうぅぅ、…
私は生まれて初めて、自分が女であると感じていた
もうご主人様無しなど、考えられない
私は首輪に手を触れて、先程のご主人様の言葉を反芻していた
ご主人様は容赦無くボスを懲らしめている
初めてご主人様が怒っている姿を見たが
自分のためでなく…
私のために怒ってくれているのが嬉しくて、つい笑顔になってしまう
でも、その容赦の無い責めに、別の何かも、今は感じている
音が部屋に響くたび、体の芯が熱くなる、、
これは、この気持ちは一体、、あぁぁ
私が失敗した時は、厳しくお仕置きしてくれるのでしょうか…ご主人様、、、
そして、もう一度 大事な首輪に触れていた




