初めての仲間
「くそ!あの野郎!何がゴミクズ同然だ!………はぁ…まあ強くなれなくとも普通に暮らすくらいは出来るだろう。その為にはスライムでも捕まえないとな…ん?何だあれは?」
[それ]はゼリー状で青く、形は丸に近い。正に[スライム]と呼ぶにふさわしい姿だった。
「ラッキー。まさかこんな直ぐに見つかるとはな」
でもどうやってテイムするのかが分からない、すると頭の中に(ピコン♪)と言う軽い音がした。
その途端テイムの仕方が分かった。これは恐らく鑑定と言うスキルのおかげだろう。
テイムの仕方は、心を通わせる、そしてモンスターに認められること。
(心を通わせるの意味は分かるが、モンスターに認められる、と言うことは、戦うと言う事か?…試してみるか。)
まずは、さっき見つけた木の実でも上げてみるか。
するとスライムは、「きゅう〜」と鳴いて触手を木の実に伸ばして来た。そして満足気にまた「きゅう〜」と鳴くと何だか愛らしくなってつい撫でてしまった。すると頭の中でスライムが眷属になりましたと言う音声が聞こえた。
「えっ!」つい声を出してしまった。認められると言うのは戦うことではないのか?
そんな事を考えていると急に
「なま…え…つけ…て」
「!」今のはこのスライムか?
「そう…だよ」やっぱり。眷属になったら意思疎通ができるのかすごいな。
それより名前か…名前か〜、う〜ん、あっ!
「ライムと言うのはどうだ?」
「キュキュ〜きゅー!」
「そうかそうかそんなに嬉しいか!お前は良い子だな!」
「きゅ〜!」
こうしてこの世界で初めての仲間が俺に出来た