11話 世界の敵の物語
『あの!アベルさん…ですよね?』
「え!?なんで俺たちの名前知ってんだ?」
「え…だって有名ですよ!頭脳明晰で容姿端麗な聖女様と最強の騎士に1番近いと言われている冒険者のパーティーがあるという噂が至る所からでています!知らないはずがありません!」
エルフのリーダーのような人が俺たちに代表して話す。
「やっぱ私って、ずのーめーせき!よーしたんれーだよね〜!!分かる〜!!隠しきれなかったか〜!!アチャー!」
何も分かっていなさそうなクリスタは置いておいて、俺たちのパーティーがそこまで有名になっているとは思ってもいなかった。あと、クリスタに頭脳明晰と言ったやつは誰だ。どこを見てそう思ったのだ。
「それで…助けて貰った上で申し訳ないのですが…」
「ん?なんだ?なんでも言いたまえ!」
俺は褒められるとすぐに調子に乗ってしまう。悪い癖だ。
「丘の向こうにあるダンジョンをクリアして欲しいんです…そこには捕まったエルフたちが眠っているはずなんです…どうか…仲間を助けてくれませんでしょうか!!」
なるほど。しかし、ダンジョンの先にエルフたちが眠っているとはどういうことだ…?魔物がエルフを狙っているのか?
「了解した!!その願い!受け取ったり!!」
「さすがはアベル♡やっさし〜!」
『本当ですか!?ありがとうございます!!』
エルフたちはいっせいに俺たちに最大限の感謝の意を示す。
「しかし、なんでそのエルフたちは攫われたんだ…?」
「それは…分からないのです…私たちエルフはそこの近くを通ろうとするとなぜかそのダンジョンに入り込もうとしてしまって…」
「なるほど…感情操作の魔法か…敵は歴史書に記されていないような高度な魔法を長く使えるやつという事になりそうだ。やっかいだな…」
「まぁ、一旦任されたからにはやってみるぞ!さっそく行くか!クリスタ!」
「うん!一緒に頑張ろうね♡」
この時の俺はまだ知らない。敵はこの世界であるということに。いや、概念と言ってもいいかもしれない。
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