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〜過去の出来事〜

 ある村に1柱の神がいた。“1柱”というよりか別の言い方をするのなら“2人の神様”がいた。

この方たちは“空を司る神”=“空の子”と“時間を司る神”=“時の子”と呼ばれる神様が祀られていました。


「空の子よ時の子よ。今年も、たくさん作物が

 取れました。ありがとうございます。」

見るからに、山盛りの作物のカゴが置かれている。

『ふふっ…。お兄ちゃん、今年もあの家は豊作だった

 そうよ。』

『あぁ…見てればわかる。この世に生まれてきて本当に良かったな。』

「お〜ぃ。暦〜!時雨〜!」

 こっちに向かって走ってくる少年がいた。そして、

私たちの名前を呼んでいる。

『人の子よ、また来たのか…。』

 お兄ちゃんが、この子に対して呆れた声を出してるのが笑えてきた。

「あぁ!あと俺には、きちんと“湊”という名前があるんだからな!“人の子”っていう名前じゃないから!」

『ふふっ…ねぇ、湊。君はこの村の中で、唯一私たちと会話出来るのに何か望みはないの?』

〈もしあるのだとすれば、時空の扉を開けても良いかなぁって思ったり…〉

「ないっ!強いて言うなら、もっとお前らと仲良くなりたい。」

『ほ、本当に?』

「ないよ。だって欲望がない村だから、あんた達も留まってるんだろ…。そもそも欲望とかあったらアンタら村から居なくなってるだろ。」

 湊がとても呆れた声で言っていたが…少しだけ、湊のくせにと思ってイラッときた。

『まぁまぁ…暦。僕らは、気に入ってこの村にいる。それに村の人からも供物貰っているから。』

『そうだけどさぁ…お兄ちゃん。』


 いつも通りの日常を送ってきたがある日…。

「ばぁちゃん!父さんが戦争に行くって!!」

「それは本当かい?あぁ、神様…どうかお見守りください。お願いします…。」

 

  この時代も戦争がある…人が死にすぎる世界…。       どうしてこうなる…。


数週間もしないうちに、兵が侵攻してきた。湊のお父さんも必死に戦ったそうだが…やられてしまった。

『ねぇ、お兄ちゃん…。この村、なくならないよね。みんな優しいのに滅ばないよね…?』

お兄ちゃんは、私が問うといつも空を眺めた…。

 そしてある夜。1つの火がこの村を焼き尽くした。

小さな子供は泣き、大人は立ち向かい。逃げてきた村の人たちは、この祠にきた…。

「時の子よ、空の子よ。ここでひと時の安らぎを過ごさせてください。」

〈この人は、確か湊の所の…〉

 隣に居た、お兄ちゃんが村の人たちに姿を現した。

『俺は、お前たちが祀っている神。総称で“空の子”と呼ばれている。其方たちの願いを許す。』

「あぁ…ありがとうございます…。」

村の人たちは、お兄ちゃんに向かって手を合わした。

やっぱりお兄ちゃんは凄い!

『お兄ちゃん。私ちょっとだけ離れるね…。』

『何処かに行くのか?』

『うん。湊を探しに…。』

『そうか…気をつけろよ。』

私と比べて、お兄ちゃんは村の人の前に出て姿を現せるが…私は姿を現されない。


    鎖が私を繋いでいるかのように…。


「大丈夫か。もうすぐで祠に着くからもうちょっとだけ頑張れよ。」

 聞き覚えのある声がした…そこには湊がいた。

「うんっ。がんばる。」

『おーぃ、湊〜!』

「あっ、暦。逃げ遅れた人たちを助けてたんだよ。」

『この子たちも必死に生きようと頑張っている。』

「そりゃあ、当然だろ。暦。」

『ふふっ…祠に居ないから探しに来たのだけど無意味だったみたいだね。』

「俺がこんな所で死ぬわけないだろ!」

それもそうだよね…と思う余裕もなく後ろから刀が振り下ろされた。

 〈まだ…子供だよ!!あまりにも容赦がない。〉

『湊!!立てる!?立てなくても連れて行くけど痛くても我慢してね!!』

「あぁ…大丈夫だ。」

『その子を連れて時雨お兄ちゃんの所まで走って!』


 走っていく姿を見て、あとは時間を稼ぐだけ。


林を通り越して森の中に入り、戦った…。

「時雨兄ちゃん!暦が危ねぇ!!」

『あいつに何があった!!』

「俺とこの子を守って交戦してくれてる…。」

『あいつっ…結界はあいつが張っていったのに…死んだら元も子もないぞ!それよりその怪我どうした。』

「あっ…これはさっき斬られたのかもしれない。だから血が漏れ出てきたのかもしれない。」

『お前はここにいろ!!』


        ー数分が経過ー


〈湊、逃げ切れたかな…?ヤバい…もう力がない。〉

『おいっ!暦!!僕の手を掴め!!』

〈て、手!?どういうこと?お兄ちゃん…頭でもおかしくなったの!?〉

 でも迷ってても仕方ないから、手を握った瞬間…

私とお兄ちゃんを包み込むように1つの光の柱が出てきて、その光の柱は村の外にまで広がったそうだ…。

私は、それ以降の記憶をなくした…。


[我は“時空の神”。お前らか、我の神域に踏み入ったのは…。この村は、我に対してとても優しい民であった。何故にその者たちを殺していった…。]


「時空の神よ。我々の目の前に現れてくださり誠にありがとうございます…。我々も意味なく殺しは致しません。」


[では、何故に…。どのような理由が、あるのか。我の唯一の友を傷つけておいてよくも言えたことだな]


 これは後から聞いた話なのだが、私はお兄ちゃんの手を握った瞬間に1つの神に姿が戻り戦争を止めて、村の人たちからはすごく感謝され、ごく一部の人たちは骨を埋葬していたそうだ…。

 私が目覚めたのは何もかもが終わっており、そして

村から離れて時空の狭間に着いてからだ…。

それと湊を含めた数名が、光の柱によって行方不明になってしまいお兄ちゃんが探し続けているとか…

 人の世でいうのであれば寿命というそうだけど私達には寿命がない代わりにある程度の時が過ぎたり、力を使い過ぎたりすると“転生”するというルールがある。そして順番が、まわってきて私の番らしい。


『お兄ちゃん…先に行くね。次は何処かな…?願わくば争いのない世界がいいなぁ…』

『そうだな。戦争がなければ人が死に過ぎないかもしれん…。でも僕らには決めかねない。』

『お兄ちゃん…ありがとう…』


 私は、光の塵となって消えていった。それと同時に人の世にも“神様が消えた”という気配に気づいたとかで、空に向かって手を合わせたそうだ。


     その後、お兄ちゃんも…。


 人は、これを繰り返すまいと思ったのだろう…。

ある地域には神殿が建ち、ある地域には教会を建て、

神々に敬意を払ったとか…。この先の出来事など、

私たちはどうでも良く次の新しい時代を待つのみ…。


       ーそして時が経ちー


昔の風習は、今でも伝えられているからなのか…。

あの村の子孫と思われる二人の子供が大人となり、

【空を司る神】を“時雨家”が祀り、【時間を司る神】を“桜庭家”が祀っていったそうだ…。


“時雨家”は、空や銀河などの力を。

“桜庭家”は、強力な結界術と弱いが時の力を。


       次に生まれた時代に、

   この家系に行けたら良いなぁと思った。



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