第18-4話 農作物を守れ その4
「真っ青なルッタ…だよな、あれ…」
「うん、私にもそう見える」
俺の呟きにルシュが答える
単なる個体差だろうか
他のルッタは濃い緑色の個体しかいなかったが…
取り敢えずルッタには違いない
気付かれない様に二人で少しずつ距離を詰めて行く
…
青いルッタの10メートル程度の距離まで詰めた時
青ルッタが跳躍する
「あっ!」
青ルッタは空高く跳躍する
遥か上空を跳び、100メートル以上先に着地する
「跳びすぎだろ…」
俺達は再び青ルッタに向かって移動する
今度は逃げられない程度に距離を離した位置で、ルシュに話しかける
「ルシュ、あのルッタ…一筋縄ではいかないかも知れない。
任せられるか?」
俺の言葉にルシュは頷く
「うん、まかせて」
そう言ってルシュは素早く駆け出す
見る見る内に青ルッタへと近づき、そして…
ルシュがルッタに触れる直前に再びルッタが跳躍する
跳んだ青ルッタを眺めるルシュの隣へ俺も走る
「ん~…」
ルシュは不満そうに唸っている
「次こそは…!」
そう言ってからルシュは再び青ルッタの場所まで走る
次は石を拾い、離れた位置から投げる
…だがその石も青ルッタに当たる事はなかった
ここから俺達と青ルッタの追いかけっこが始まった
青ルッタは通常のルッタよりも明らかに感づくのが早く、
動きも素早く高く跳ぶ
俺が殴りかかろうにも気づかれて跳ばれる
ルシュが素早く仕留めようとしてもこれも気づかれる
俺達は翻弄されながらひたすら青ルッタを追いかけた




